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日本のトラック輸送産業 現状と課題 2014

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日本のトラック輸送産業 現状と課題 2014
Jap ane se trucking industr y
2014
はじめに
トラックは、ドアツードアの利便性と時間を問わないフレキシブルなサービスを得意とし、
迅速さを求められるわが国の輸送ニーズによくマッチしています。船舶をはじめ鉄道や
航空輸送においても、末端輸送の大半をトラックが担っており、トラック輸送が国内物流
の基幹的役割を果たしています。また、消費者物流においても、宅配事業者によるき
め細かな時間帯を指定した配達サービスや、引越事業者によるさまざまな附帯サービス
を提供するなど、サービスのレベルや質の面でも高い評価を得ているところです。
くらし
このような日本のトラック輸送産業の市場規模は 14 兆円を超え、生 活と経済のライフ
ラインとして、産業活動や国民生活に不可欠な存在となっています。
さらに、東日本大震災などの自然災害の際も、トラックが機動力を発揮し、大量の緊
急支援物資を輸送し、国民の「ライフライン=命綱」としての役割も担いました。
一方、トラック運送事業者の 99%は中小企業が占めており、近年の厳しい経済環境
のもとで、個々の事業者の経営は一層厳しさを増しています。特に、景気回復基調に
あるものの輸送需要が伸び悩み、燃料価格の高騰、自動車関係諸税や高速道路料金
などの過重な負担が事業者の経営を圧迫し、加えて、少子高齢化時代のなかで若年
労働者の確保が困難になりつつあるなど、さまざまな課題も抱えています。
こうした状況のなかでも、トラック運送業界は「安全で安心な輸送サービスを提供し
続けること」 が社会的使命であり、常に「安全」を最優先課題とし、環境対策や労
働対策などとともに、産業の将来に向けたさまざまな取り組みも進めています。
本書「日本のトラック輸送産業 現状と課題 2014」はこのようなトラック輸送産業の果
たす重要な役割とともに、業界の現状とその課題への対応について紹介いたします。
本書により、少しでも多くの方にトラック輸送産業への理解と関心を深めていただくこ
とが期待されます。
公益社団法人 全日本トラック協会
会長 星野 良三
目 次
4
4
6
6
7
8
10
11
11
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18
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20
21
21
22
◆輸送効率と品質の向上を目指して─ ───────────
高度な物流ニーズへの対応─ ──────────────
荷主企業における物流効率化─ ─────────────
◆高度情報化社会を迎えて─ ───────────────
I CT 社会への対応 ─ ──────────────────
24
24
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26
26
社会と共生し、環境にやさしい
トラック輸送の実現
◆安全は最重要課題─ ──────────────────
交通事故撲滅を目指し、各種対策を推進─ ────────
ドライブレコーダの普及を促進─ ────────────
健康起因事故、飲酒運転の根絶──────────────
運転免許制度の見直しに向けて─ ────────────
国際海上コンテナの安全・安心な輸送のために─ ─────
◆労働災害の防止─ ───────────────────
労働災害防止への取り組み─ ──────────────
安全運行を支えるトラックステーション─ ────────
◆地球環境を守るために─ ────────────────
環境対策で数値目標設定─ ───────────────
多様化する環境対策─ ─────────────────
大気汚染は十分に改善へ─ ───────────────
石油代替燃料の普及に向けて─ ─────────────
「トラックの森」
づくり事業の推進 ─────────────
◆適正化事業の推進─ ──────────────────
トラック運送事業の適正化─ ──────────────
安全性の証「Gマーク」
─ ────────────────
◆万全を期す緊急輸送体制─ ───────────────
ライフラインとしてのトラック─ ─────────────
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28
30
31
32
33
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34
35
36
36
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40
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41
42
43
43
トラック運送事業の
健全な発展のために
◆人材の確保・育成に向けて─ ──────────────
人材確保・育成と教育研修─ ──────────────
◆中小企業の経営改善─ ─────────────────
中小トラック運送事業者のための経営改善対策指針─ ───
トラック運送事業者の IT 化─ ──────────────
求荷求車情報ネットワーク「WebKIT」の普及拡大 ─ ────
◆消費者対策の充実─ ──────────────────
引越輸送の信頼向上─ ─────────────────
◆要望・陳情活動─ ───────────────────
200 万人超の署名集め要望活動─ ────────────
◆国際交流の拡大─ ───────────────────
世界各国の物流関係者と交流─ ─────────────
◆広報活動の展開─ ───────────────────
トラック運送事業への理解促進に向けて─ ────────
45
45
46
46
47
48
49
49
50
50
51
51
52
52
第
◆国内貨物輸送とトラック─ ───────────────
トンベースで 9 割、トンキロベースで5割─ ────────
◆営業用トラックの活動─ ────────────────
トラック運送事業者の 9 割は中小企業─ ─────────
生産から消費に至る輸送活動─ ─────────────
自家用に比べ輸送効率は約10 倍─────────────
消費者に身近な宅配便輸送─ ──────────────
◆トラック運送事業の経営環境─ ─────────────
トラック運送事業の市場規模は年間約 14 兆円─ ─────
典型的な労働集約型産業─ ───────────────
少子・高齢化の進展と若年労働力不足─ ─────────
各種規制により激変する経営環境─ ───────────
規制緩和以降、事業者数は 1.5 倍に─ ───────────
荷主との適正取引が課題に─ ──────────────
トラック産業健全化・活性化有識者懇談会での検討─ ───
行政処分を順次強化─ ─────────────────
監査、行政処分を抜本的に見直し─ ───────────
燃料価格の高騰─ ───────────────────
◆トラック運送業界の税負担─ ──────────────
軽減が求められる自動車関係諸税─ ───────────
平成 26 年 4 月からの高速道路料金─ ──────────
新しい
物流システムの
構築に向けて
トラック輸送産業の概況
第
部 全日本トラック協会の取り組み
2
物流の主役トラック
部
1
公益社団法人全日本トラック協会の概要 ─ ────────────── 54
都道府県トラック協会一覧 ─ ──────────────────── 56
第 1部
トラック輸送産業の概況
物流の主役トラック
国内貨物輸送とトラック… …………………… 4
営業用トラックの活動… ……………………… 6
トラック運送事業の経営環境… ……………… 11
トラック運送業界の税負担… ………………… 21
物流の主役トラック
国内貨物輸送とトラック
トンベースで 9 割、トンキロベースで5割
内貨物輸送量は 17%減少しています。
わが国の国内貨物総輸送量は、トン数では年間約
48 億トン(平成 25 年度)で、トンキロ ※ では 4,211 億
一方、トンキロでみた場合は、比較的輸送距離の長
トンキロ(同)となります。なお、トン数でみた場合
い生産関連物資や消費物資の荷動きの伸びなどが反映
は、近年の建設需要の減少などで、重量の嵩む建設資
され、15 年度以降輸送量は増加傾向で推移してきま
材の輸送が減少し、14 年度の約 58 億トンに比べて国
した。しかし、リーマンショックによる世界的な金融
輸送機関別分担率(平成 25 年度)
トンベース
91.1 %
トラック 4,346
合計
4,769
(単位:百万トン)
航空 1
鉄道 44
8.9 %
海運 378
(海運・鉄道・航空の合計)
