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国際農業工学会(CIGR)

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国際農業工学会(CIGR)
10:国際農業工学会(CIGR)関連
国際学術団体―1998年度報告書―(日本学術会議第7常置委員会より抜粋)
CIGR(International Commission of Agricultural Engineering:Commission lnternationale
du Genie Rural)
1. 沿革と概要
CIGR は 1930 年(昭和 5 年) 8 月にベルギーのリエージュで同国の G.Bouckart 教授を初代会
長として創立された非政府、非営利の国際学術団体である。当初はヨ一ロッパ中心の学会であ
ったが、その後アメリカ、アジア、さらにアフリカ等の途上国も加入し、農業工学の全分野に
わたる国際活動を続けている。CIGR は農業工学の全分野を包括する唯一の世界的学術団体と
して、第二次大戦の一時期を除いて、これまで活発な活動を展開してきた。活動の中心は会員
である各国学会の力を組織化して、農業工学の学術的発展を図ることにあるが、同時に国際食
糧農業機構(FAO)やユネスコと協力して、農業工学技術の移転など技術水準の向上にも大きな
貢献をしてきている。
日本は第二次大戦後、
農業工学関係学会が連合して日本農業工学会を作り、
CIGR に加盟し、
一時中断の時期もあったが、活動を続けてきた。1993 年に東京で総会を開催して以来、比重
が増し、1995 年には日本学術会議が国会員として加盟することとなり、CIGR 活動に対する
日本の貢献がますます期待され、2000 年にはアジアで初めての世界大会が日本で開催される
ことになっている。
2.目的
CIGR の目的は農業工学及び関連する科学を通じて農業生産及び自然資源の保全を合理化し、
人類の要望と環境の改善に資することである。CIGR はその定款の中に、次のような目標を掲
げている。
・農業及び農村の発展のための学術の振興を図る
・若い農業工学技術者の教育、研修の推進
・情報の収集と伝達
・農業工学技術の移転と適用の推進
・農業に従事する人達の福祉の向上に貢献
・農業工学分野を代表する国際組織活動
3. 組織
(1)運営組織
ア 総会 原則的に隔年開催。役員の選出、規則の改正、活動計画、予算案・決算等、重要事
項の決定を行う。各国 1 名、地域学会 1 名の代表と執行部役員〔理事)から構成される。
イ 執行部会(理事会) 少なくとも年 1 回開催し、運営に関することを決定する。会長、前会
長、次期会長、事務局長及び世界の各大陸から選出された 7 人の理事より構成される。
ウ 幹部会 必要に応じて開き、会の実務の執行にあたる。会長、前会長、次期会長、事務局
長の 4 役員で構成され、会長が各職務を 2 年づつ、計 6 年務めることで会の運営の継続性を保
っている。
エ 役 員(1998 年 12.月現在)
会長:0. Kitani (木谷 収)(日本)、前会長:E, Benge (ノルウェー)、次期会長:B.A.Stout (ア
メリカ合衆国)、事務局長:P. Sobulze-Lammers (ドイツ)
オ 事務局所在地 University of Bonn, Nussalle 5, D-53115 Bonn, Germany、[email protected]
力 付属組織
CIGR は農業工学に関連する様々な科学技術分野に対応して、次の 6 技術部会を設けて活動
を行っている。技術部会の運営はそれぞれの技術部会理事会で決定する。各技術部会理事会は
部会長、副部会長、事務長及び 8 名以内の理事よりなる。6 部会長は定期的に幹部会との連絡
会議をもつている。現在日本からは第 2 技術部会長、第 1 術部会副部長ほか 4 名の技術部会理
事を出していう。
第 1 技術部会:土地・水の管理に関する科学技術
第 2 技術部会:生物生産施股・環境に関する科学技術
第 3 技術部会:生物生産機械に関する科学技術
第 4 技術部会:農業電化とエネルギー・資源に関する科学技術
第 5 技術部会:農作業管理・人間工学に関する科学技術
第 6 技術部会:農産物加工に関する科学技術
また、CIGR は 17 の実務委員会もって、様々な課題の対応に当たっている。
(2)構成会員
以下の各国をそれぞれ代表すると認定されている農業工学会等及び登録された個人会員
アイルランド工学会、アメリカ農業工学会、アルゼンチン農業工学会、イスラエル農業工学会、
イタリア農業工学会、イラン農業工学会、英国農業工学会、オ一ストラリア農業工学会、オラ
ンダ農業工学会、スイス潅漑排水学会、スウェーデン農業工学会、スペイン農業工学会、スロ
バキア農業工学会、中国農業工学会、デンマ一ク農業工学会、ドイツ Max Eyth-VDI 協会、ニ
ュ一ジ一ランド農業工学会、ナイジェリア農業工学会、日本学術会議、ノルウェー農業工学会、
ハンガリー農業工学会、パングラデシュ農業工学会、フィンランド農業工学会、ブラジル農業
工学会、フランス農業工学会、ベルギー農業工学会、ポーランド農業工学会、ポルトガル農業
工学会、メキシコ農業工学会、モロッコ潅漑排水学会、ロシア農業工学会、及び以下の各国の
農業工学関連学会・協会:アイスランド、インドネシア、エジプト、エストニア、ギリシア、
韓国、チリ一、南アフリカ、リトアニア、ルクセンブルグ、フィリピン(以上 42 カ国)
このほか地域を代表する次の 4 学会も構成員として認められている:アジア農業工学会、ヨー
ロッパ農業工学会、ラテンアメリカ農業工学会、東南アフリカ農業工学会
4. 主な事業及び活動
① 世界大会