輸送トン数の推移
(単位:百万トン)
トラック
鉄道
年度 合計 前年度比 営業用 前年度比 分担率 自家用 前年度比 分担率
(%)
(%) (%)
(%) (%)
平成14 5,775
95.7 2,830
97.6 49.0
2,390
15 5,614
97.2 2,844 100.5 50.7
16 5,446
97.0 2,833
99.6 52.0
17 5,321
18 5,307
計
前年度比 分担率
(%) (%)
内航海運
前年度比 分担率
(%) (%)
国内航空
前年度比 分担率
(%) (%)
前年度比 分担率
(%) (%)
93.5 41.4 5,220
95.7
90.4
57
96.6
1.0
497
95.6
8.6
1
98.6
0.0
2,270
95.0 40.4 5,113
98.0
91.1
54
94.7
1.0
446
89.6
7.9
1
103.2
0.0
2,120
93.4
38.9 4,953
96.9
90.9
52
97.4
1.0
440
98.8
8.1
1
103.1
0.0
97.7 2,858 100.9 53.7
1,984
93.6
37.3 4,842
97.8
91.0
52
100.5
1.0
426
96.8
8.0
1
101.7
0.0
99.7 2,900 101.4 54.6
1,937
97.7
36.5 4,837
99.9
91.1
52
98.9
1.0
417
97.8
7.9
1
101.6
0.0
19 5,274
99.4 2,928 101.0 55.5
1,884
97.2
35.7 4,812
99.5
91.2
51
98.0
1.0
410
98.3
7.8
1
104.1
0.0
20 5,027
95.3 2,809
95.9 55.9
1,792
95.1
35.7 4,601
95.6
91.5
46
90.9
0.9
379
92.4
7.5
1
93.8
0.0
21 4,716
93.8 2,687
95.7 57.0
1,653
92.2
35.1 4,340
94.3
92.0
43
93.6
0.9
332
87.7
7.0
1
95.4
0.0
22 4,892
ー
ー
1,411
ー
28.8 4,480
ー
91.6
44
100.9
0.9
367
110.4
7.5
1
98.0
0.0
3,069
62.7
91.8
40
91.4
0.8
361
98.4
7.4
1
95.6
0.0
24 4,775
23 4,899 100.1 3,153 101.1 64.4 1,344
97.5 3,012
95.5 63.1
1,354 100.8 28.4 4,366
95.3 27.4 4,497 100.4
97.1
91.4
42
106.2
0.9
366
101.4
7.7
1
108.9
0.0
25 4,769
99.9 2,989
99.3 62.7
1,356 100.2 28.4 4,346
99.5
91.1
44
104.2
0.9
378
103.4
7.9
1
104.0
0.0
資料:国土交通省・各種統計(営業用軽自動車を含む、百万トン未満は四捨五入)
(注):1. 端数処理の関係で輸送機関別の合計と輸送機関計が一致しない場合がある
2. 合計とトラック計および前年度比は百万トン未満を四捨五入する前で計算したものである
3. トラックは自家用軽自動車を含まない
4. 平成 22 年 10 月より、調査方法および集計方法を変更したため、22 年 9 月以前の数値とは連続性が担保されない
5. 22 年度の数値には、23 年 3 月の北海道・東北運輸局の数値を含まない。また、23 年度の数値には、23 年 4 月の北海道・東北運輸局管内の数値を含まない
4
物流の主役トラック
危機と同時不況により輸送需要が急速に減少したこと
増加を続けていましたが、25 年度ではトンキロとと
から、20 年度以降はトン数、トンキロベースともに
もに減少に転じました。
減少傾向にありましたが、25 年度は 4 年ぶりにトンキ
用語解説
ロは増加しました。
トンキロ=トン数に輸送距離を乗じてその仕事量をあらわした単位
で、
1トンのものを10キロメートル輸送したときは10トンキロとなる。
なお、近年営業用トラックの分担率は、トン数では
輸送機関別分担率(平成 25 年度)
トンキロベース
50.8 %
トラック 2,141
合計
4,211
(単位:億トンキロ)
航空 10
鉄道 211
49.2 %
海運 1,849
(海運・鉄道・航空の合計)
輸送トンキロの推移
(単位:億トンキロ)
トラック
鉄道
年度 合計 前年度比 営業用 前年度比 分担率 自家用 前年度比 分担率
(%)
(%) (%)
(%) (%)
平成14 5,693
98.3 2,623 101.0 46.1
15 5,625
計
483
93.2
8.5 3,106
前年度比 分担率
(%) (%)
99.7
内航海運
前年度比 分担率
(%) (%)
国内航空
前年度比 分担率
(%) (%)
前年度比 分担率
(%) (%)
54.6
221
99.7
3.9
2,356
96.4 41.4
10
99.7
0.2
98.8 2,744 104.6 48.8
461
95.4
8.2 3,205 103.2
57.0
228
103.0
4.1
2,182
92.6 38.8
10
103.6
0.2
16 5,686 101.1 2,822 102.8 49.6
441
95.6
7.7 3,262 101.8
57.4
225
98.7
4.0
2,188 100.3 38.5
11
103.0
0.2
17 5,690 100.1 2,908 103.1 51.1
428
97.0
7.5 3,335 102.2
58.6
228
101.5
4.0
2,116
96.7 37.2
11
101.6
0.2
18 5,771 101.4 3,022 103.9 52.4
429
100.2
7.4 3,450 103.5
59.8
232
101.7
4.0
2,078
98.2 36.0
11
101.8
0.2
19 5,807 100.6 3,102 102.6 53.4
431
100.7
7.4 3,533 102.4
60.8
233
100.6
4.0
2,030
97.6 35.0
11
104.7
0.2
20 5,562
95.8 3,028
97.6 54.4
421
97.7
7.6 3,449
97.6
62.0
223
95.4
4.0
1,879
92.6 33.8
11
94.2
0.2
21 5,221
93.9 2,932
96.8 56.2
400
94.9
7.7 3,332
96.6
63.8
206
92.4
3.9
1,673
89.1 32.0
10
96.8
0.2
22 4,445
ー
ー
48.0
299
ー
6.7 2,432
ー
54.7
204
99.2
4.6
1,799 107.5 40.5
10
98.9
0.2
23 4,270
96.1 2,024
94.9 47.4
286
95.8
6.7 2,311
95.0
54.1
200
98.0
4.7
1,749
97.2 41.0
10
96.1
0.2
24 4,092
95.9 1,803
89.1 44.1
296
103.5
7.2 2,100
90.9
51.3
205
102.4
5.0
1,778 101.7 43.4
10
102.5
0.2
25 4,211 102.9 1,848 102.5 43.9
293
98.8
6.9 2,141 102.0
50.8
211
102.9
5.0
1,849 104.0 43.9
10
103.1
0.2
2,133
資料:国土交通省・各種統計(営業用軽自動車を含む、億トンキロ未満は四捨五入)
(注):1. 端数処理の関係で輸送機関別の合計と輸送機関計が一致しない場合がある
2. 合計とトラック計および前年度比は億トンキロ未満を四捨五入する前で計算したものである
3. トラックは自家用軽自動車を含まない
4. 平成 22 年 10 月より、調査方法および集計方法を変更したため、22 年 9 月以前の数値とは連続性が担保されない
5. 22 年度の数値には、23 年 3 月の北海道・東北運輸局の数値を含まない。また、23 年度の数値には、23 年 4 月の北海道・東北運輸局管内の数値を含まない
5
物流の主役トラック
営業用トラックの活動
トラック運送事業者の 9 割は中小企業
トラック輸送には、自家の貨物を輸送する自家用ト
主から集荷した貨物を、起点および終点のターミナル
ラック(白地のナンバープレート)と、他者の貨物を
等の営業所または荷扱所で必要な仕分けを行い、その
有償で輸送する営業用トラック(緑地のナンバープ
ターミナル等の間で幹線輸送などを定期的に行うのが
レート)の 2 種類があります。この営業用トラックに
特別積合せ貨物運送事業です。宅配便はこの事業に含
ついては、貨物自動車運送事業法で、事業形態が一般
まれます。
貨物自動車運送事業と特定貨物自動車運送事業に大別
特定貨物自動車運送事業は、品目ごとに荷主などを
され、さらに一般貨物自動車運送事業のなかの一形態
限定して輸送する事業です。
として特別積合せ貨物運送があります。
平成 26 年 3 月末現在のトラック運送事業者の事業
一般貨物自動車運送事業は、不特定の荷主の貨物を
規模は、車両数 20 両以下の事業者が全体の 77.7% を
有償でトラックを使用して運送する事業です。実態と
占める構造となっています。中小企業基本法では「資
しては、一者の荷主のまとまった荷物を車両単位で貸
本金 3 億円以下又は従業員 300 人以下」の企業を中小
し切って輸送することがありますが、同時に複数の荷
企業と規定していますが、これによると、一般貨物自
主企業の貨物を積合せて輸送することもできます。
動車運送事業者の約 99%以上が中小企業ということ
一般貨物自動車運送事業のなかで、不特定多数の荷
になります。
トラック輸送の形態
運送事業の種類
緑ナンバートラック
一般貨物自動車運送事業
営業用
特別積合せ貨物運送
貨物自動車
運送事業
貨物自動車利用運送
特定貨物自動車運送事業
白ナンバートラック
自家用
トラック運送事業の規模別事業者数(平成 26 年 3 月末現在、単位:者)
車両規模別
業種
両
特別積合せ
10以下
43
11∼20
12
21∼30
16
31∼50
20
51∼100 101∼200 201∼500
43
68
41
501以上
33
計
276
一 般
30,756
12,945
5,857
4,340
2,656
678
167
40
57,439
霊 柩
4,499
121
25
9
5
1
0
0
4,660
特 定
475
計
35,773
構成比
(%)
56.9
37
13,115
20.8
8
5,906
9.4
5
4,374
7.0
3
0
2,707
1
747
4.3
1
209
1.2
530
74
0.3
62,905
0.1
100.0
従業員規模別
業種
人
特別積合せ
10以下
23
11∼20
10
21∼30
9
31∼50
20
49
47
30
53
35
計
276
一 般
26,287
14,382
6,524
5,030
3,541
1,283
249
119
24
57,439
霊 柩
4,145
277
97
70
38
19
9
3
2
4,660
特 定
計
構成比
(%)
437
30,892
49.1
60
14,729
23.4
15
6,645
10.6
9
5,129
8.2
資料:国土交通省
(注):1. 各項目の構成比については、四捨五入しているため、合計と一致しない
2. 各表の特別積合せの計数は、一般の外数として計上している
3. 一般には霊柩を兼業している事業者を含む。 霊柩は事業者のみ
6
51∼100 101∼200 201∼300 301∼1,000 1,001以上
6
3,634
5.8
1
1,350
2.1
1
289
0.5
1
176
0.3
0
61
0.1
530
62,905
100.0
物流の主役トラック
生産から消費に至る輸送活動
営業用トラックで運ばれる貨物はさまざまです。農
ど生産関連貨物が 33.7%と、それぞれがおよそ 3 分の
水産品、食料工業品、日用品といった消費関連貨物が
1 ずつを占めています。建設関連貨物が7割近くを占
37.4%、木材、砂利・砂・石材、工業用非金属鉱物な
めている自家用トラックとは輸送品目構成で大きな違
どの建設関連貨物が 28.9%、金属、機械、石油製品な
いがあります。
営業用・自家用別品目別輸送トン数の構成比(平成 25 年度)
37.4 %
営業用
28.9 %
消費関連貨物
自家用
33.7 %
建設関連貨物
8.6%
生産関連貨物
68.7 %
22.6 %
(注):分類不能なものは除外
営業用・自家用別品目別輸送トン数(平成 25 年度、主要品目、単位:千トン)
品目
消費関連貨物
農
食
日
取
そ
水
産
料 工 業
用
り 合 せ
の
計
品
品
品
品
他
建設関連貨物
生産関連貨物
木
材
砂 利・ 砂・ 石 材
工業用非金属鉱物
窯
業
品
廃
棄
物
そ
の
他
計
金
属
機
械
石
油
製
品
そ
の
他
計
合 計
数量
営業用
158,455
構成比(%)
5.3
数量
自家用
56,811
307,155
10.3
41,497
429,949
14.5
2,377
1,110,905
37.4
116,828
8.0
6.3
214,748
598
81,786
238,779
7.2
0.0
2.8
39,383
1.3
197,375
6.7
187,189
112,627
3.8
構成比(%)
4.2
数量
合計
215,266
348,652
0.2
432,326
10.0
8.6
1,227,733
28.4
355,647
26.2
594,426
13.7
167,668
12.4
354,857
15,789
1.2
354
0.0
50,322
3.7
21,725
298,256
38,739
1.6
22.0
2.9
230,537
952
132,108
61,108
1,789,496
205,126
6.9
66,784
4.9
271,910
133,068
4.5
46,833
3.5
0.0
3.1
1.4
8.2
41.4
151,366
68.7
2.7
5.3
11.5
932,357
36,490
8.1
495,631
28.9
5.9
5.0
3.1
857,139
174,547
構成比(%)
211,037
179,901
3.5
4.9
6.3
4.2
487,159
16.4
156,965
11.6
22.6
1,306,972
644,124
14.9
2,967,945
100.0
1,356,257
100.0
4,324,202
100.0
999,900
33.7
307,072
30.2
資料:国土交通省 「 自動車輸送統計年報 」 より作成
(注):数値は原則として単位未満で四捨五入してあるため、合計と内計は必ずしも一致しない
7
物流の主役トラック
自家用に比べ輸送効率は約10 倍
平成25年度の数字でみると、トラック運送事業者6
ています。また、トンキロでは86.3%の輸送を担って
万2,905者の保有車両数は、およそ137万両です。わ
います。
が国で登録されているトラック車両数の合計はおよそ
稼働効率の指標である「実働1日1車当たり輸送ト
755万両で、このうち緑ナンバーの営業用トラックの
ンキロ」でみると、営業用トラックは自家用トラック
占める割合は18.2%になっています。25年度の営業用
のおよそ10倍の輸送効率を示しており、環境負荷の低
トラック輸送量をみると、トン数ではトラック輸送量
減、消費エネルギーの削減、トラック積載率向上の観
全体の68.8%を占め、自家用トラックとの差は広がっ
点からも自家用から営業用への転換が進んでいます。
トラック車両数の割合(平成 25 年度)
小型車 46.7%(3,531,802両)
自家用 81.8%
(6,182,530両)
普通車 18.8%(1,418,602両)
合計100%
トレーラ 0.1%(10,239両)
(7,554,670両)
特種(殊)用途車 16.2%
(1,221,887両)
営業用 18.2%
(1,372,140両)
普通車 11.4%(859,534両)
特種(殊)用途車 3.8%(291,698両)
トレーラ 2.0%(147,532両)
小型車 1.0%(73,376両)
資料:自動車検査登録情報協会「形状別自動車保有車両数」
トラック輸送トン数の分担率(平成 25 年度)
営業用
68.8%
トラック輸送トンキロの分担率(平成 25 年度)
営業用
合計100%
86.3%
合計100%
自家用
自家用
31.2%
13.7%
資料:国土交通省 (注):自家用軽自動車を含まない
自動車保有車両数[道路運送車両法による分類 ]の推移(単位:両)
区分
年度
平成 21
総計
78,693,495
トラック
普通車
小型車
営業用
自家用
計
営業用
自家用
計
営業用
自家用
計
863,399
1,440,170
2,303,569
76,432
3,830,428
3,906,860
142,783
9,222
152,005
22
78,660,773
856,599
1,415,352
2,271,951
75,646
3,714,240
3,789,886
143,723
9,287
153,010
23
79,112,584
854,516
1,408,991
2,263,507
74,811
3,642,980
3,717,791
145,085
9,530
154,615
24
79,625,203
852,748
1,409,844
2,262,592
74,381
3,575,280
3,649,661
146,061
9,824
155,885
25
80,272,571
859,534
1,418,602
2,278,136
73,376
3,531,802
3,605,178
147,532
10,239
157,771
資料:自動車検査登録情報協会「形状別自動車保有車両数」
(注):1. 総計は乗用、二輪車等も含む総数であってトラック合計はその内訳である
8
トレーラ
物流の主役トラック
営業用・自家用別輸送効率の比較(平成 25 年度)
項 目
走
実
行
キ
働
延
日
単 位
営業用
構 成 比(%)
自家用
構 成 比(%)
ロ
百万km
51,745
45.2
62,781
54.8
車
百万日車