ほぼ 5 年ごとに農業工学全部門の研究発表を中心とした世界会議が開かれる。
② 研究会等
前記 6 技術部会は各専門分野の国際研究会等を世界大会の合間にそれぞれ少なくとも 1、2 回
ずつ開催している。また CIGR の各国会員学会は、CIGR と共催の形でしばしば国際シンポジ
ウム等を行う。これらの研究発表の成果は、その都度プロシ一ディングとして刊行。
③ 国際電子ネットワーク
CIGR は各国・各地域会員学会を結ぶ電子情報ネットワークを構築して、農業工学関連技術情
報の伝達の拡大、迅速化を図っている。
④ 農業工学ハンドブック
CIGR は農業工学関連科学技術の全域にわたる総合的なハンドブックを出版している。
⑤ 電子ジャーナル
CIGR ネットワークを通して、学会誌を編集、発行する。
5. 財 政
各国等から納入される年会費及び世界大会や国際シンポジウム、研究会のプロシーディング
等の印刷物収入を主要な財源とする。1995 の予算は 105 万 Belgium F(約 30,000US$)である。
事務局はドイツ連邦政府、ボン大学、ボン市庁の支援によって発足し、維持されている。
6. 分担金
6,900 米ドル(1998 年)
7. 日本学術会議との関係
日本学術会議は度々CIGR 総会に代表を派遣してきた。1989 年のダブリンでの総会に角屋
睦が、1991 年のパリの総会に橋本 康が、1992 年のブリュッセルの総会及び 1996 年のマド
リットの総会に木谷 収がそれぞれ代表派遣された。1998 年のラバトの総会には瀬尾康久が
代表派遣された。
1995 年には、日本学術会議が国会員として加盟することとなり、農業工学関連研連が協議
して、CIGR 小委員会を組離して、諸活動の連絡調整にあたってきたが、17 期に入って農業工
学関係の 3 研連が協力して CIGR 専門委員会を作り対応している。
(現在の日本人役員の氏名、役職及び任期)
会長:木谷 収(学術会議会員、日本大学教授)、会長職任期 (1997 年 1 月 1 日∼1998 年 12 月 31
日)、前会長職任期 (1999 年 1 月 1 日∼2000 年 12 月 31 日)
技術部会
第 1 部会副会長:宮崎 毅(東京大学教授:任期 1998 年 12 月まで)
第 2 部会会長 :橋本 康(学術会議 CIGR 専門委員会委員長、愛媛大学教授:同)
第 3 部会理事 :市川友彦(生物系特定産業技術研究推進機構研究部長:同)
第 4 部会理事 :山崎 稔(京都大学農学部教授:同)
第 5 部会理事 :坂井直樹(筑波大学教授:同)
第 6 部会理事 :大下誠一(東京大学助教授:同)・
8. 最近の動き
日本学術会議第 16 期において農業土木学研連に CIGR 小委員会が設けられていたが、学術
会議が CIGR に加盟したため同第 17 期において定員 3 名の CIGR 専門委員会が新設された。
CIGR 専門委員会
*所属研連:第 6 部農業土木学研究連絡委員会(第17期)
*委員の構成:橋本 康(委員長)、瀬尾康久(幹事)、中村良太(幹事)
*CIGR 専門委員会小委員会の構成(18 名):CIGR 専門委員会(3 名)、関連する学術会議会員(6
名)、日本農業工学会役員(9 名:現在 11 学会)「農業土木学会、農業機械学会、日本生物環境
調節学会、日本農業気象学会、農業施設学会、農業電化協会、日本農作業学会、農村計画学会、
日本植物工場学会、CELSS、農業情報利用研究会の学・協会から構成」
*目的・機能:学術会議が加盟した CIGR の参加国組織として、我が国の日常の業務遂行並び
に我が国に関する関係諸問題に対する意思決定を行う。
*名称、役員及び委員名
CIGR 事門委員会小委員会(Japanese Committee of National Member Organization-CIGR)
委員長:橋本 康(Chairman of Japanese Committee of NMO-CIGR)
幹事 :瀬尾康久(国際担当:Secretary of Japanese Committee of NMO-CIGR)、中村良太
委員:木谷 収、田淵俊雄、高倉 直、冨田正彦、中野政詩、長堀金造(以上学術会議
会員)、相木千尋、相賀一郎、岡本嗣男、古在豊樹、白石英彦、世良由和寛、
長島守正、真木太一、安富六郎(以上日本農学工学会役員)
*CIGR の参加国組織及び連絡担当者
日 本 学 術 会 議 ( Science Council of Japan ): 〒 106-8555 東 京 都 港 区 六 本 木 7-22-34
(03)3403-6291
http://www.scj.go.jp
Att(連絡担当者):瀬尾康久教授:東京大学大学院農学生命科学研究科、生物・環境工学専攻
生物プロセス工学研究室、〒113-8657 文京区弥生 1-1-1、TEL: 03-5841-5361
Prof.Y. Seo, Graduate School of Agricultural and Life Sciences,
The University of Tokyo, Yayoi 1-1-1, Bunkyo, Tokyo, 113-8657, Japan,
[email protected]
9. 日本での会議開催実績及び開催予定
1993 年 5 月:総会及びシンボジウムを東京(東京大学山上会館)で開催した
1995 年 11 月:シンポジウムを神戸(神戸大学)で農業機械学会と共催した
1998 年 4 月:シンポジウムを千葉(日本コンペンションセンター)で IFAC と共催した
2000 年 11 月:CIGR 第 14 回世界大会を筑波(筑波大学)で開催する予定
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