295
38.8
466
61.2
実働1日1車当たり走行キロ
km
175.45
—
134.76
—
トン当たり平均輸送キロ
km
62.12
—
21.57
—
実働1日1車当たり輸送トンキロ
トンキロ
—
62.79(B)
—
( 輸 送 ト ン キ ロ / 実 働 延 日 車 )
625.10(A)
輸 送 効 率 格 差( A / B )
625.10/62.79=9.96倍
資料:国土交通省 (注):普通車、小型車、特種(殊)用途車の合計
実働1日1車当たり走行キロ
トン当たり平均輸送キロ
(単位:km)
実働1日1車当たり輸送トンキロ
(単位:km)
営業用 175.45
(単位:トンキロ)
営業用 62.12
自家用 134.76
営業用 625.10
自家用 21.57
自家用 62.79
資料:国土交通省 (注):普通車、小型車、特種(殊)用途車の合計
(平成 25 年度、単位:両)
自動車保有車両数[ 道路交通法による分類 ]
自動車の種類
大型自動車
中型自動車
普通自動車
車両総重量 11 トン以上
または最大積載量 6.5 トン以上
車両総重量 5 トン以上 11 トン未満
または最大積載量 3 トン以上
6.5 トン未満
上記のうち
車両総重量 8 トン未満
または最大積載量 5 トン未満
車両総重量 5 トン未満
または最大積載量 3 トン未満
上記に分類できない自動車
貨物自動車
営業用
自家用
115,702
164,012
413,832
特種(殊)
用途車
143,664
小計
529,534
特種(殊)
用途車
137,411
貨物自動車
368,824
小計
501,812
1,363,999
38,585
583,229
貨物自動車
375,890
小計
513,301
特種(殊)
用途車
132,988
307,676
合計
557,496
279,714
837,210
976,577
1,352,467
1,449,865
1,963,166
473,288
967,093
396,906
1,335,917
529,894
1,865,811
貨物自動車
143,188
小計
181,773
4,413,392
4,595,165
147,532
10,239
157,771
特種(殊)
用途車
―
トレーラ
合計
1,372,140
3,830,163
610,699
1,358
6,182,530
3,973,351
621,814
1,358
7,554,670
資料:自動車検査登録情報協会データより独自作成
(注):軽自動車を含まない
車種区分
トラック合計
特種(殊)用途車
営業用
自家用
計
営業用
構成比(%)
自家用
構成比(%)
計
構成比(%)
278,722
1,233,258
1,511,980
1,361,336
17.3
6,513,078
82.7
7,874,414
100.0
281,679
1,216,649
1,498,328
1,357,647
17.6
6,355,528
82.4
7,713,175
100.0
283,988
1,211,143
1,495,131
1,358,400
17.8
6,272,644
82.2
7,631,044
100.0
287,542
1,213,811
1,501,353
1,360,732
18.0
6,208,759
82.0
7,569,491
100.0
291,698
1,221,887
1,513,585
1,372,140
18.2
6,182,530
81.8
7,554,670
100.0
普通車
小型車、軽自動車、特殊用途車以
外(1ナンバー)
小型車
総排気量 2000cc 以下(軽油お
よび天然ガスのみを燃料とする
ものは除く)で、長さ4.7m以下、
幅1.7m以下、高さ2.0 m以下(4
ナンバー)
特種(殊)用途車
冷蔵冷凍車、クレーン車など(8
ナンバ-)、ポールトレーラなど
(9、0ナンバー)
9
物流の主役トラック
消費者に身近な宅配便輸送
消費者にとって、もっとも関わりの深い輸送サービ
通販市場は、インターネット通販やテレビショッピ
スは宅配便輸送です。
ングの利用数の伸びにより拡大を続けており、このよ
宅配便は、明確な運賃や手軽さに加え、配達時刻の
うな多様な物流サービスが現在の通販市場を根底で支
細かな指定や温度管理など利便性の高いサービスが広
えています。
く消費者の支持を得ています。
また、
テレビやインター
また、商品カタログやパンフレットなどを配送する
ネットなどの通信販売を利用して商品を購入する際の
メール便サービスの取扱量も、この数年で拡大を続け
代金引換サービスも、消費者が安全、確実な取り引き
ています。
を行ううえで、重要な役割を果たしています。最近で
なお、宅配便は取扱個数が年々増加し、平成 24 年
は大都市間の当日配達も実現するなど、サービスの高
度には 35 億個を超えました。
度化が進んでいます。
宅配貨物の月別取扱個数(平成 25 年度)
(千個)
450,000
416,713
400,000
350,000
335,000
300,000
284,550
273,725
289,153
314,418
274,574
274,118
8
9
304,463
284,217
256,658
250,000
264,951
200,000
150,000
100,000
50,000
0
4
平成25年
5
6
7
10
11
12
1
26年
2
3
(月)
資料:国土交通省「トラック輸送情報」 (注):宅配貨物取扱事業者は 14 社の合計(25 年4月のみ 17 社)
小量物品取扱個数の推移(単位:万個、冊)
項目
宅 配 便
郵便小包
計
年度
平成16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
宅配便
287,404
292,784
293,919
323,246
321,166
313,694
321,983
340,096
352,600
363,668
メール便
173,679
206,823
231,011
483,426
500,906
513,278
524,264
533,892
547,135
563,772
一般小包
21,469
24,663
26,795
̶
̶
̶
̶
̶
̶
̶
冊子小包
121,506
182,835
204,947
̶
̶
̶
̶
̶
̶
̶
604,058
707,105
756,672
806,672
822,072
826,972
846,247
873,988
899,735
927,440
資料:国土交通省、郵便事業 (注):宅配便名ごと、その便名で運送を行う事業者 23 便の合計
10
物流の主役トラック
トラック運送事業の経営環境
トラック運送事業の市場規模は年間約14 兆円
トラック、鉄道、外航海運、航空、倉庫など、わ
年度において 14 兆 3,685 億円で、物流市場全体の約 6
が国の物流事業全体の市場規模はおよそ 24 兆円です。
割を占めています。
このうち、トラック運送事業の市場規模は、平成 24
物流業の事業分野別営業収入(平成24年度、単位:億円)
トラック運送事業の営業収入の推移(単位:億円)
160,000
140,000
160,000
14兆3,685
140,000
12兆2,288
120,000
14兆8,555
14兆1,605
120,000
12兆2,437
11兆7,728
100,000
100,000
80,000
80,000
60,000
60,000
4兆3,337
40,000
8,998
0
11兆3,367
10兆4,214
40,000
1兆7,608
20,000
14兆3,685
13兆73
12兆2,075
1兆942
2,684 2,529 3,185
1,312
5,564
20,000
286
0
トラック 内航 JR 外航 港湾 航空 鉄道 外航 航空 倉庫 トラック
運送事業 海運 貨物 海運 運送 貨物 利用 利用 利用 ※9 ターミナル
※1
※10
※6 ※7 ※8
※4 ※5
※2
※3
2
平成
5
10
15
19
20
21
22
23
24
(年度)
資料:国土交通省、日本物流団体連合会「数字でみる物流 2014」
(注)
:※1 =報告書提出事業者 36,448 者分、※2 =平成 23 年度、※3 =報告書提出事業者 965 者分、※4 =報告書提出事業者 174 者分、
※ 5 =報告書提出事業者 702 者分、
※6 =報告書提出事業者 332 者分、
※7 =報告書提出事業者 198 者分、
※8 =報告書提出事業者 111 者分、
※9 =推計値、※10 =兼業事業を含む
日米における売上高物流コスト比率の推移(単位:%)
13.00
12.00
11.00
日本(主要製造業)
10.16
10.00
9.06
9.00
8.57
8.56
8.00
7.00
7.56
8.85
8.62
8.69
7.98
アメリカ(全業種)
9.44
9.01
7.87
7.50
8.01
7.76
7.46
7.53
7.93
8.35
6.58
7.20
6.10
6.13
5.00
6.45
日本(全業種)
昭和 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 平成 2
40
元
3
4
5
6
7
資料:日本ロジスティクスシステム協会「2013 年度物流コスト調査報告書」
(注)
:1. アメリカは Logistics Cost and Service(Establish,Inc.)のデータより作成している
2. 年次は、日本は調査年(年度)、アメリカは報告年を示している
8
7.77
7.34
6.13
5.84
9.28
8.37
8.09
8.45
7.97
7.94 8.01 8.08
7.74
7.72
6.00
4.00
9.02 8.95
8.84
8.69
8.55
9.74
9.17
7.65
7.52
6.94
7.07
6.95
8.79
7.51
8.48
8.28
8.41
7.77 7.87
6.40
6.28 6.35
6.13 6.18
6.60
6.44
6.25
5.94
5.26
5.87
5.01 5.82
4.87 4.79
5.45
4.72
5.01
5.01
4.90
4.84 4.77
4.77
4.83
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25
(年)
11
物流の主役トラック
典型的な労働集約型産業
トラック運送事業は、典型的な労働集約型の事業で
平均では平成 25 年度で 37.2%にのぼります。次いで
す。このため、
全ト協が公表する経営分析報告書では、
燃料油脂費で 25 年度は 21%となっています。
運送コストのうち人件費の比率がもっとも高く、全国
一般貨物運送事業損益明細表(全体) [1 社平均額(千円)
・構成比(%)]
全体
平成 23 年度
金額
営 業 収 益
人 件 費
燃料油脂費
ガソリン代
構成比
202,342
100.0
183,781
97.6
175,889
97.6
196,031
96.9
1,120
99.4
1.8
0.6
179,216
3,327
945
99.5
1.8
0.5
201,248
5,217
1,094
99.5
2.6
0.5
190,063
101.0
183,860
102.1
206,952
102.3
72,928
38.7
69,148
38.4
75,281
37.2
1,098
0.6
163,953
33,727
997
87.1
17.9
0.5
158,531
35,858
88.0
179,589
19.9
42,393
1,341
88.8
21.0
0.7
軽油費
32,280
17.1
34,229
19.0
40,489
20.0
修 繕 費
11,112
5.9
11,063
6.1
12,353
6.1
その他
874
0.3
488
その他
事業用自動車
減価償却費
事業用自動車
449
0.2
530
5.4
10,499
9,932
5.3
9,744
5.4
788
0.4
1,477
0.8
0.5
564
4.7
保 険 料
4,412
2.3
4,183
自動車リース料
2,839
1.5
2,268
施設使用料
施設賦課税
事故賠償費
道路使用料
フェリーボート利用料
999
1,685
1,365
227
5,735
1,146
0.5
0.9
0.7
0.1
8,956
1,195
249
3.0
5,926
0.6
一 般 管 理 費
26,110
13.9
そ の 他
10,883
5.8
人 件 費
営 業 損 益
営 業 外 収 益
金 融 収 益
営 業 外 費 用
金 融 費 用
経 常 損 益
15,227
2,458
0.7
0.1
3.3
10,633
5.9
12,090
6.0
4,026
2,385
0.1
-2,059
43%
802
経常利益計上(社)
1,072
54%
3.7
0.5
13.5
1.2
資料:全日本トラック協会「経営分析報告書 平成 25 年度決算版」
1,097
0.1
27,363
0.1
100%
7,447
0.6
14.1
158
841
284
1.2
25,329
0.1
1,976
1,309
0.7
10.1
143
131
1,470
0.3
20,429
-2.1
0.8
696
9.3
-3,699
集計事業者数(社)
営業利益計上(社)
1.3
-1.0
1,501
5.2
2.2
-1,804
2,211
0.2
4,469
14,696
2.2
10,599
5.9
2.3
8.1
4,147
11,865
0.3
4.9
4.8
16,792
563
9,903
8,558
10.0
5.2
5.0
0.3
18,847
9,703
5.8
628
そ の 他
傭車費等
0.3
10,238
8,933
その他
12
金額
100.0
3,358
運 送 費
構成比
180,161
そ の 他
運 送 雑 収
金額
100.0
187,140
営 業 費 用
構成比
25 年度
188,259
運 送 収 入
貨 物 運 賃
24 年度
1,729
8.2
2.2
1.3
1.0
10,209
15,273
-2.3
277
0.1
4,441
2,188
1,402
-2,357
38%
804
100%
1,030
49%
7.5
-4,610
-1.1
2,121
5.0
2.2
1.1
0.7
-1.2
2,188
100%
1,029
47%
37%
物流の主役トラック
少子・高齢化の進展と若年労働力不足
人口の減少、少子・高齢化が進展すると、労働集約
だけではなく、40 歳未満の若い就業者が少なく、26
産業であるトラック運送事業では、質が高く若い労働
年では約 30%です。また、女性の比率も就業者全体
力をいかに確保していくかが大きな課題となります。
で 17.8%、輸送・機械運転従事者で 2.4%と低い状況
総務省の調査によると平成 26 年現在、トラック運送
にあります。このため、不規則・長時間・力仕事と
事業に従事する従業員は全体で約 185 万人で、このう
いった業界体質を抜本的に改革し、潜在的労働力であ
ち輸送・機械運転従事者は 83 万人で全体の約 45%を
る女性や若者の就労を促す必要があると指摘されてい
占めています。
ます。
トラック運送事業を含む自動車運送事業は、中高年
一方、厚生労働省の統計によると、道路貨物運送業
層の男性労働力に依存しており、若者の新規就労が少
の賃金水準は全産業平均に比べて低く、厳しい経営環
ないため、このままでは現役世代が引退した後、深刻
境の下で、低迷する運賃と燃料油脂費等のコスト増な
な労働力不足に陥る恐れがあります。平均年齢が高い
どの影響を受けて、低水準で推移しています。
道路貨物運送業 年齢階級別就業者構成比(単位:%)
0
20
40
60
80
平成16 0.6
15.6
28.3
22.8
23.3
8.9
17 0.6
15.8
28.2
23.2
23.2
9.6
23.1
24.2
10.2
18 0.5 14.0
28.5
年次(年平均)推移(単位:万人)
(%)
100
19 0.5 13.0
28.6
22.7
23.8
10.8
20 0.5 12.0
29.0
24.0
21.9
12.6
21 0.5 11.9
27.6
26.5
21.1
13.0
22 0.6 11.0
27.1
27.6
19.9
13.8
23.6
30.2
21.4
14.8
25 0.5 9.6
23.0
30.5
21.4
15.0
22.2
15.1
26 0.5 8.6
21.6
31.9
20代
10代
40代
30代
50代
道路貨物運送業
輸送・機械運転従事者数
総数
男
女
総数
男
女
平成16
180
149
31
79
77
2
17
177
146
31
78
76
2
18
186
153
33
83
81
2
19
185
153
32
82
80
2
20
183
152
31
79
77
2
21
185
152
33
80
78
2
22
181
148
33
79
77
2
23
ー
ー
ー
ー
ー
ー
24
182
150
32
83
81
2
25
187
153
34
84
83
2
26
185
151
33
83
81
2
23
24 0.5 9.3
就業者数
年
資料:総務省「労働力調査」より作成
(注)
:1. 就業者:自営業主、家族従業者、雇用者(役員、臨時雇、日雇を含む)
2. 輸送・機械運転従事者:「道路貨物運送業」における輸送・機械運転従
事者は主に自動車運転従事者
3. 端数処理の関係で合計が一致しない場合がある
60代以上
道路貨物運送業の現金給与総額の推移(単位:円)
(万円)
38
37
371,670
366,481
36
355,474
35
353,679
34
33
32
全産業平均
351,335
343,480
335,997
333,251
334,910
337,310
333,620
341,898
332,784
320,996
道路貨物運送業
320,907
31
303,850
平成9
10
11
12
13
14
資料:厚生労働省「毎月勤労統計調査」(事業所規模 5 人以上)
15
331,300
330,313
317,321 316,791
313,108
320,173
30
29
335,774
16
299,701
304,781
17
315,294
292,867 293,785
18
19
20
21
300,213
296,424
22
23
314,048
314,126
297,232
297,311
24
25
(年)
13
物流の主役トラック
各種規制により激変する経営環境
新たな物流ニーズへの対応と新しいサービスの創
社会的規制の分野に重きを移しつつあるといえます。
造を目指して平成 2 年 12 月に施行された物流二法は、
また、
社会的に企業の法令遵守(コンプライアンス)
新規参入事業者の急増ならびに市場競争の激化をもた
が重視される傾向が強まり、社会的規制についても、
らしました。
業界を挙げて法令遵守への動きが加速化しました。
15 年 4 月には改正貨物自動車運送事業法が施行さ
それに加え、中小事業者が大部分を占めるトラック
れ、経済的規制のさらなる緩和により、自由な経済活
運送事業を取り巻く環境は、貨物輸送量の伸び悩み、
動の環境を前進させる一方で、公平な競争条件に向け
事業者の増加に伴う競争の激化、軽油価格の高止まり
た事後チェック体制の強化が図られました。
やドライバーの高齢化、若年ドライバーの労働力不足
こうした状況のなか、いわゆる社会的規制の強化の
など、多くの課題を抱え、極めて厳しいものとなって
方向で次々と法改正が実施され、今日では規制政策が
います。
事業規制等の動向
◎トラック運送事業法令の見直し
平成2年12月∼
経済的規制緩和
事業の
参入
免 許
運賃・
料金
認 可
事業の
範囲
営業区域
順次営業区域を拡大
事業の
規模
最低車両台数
順次引き下げ
輸送の
安全
許 可
需給調整規制の廃止
事前届出
運賃設定・改定の容易化
過労防止・過積載の禁止
(省令にて規定)
事後届出
運賃設定・改定のさらなる容易化
過労防止・過積載の禁止
(法律にて規定)
安全確保重視の明確化
事業者ごとに
安全確保の責任
廃 止
5両
(全国一律)
元請による下請の安全確保の阻害の禁止
事業用自動車総合安全プラン2009
(21年3月)
元請・下請関係の適正化
社会的規制強化
事業
経営
アルコール検知器備え付け義務
(23年5月)
参入時の法令試験(20年7月)
法令試験厳格化(25年5月)
監査機能の強化
(18年2月)
監査方針の強化
(25年10月)
行政処分基準の強化(18年8月)
社会保険未加入対策強化(20年7月)
行政処分対象の拡大(21年10月)
運行
管理
指導
機関
実務経験
運行管理者資格の
返納
(19年7月)
試 験
運行管理者の質の向上
地方トラック協会による
監視・予防活動
(局長通達により協会を指導)
民間指導機関の
明確な権限なし
適正化事業の法定化
資料:全日本トラック協会
14
平成15年4月∼
民間指導機関の強化
行政処分基準強化(25年11月)
5両未満の事業者にも
運行管理者選任の義務付け
(25年5月)
Gマーク認定制度
適正化事業実施機関による
資料提出請求権
適正化事業実施機関からの
速報制度(25年10月)
物流の主役トラック
規制緩和以降、事業者数は1.5 倍に
平成 2 年の貨物自動車運送事業法施行以降、トラッ
また、国土交通省が新規参入時の許可基準厳格化や
ク運送事業の規制緩和によって新規参入事業者が急増
事前チェックの強化などを段階的に進めた結果、25
しました。19 年度までは、毎年 2,000 者程度の事業者
年度の新規許可事業者数は約 1 割減少するなど、事業
が新たに参入し、規制緩和以降の 20 年間で 1.5 倍以上
者数の増加には歯止めがかかっている状態です。
に増えています。しかし、輸送需要が伸び悩むなかで
内閣府によると、2 年 12 月の物流二法施行以降の価
事業者間の競争が激化し、最近は、事業者数の増加率
格(運賃)の低下を規制改革の効果とみなして推計し
が鈍化するとともに退出事業者数が増加しています。
た 20 年度の利用者メリットは、約 3 兆 2,000 億円にな
この結果、20 年度末は規制緩和以降初めて総事業者
ると分析しており、価格競争が激化したことを示して
数が前年度より減少し、21 年度末以降は横ばいで推
います。
移しています。
トラック運送事業者数の推移(単位:者)
65,000
63,000
61,000
59,000
56,871
57,000
62,892
62,905
62,936
総事業者数
新規参入事業者数
48,629
49,000
退出事業者数
46,638
47,000
39,000
62,989
54,019
51,000
41,000
62,567
63,082
62,712
52,119
50,481
53,000
43,000
63,122
62,056
55,427
55,000
45,000
61,041
59,529
58,146
45,015
43,450
42,308
41,053
3,000
40,072
2,413
2,476
2,250
2,042 1,995
1,823
1,590
2,399
2,133
2,337
2,495 2,468 2,542
2,243
1,514
842
335
372
477
372
2,218
2,500
422
624
612
499
725
893
1,085
1,031
1,444
2,090
1,860
1,604 1,663
1,220
617
2,115
1,228
1,269
1,272
1,598 1,611
1,418
1,334
1,175
2,000
1,128
1,097
3
4
5
6
7
8
9
10
11
1,000
500
100
平成
2
1,500
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
(年度)
0
資料:国土交通省 (注):退出事業者数には、合併・譲渡により消滅した企業を含む
15
物流の主役トラック
荷主との適正取引が課題に
トラック運送事業者は荷主との関係では構造的に弱
による望ましい取引形態の普及、問題となる取引形態
い立場におかれています。
の防止を図っています。
平成 22 年 1 月より独占禁止法が改正され、一定の
さらに同省は 26 年 4 月、貨物自動車運送事業法に
条件を満たす場合には、優越的地位の濫用にも課徴金
基づく省令改正を行い、輸送の安全を阻害する行為を
が課せられることとなり、違反に対する措置が強化さ
防止するため、トラック運送事業者に対し荷主と協力
れました。これに伴い、公正取引委員会は 22 年 11 月、
して適正取引を確保することを努力義務としたほか、
課徴金の対象となる優越的地位の濫用に関する独占
運送契約に際して、運送業務、附帯業務、運賃、料金
禁止法上の考え方を明確化するため、
「優越的地位の
等などの重要事項について、荷主等とトラック運送事
濫用に関する独占禁止法上の考え方」
(ガイドライン)
業者の間で書面により共有することをルール化(書面
を策定しました。
化)するため、新たに「書面化推進ガイドライン」を
一方、国土交通省は 20 年 3 月、適正取引の推進に向
制定しました。また、
書面化の普及を後押しするため、
け「トラック運送業における下請・荷主適正取引推進
同法に基づく荷主勧告制度も同時に改正し、荷主勧告
ガイドライン」および「トラック運送業における燃料
の対象となる荷主の行為類型を初めて明文化し、違反
サーチャージ緊急ガイドライン」を策定しました。適
事例が要件に該当すると認められれば、協力要請書を
正取引推進ガイドラインは、荷主、元請・下請事業者
経ずに荷主勧告を発動するなど発動要件も緩和しまし
の各取引において、不適正な取引を防止し、望ましい
た。
取引形態を推進していくために策定されたもので、契
なお、労働基準法の割増賃金率の規定について、中
約内容の明確化や商習慣により問題となる手待ち時間
小企業への適用猶予が 31 年 4 月に見直される予定で
の改善を図るため、27 年 2 月に改訂されています。
あり、トラック運送業界においては、27 年度以降、
また、20 年 5 月には、行政、学識経験者、荷主、元
長時間労働の抑制、取引環境の改善に向けて、行政・
請および下請トラック運送事業者らで構成する「ト
荷主・トラック運送事業者が一体となって、諸対策を
ラック輸送適正取引推進パートナーシップ会議」を中
検討、実施することとしています。
央と地方に設置し、荷主、元請、下請事業者間の協働
荷主との間の安全運行パートナーシップおよび荷主勧告制度
荷主・元請・利用運送事業者とトラック事業者の間に、
「安全運行パートナーシップ」の確立が必要
トラック事業者は、契約交渉において荷主に対して、
総じて弱い立場にあることから、荷主の要望に応える
ことを優先するあまり、結果として、輸送の安全が犠
牲にされるおそれがある。
トラック事業者に安全確
保の第一義的責任がある
ものの、安全確保には荷
主の理解と協力が不可欠
社会的な要請
○ 安全運行の確保
○ 交通事故の削減
○ 輸送品質の向上
荷主に求められていること
十分な
意思疎通
【例】
運送状の提供
安全運行支援
○トラック事業者に対して安全運行が確保できないよ
うな運行依頼を行わない
○積込みが時間どおり実施されない場合、荷主は到着
時間の再設定を行う
○貨物車両が敷地内待機できる措置を講ずる
16
荷主勧告制度とは
貨物自動車運送事業法において規定されているもの
であり、トラック事業者が違反を起こした場合に、当
該違反が、荷主の指示や主として荷主の行為に起因し
て行われた場合には、荷主に対し勧告するとともに、
これを公表する制度
このような荷主の行為は荷主勧告の対象!
1
2
荷主がトラック事業者に違反を指示
荷主が優越的地位等を利用し、トラック事業者
に対し以下のような無理な行為を依頼等
① 非合理的な到着時間を設定
② やむを得ない遅延に対するペナルティの設定
③ 積込み前に貨物量を増やすような急な依頼
④ 荷主管理に係る荷捌き場において、手待ち時間を
恒常的に発生させているにもかかわらず、
トラック事業者の要請に対し通常行われるべき
改善措置を行わないこと
物流の主役トラック
トラック産業健全化・活性化有識者懇談会での検討
国土交通省は平成 26 年 3 月、
「トラック産業の健全
時基準の強化などを求めた全日本トラック協会の要望
化・活性化に向けた有識者懇談会」を設置しました。
(26 年 5 月)を踏まえ、関係通達を改正し、事業開始
業界の健全化に向けては、
『正直者が損をしない』た
時の確認の厳格化など、27 年 6 月から事前チェックが
めの適切な市場環境を整備するため、不適正事業者を
強化されます。
市場から退出させるための監査・速報制度の効果的な
一方、業界の活性化に向けては、平成 26 年をトラッ
運用や指導を行うほか、優良事業者に対するインセン
クドライバーの「人材確保・育成元年」と位置づけ、
ティブとして、Gマーク表彰制度を創設することにな
業界イメージの改善、キャリアアッププランの提示、
りました。適正取引の推進については、運賃・料金の
若年層へのアピールの強化、女性の活用促進を 4 本柱
適正収受に向けた交渉力強化を支援するほか、原価計
として、取り組みを具体化しています。業界イメージ
算セミナーの開催や燃料サーチャージの導入促進、書
改善では、長時間労働の解消など働きやすい環境の整
面化の普及・浸透などを進めるとともに、手待ち時間
備を検討し、キャリアアッププランの提示では、優秀
の改善を図るため、
「トラック運送業における下請・
なドライバーを認定する制度など、ドライバースキル
荷主適正取引推進ガイドライン」を 27 年 2 月に改正
の「見える化」を検討しています。さらに、若年層へ
しました。また、多層構造の適正化に向けて利用運送
のアピールでは、国交省が女性の活用促進に向けて自
事業者の実態調査を行ったほか、新規参入時の事前
動車局ホームページに女性トラックドライバーの採用
チェック強化についても、所要資金の見直しや法令試
拡大に向けた「トラガール促進プロジェクト」サイト
験の厳格化などの運用状況を注視するとともに、参入
を立ち上げ、女性の就業を促しています。
トラック産業の健全化に向けて
課題
トラック事業者の約99%は経営基盤の脆弱な中小・零細事業者であり、かつ厳しい競
争環境にあることから、荷主等に対して弱い立場にあり、また、法令遵守や安全運行に
対する意識が低い事業者も存在する状況
▶トラック事業の健全化対策、すなわち、
『 正直者が損をしない』ための適切な市場環
境整備に向けた取組
不適正事業者の指導強化・退出促進及び優良事業者への配慮
・不適正事業者を市場から退出させるための効果
的な対策が必要
・優良事業者に対するインセンティブの付与が必要
【取組内容】①監査・速報制度の効果的な運用、不適正事業者への効果的な指導に
向けた対策/②Gマーク表彰制度の運用/③Gマークの効果的なPR方策の検討
・適正な運賃・料金収受に向けた取組が必要
・荷主等からの安全法令遵守を担保できない内容
の運送依頼を防止する必要
・手待ち時間の強要等の商慣行を改善する必要
【取組内容】①運賃料金の適正収受に向けた交渉力強化の支援/②原価計算・燃
料サーチャージ等の普及・浸透/③取引書面化の普及・定着/④下請・荷主適正
取引推進ガイドラインの改正/⑤多層構造の適正化に向けた対応
・不適正事業者の市場への参入を未然に防止する
必要
【取組内容】
①許可基準遵守のための事業開始時のチェックの厳格化
トラック産業の活性化に向けて
課題
適正取引の推進
新規参入時の事前チェックの強化
中高年層の男性労働力に依存した状態であり、将来的に深刻な労働力不足に陥る懸念
▶適正運賃の収受などトラック産業の健全化に向けた対策の着実な推進により、
ドラ
イバーの労働条件を改善
▶上記に加え、
トラックドライバーの確保・育成に向けて、以下のような官民連携によ
る取組を強化
業界イメージの改善
キャリアアッププランの提示
トラック業界に対する3Kイメージが一般的に強いこと
に加え、
ドライバーのキャリアアップイメージを描きにく
いことが、
ドライバー不足の要因の1つと考えられるた
め、それらの解決に資する取組が必要
【取組内容】①労働環境の整備/
②全ト協HP等で、
トラック輸送の
社会的意義について発信 等
・これまであまり進まなかった若年層や未経験者の採
用及び定着を促進するため、経営者による戦略的な
リクルートが実現するよう支援する取組が必要
・官民連携による若年層等への積極的な情報発信が必要
【取組内容】①自動車局HP・全ト協HPの大幅刷新/②経営者に対する啓発
強化/③ 学校等との連携強化/④中型免許制度改正への積極的対応 等
これまで進まなかった女性トラックドライバーの活用を
促進するため、経営者の意識改革に資する取組等が必要
【取組内容】①ドライバースキルの「見える
化」の具体的枠組を検討/②ドライバー
教育の重要性について経営者に啓発等
若年層へのアピールの強化
女性の活用促進
【取組内容】
①トラガールサイトの開
設②経営者に対する啓発強化 等
【目標】平成32年までに、女性トラック
ドライバー数を倍増(対平成24年比)
17
物流の主役トラック
行政処分を順次強化
国土交通省は平成 18 年以降、トラック運送事業に
者の代務者を「補助者」と位置付け、新たに講習の受
対する監査や行政処分を順次強化しています。特に
講を義務付けるなど、
規制が強化されました。さらに、
18 年 8 月からの悪質違反の厳罰化は、会社ぐるみで運
同年 7 月からは不適切な運行管理を行った者につい
転者の酒気帯び運転を黙認していたり、過労運転を命
て、運行管理者資格者証の返納命令が即時発令される
じたりしていた事業者に対し、直ちに事業停止処分と
ようになったほか、運行管理者不在の事業者には、輸
するという厳しいものです。
送の安全確保命令が出され、是正されない場合、事業
さらに 21 年 10 月からは、事業停止処分期間を 7 日
許可が取り消されることになりました。このほか、重
から 14 日に引き上げたほか、社会保険等未加入、指
大事故を起こした場合に提出が義務付けられている事
導監督記録の作成保存義務違反、点検整備未実施に対
故報告書に、新たに荷主名を記載する欄が設けられま
する行政処分を強化するとともに、新たに最低賃金法
した。整備管理者制度についても、同年 8 月に見直さ
違反も行政処分の対象としました。
れ、自企業外の者を整備管理者として選任することが
運行管理者制度についても、19 年 4 月から運行管理
原則禁止されました。
適正化事業実施機関からの悪質性の高い営業所に係る国への報告制度の概要(平成 25 年 10 月 1 日施行)
■点呼を全く行っていない
①点呼の実施記録が全く保存されていない
②点呼の実施記録に係る帳簿に記録が全くされていない
■運行管理者・整備管理者が全くいない
①選任されている運行管理者が全くいない
②選任されている整備管理者が全くいない
■定期点検を全く行っていない
運行管理者および整備
管理者の資格者がいて
も、法令に基づく届出が
されてい ない 場 合 は 、
速報対象
①定期点検整備記録簿が全く保存されていない
②定期点検整備記録簿に記録が全くされていない
①巡回指導評価がEで、3カ月以内に適正化事業実施機関に対し
改善報告が行われない営業所
②巡回指導評価がEで、改善報告は行ったが一部に未改善が見られ、
再度の巡回指導において当該違反の改善が見られない営業所
③巡回指導を拒否した営業所
巡回指導で確認後、定期通報
④社会保険等未加入の営業所
再度の巡回指導で
確認後、定期通報
速やかに
運輸支局へ
通報
定期的に
運輸支局へ
通報
※E評価とは巡回指導の調査結果で、
「適」の占める割合が60%未満の判定のこと
①名義貸し、白トラ利用等悪質であるが、構成要件該当性の判断が
困難な法令違反について疑いが認められる営業所
②記録の改ざんが疑われる営業所
③巡回指導評価がDで、3カ月以内に適正化事業実施機関に対し
改善報告が行われない営業所 等
※D評価とは巡回指導の調査結果で、
「適」の占める割合が60%以上70%未満の判定のこと
資料:国土交通省
18
疑いが高い場合
即相談
運輸支局との
定例会議で
相談
物流の主役トラック
監査、行政処分を抜本的に見直し
国土交通省は平成 25 年 10 月、自動車運送事業の監
間の事業停止とする内容です。
査方針、行政処分基準等の改正を行い、施行しました。
また、乗務記録の不実記載や運行記録計の記録改ざ
24 年 4 月に関越自動車道で発生した高速ツアーバスの
んなどの悪質な法令違反については、処分量定を引き
重大事故を踏まえて、効果的・効率的な監査の実施お
上げる一方、乗務記録の記載不備などの軽微な違反に
よび実効性のある行政処分の実施を図るため、改正し
ついては行政指導にとどめるなどメリハリをつける内
たものです。
容となっています。
監査については、事業者の法令違反歴や累積違反点
同省は同時に、適正化事業実施機関との連携を強化
数などから、運輸局や運輸支局が監査対象とすべき事
し、点呼を全く行っていないなどの悪質な違反を適正
業者のリストを新たに整備します。行政処分について
化事業実施機関が巡回指導時に確認した場合に、運輸
は、営業所に運行管理者や整備管理者が全く選任され
支局に速報する制度を創設し、施行しました。速報後
ていない場合や、恒常的に全運転者に対して点呼を実
に運輸支局が監査に入り法令違反を確認することに
施していない場合、運転者の乗務時間等基準が著しく
なっていますが、相当数が監査前に改善しており、な
遵守されていない場合などの重要な法令違反に対して
かには監査を待たずに自主廃業した事業者もあるな
は、従来の違反点数の積み上げではなく、即時 30 日
ど、一定の成果をあげています。
「自動車運送事業者に対する監査のあり方に関する検討会」
報告書
報告書の概要
現行監査の問題点
運送事業者に対する監査体制が不十分で、効果的な行政処分も十分にできていないこと等から、
◎国による法令遵守の指導が十分に行われていない。
◎悪質な事業者を把握しきれていない。
◎処分を受けても違反を繰り返す事業者が存在する。
といった問題点が存在。
見直しの方向性
の方向
1 効率的・効果的な監査の実施
(1)悪質な事業者に対する監査の優先的実施
重要な法令違反※を定義したうえ、関係機関等からの通
報や違反歴など各種端緒情報を総合的に分析し、当該
違反が疑われる事業者をリストアップし、優先的に監査
※点呼を全く実施していない等
を実施
(2)バス発着場など街頭における監査の導入
(3)第三者機関の活用
事業者団体の自主的な取組みとして、巡回指導を実施
重要な法令違反等の情報を行政の監査に活用
(4)事業者による自己点検・報告の活用
事業者が自己点検を実施し、行政に報告。報告内容を
踏まえた指導を実施。未報告等には厳格に対処。
2 実効性のある行政処分等の実施
(1)重要な法令違反は事業停止
重要な法令違反は事業停止、それらを繰り返す場
それらを繰り返す
合は許可取消とするなど悪質な事業者への処分基
準を強化する一方、軽微な違反への対応を効率化
(2)街頭監査で安全性に直接関わる法令等の違反が
確認された場合の現場での迅速な是正措置
(3)行政処分情報を一層活用し、事業者への注意喚起
及び利用者等への情報提供を拡充
(4)処分逃れ対策等については、今後実施される対策
などを検証しつつ引き続き検討
3 監査に関する環境整備等
(5)監査業務等の充実・強化に伴い必要な業務の効率化
(1)監査に係る体制の充実
査に係る体制の充実
(6)優良事業者の評価・認定制度等の活用
(2)事業者側の受け入れ環境の整備
重要な法令違反の優先確認等により効率的に実施
自己点検・報告の免除等
監査要員の増員、研修の充実等
車両運行中の管理体制の明確化、デジタル機器の導入
促進等
資料:国土交通省
19
物流の主役トラック
燃料価格の高騰
軽油価格(ローリー価格、消費税抜き)は、平成
「軽油価格高騰に対処するための緊急措置」をまとめ
15 年度平均で 1 リットル当たり約 64 円だったものが、
ました。
トラック運送事業者は運賃交渉力が弱いため、
20 年 8 月には約 144 円と、2 倍以上にも上昇しました。
これを放置して適切な運賃転嫁が進まないとわが国の
その後、原油価格の大幅な下落とともに国内軽油価
物流基盤が維持できなくなる、との危機感から、燃料
格も、26 年 10 月にはおよそ 100 円と下落しましたが、
サーチャージ制の導入と独占禁止法・下請法の取締り
今後の動向を注視する必要があります。
強化などを打ち出しました。
トラック運送業界では、エコドライブ等の徹底によ
国交省は 26 年 11 月をトラック運送業における「適
り燃料消費量を抑えたり、協同組合を通じた共同購入
正取引推進(サーチャージ導入・価格転嫁)強化月間」
を進めたりするなど、少しでも安価な燃料確保に努め
と設定し、荷主等とトラック事業者の適正取引を強力
ていますが、こうした自助努力でも補いきれない部分
に推進しました。また、各地方運輸局・運輸支局にお
については荷主の理解が不可欠です。
ける適正取引推進の説明会や出張説明会を開催しまし
国土交通省は 20 年 3 月、公正取引委員会と連名で
た。
軽油価格の推移(全国)
150
スタンド 148.93
カード 148.12
ローリー 143.58
140
︵円/リットル︶
130
スタンド 95.22
カード 93.03
120
110
100
90
ローリー 83.15
80
70
60
50
平成 15 16 17 18 19 20年
14年
4月
21年
4月
22年
4月
23年
4月
24年
4月
25年
4月
26年
4月
27年
2月
資料:全日本トラック協会調べ (注):消費税抜き。 平成 14 年から 19 年は年度平均。 27 年 2 月現在
トラック燃料消費量の推移(単位:キロリットル)
年度
軽油
平成 20
21
22
23
24
25
営業用
16,503,784
15,736,607
16,776,434
15,836,140
14,894,029
14,614,155
計
25,307,891
23,941,709
23,669,740
22,337,755
21,507,782
21,281,142
3,090,102
3,068,664
2,464,116
2,545,464
15,838,608
16,856,319
15,917,514
14,978,937
14,693,649
28,497,340
27,112,374
26,213,741
24,964,593
24,199,696
23,997,455
99.4%
99.4%
99.5%
99.5%
99.4%
99.5%
自家用
営業用
ガソリン
自家用
合計
自家用
計
営業用
計
営業用が消費する燃料の
うち軽油の占める割合
8,804,107
99,347
3,189,449
16,603,131
11,894,209
8,205,102
102,001
3,170,665
11,273,766
6,893,306
79,885
2,544,001
9,357,422
6,501,615
81,374
2,626,838
9,047,079
6,613,753
84,908
2,607,006
2,691,914
9,220,759
6,666,987
79,494
2,636,819
2,716,313
9,303,806
資料:国土交通省「自動車輸送統計年報」、「自動車燃料消費量統計年報」
(注):1. 登録自動車のみ
2. 平成 22 年度の数値には、23 年 3 月の北海道・東北運輸局の数値を含まない。また、23 年度の数値には、23 年 4 月の北海道・東北運輸局管内の数値を含まない
20
物流の主役トラック
トラック運送業界の税負担
軽減が求められる自動車関係諸税
トラックを含めた自動車全体の税負担は、年間 8.6
定税率は、22 年度税制改正で「当分の間」税率とし
兆円の巨額にのぼり、租税収入全体のおよそ 1 割を占
て名前を変えて維持されており、課税根拠が不明確な
めています。そのうち営業用トラックについては、取
まま負担を強いられています。
得時に自動車取得税(取得価格の 2%)
、消費税(取
政権交代後、25 年 1 月に自民、公明両党が決めた 25
得価格の 8%)
、保有時では自動車税(最大積載量 5 ト
年度与党税制改正大綱で、自動車の車体課税のうち、
ン車・標準税額 18,500 円 / 年)
、自動車重量税(車両
自動車取得税については消費税を 10%に引き上げる
総重量×車齢等に応じて 2,500 〜 2,800 円 / 年)
、走行
予定の 27 年 10 月に廃止することにしていましたが、
時には燃料に軽油引取税(32.1 円 / リットル)
、揮発
消費税増税が延期されたことに伴い「消費税 10%段
油税・地方揮発油税(53.8 円 / リットル)などがあり
階の車体課税の見直しについては、平成 28 年度以降
ます。その負担額は年間で 6,573 億円、24 年度の営業
の税制改正において具体的な結論を得る」こととなり
収入のおよそ 4.57%に相当します。
ました。また、自動車重量税について、26 年度税制
21 年 3 月に地方税法等、4 月に道路整備事業に係る
改正では、道路の維持管理・更新等に多額の財源が必
国の財政上の特別措置法が改正され、揮発油税、軽油
要となる中で、原因者・受益者負担としての性格を踏
引取税をはじめとする 5 つの道路特定財源が一般財源
まえると位置付けられています。
化されました。これにより、本来国民が公平に負担す
なお、27 年度税制改正では、自動車重量税・自動
べき福祉、債務返済などのさまざまな一般財源につい
車取得税のエコカー減税が燃費基準等の見直しが行わ
て、自動車ユーザーだけが過重な負担を強いられるこ
れた上で 2 年間延長されました。また、ASV(先進安
ととなり、著しく税の公平性に反する措置となってい
全自動車)技術搭載車に係る特例措置について、対象
ます。
要件が拡充された上で延長されました。
また、揮発油税・地方揮発油税、軽油引取税の旧暫
トラック運送業界の納税額(単位:億円)
平成26年度の租税総収入の税目内訳
固定資産税
87,057
(9.8%) 租税総収入
(国税+地方税)
886,583
(100%)
消費税
160,030
(18.1%)
その他
自動車関係諸税
86,082
(9.7%)
253,142
(28.5%)
自動車関係諸税
以外のその他の税
資料:財務省、総務省、(一社)日本自動車工業会
(注):1. 税収額は平成 26 年度予算(案 )および平成 26 年度地方財政計画(案)による
2. 自動車関係諸税の消費税収は(一社)日本自動車工業会推定
3. 租税収入内訳の消費税収は自動車関係諸税に含まれる消費税を除く
4. 消費税収には地方消費税を含む
5. トラック運送業界納税額は平成 26 年度全日本トラック協会推計
税
トラック運送業界納税額
948
143
13,397
360
自動車重量税
国
税
6,526
516
自 動 車 税
地方税
15,480
504
軽自動車税
地方税
1,909
—
軽油引取税
地方税
9,442
4,781
23
揮 発 油 税
国
税
25,450
地方揮発油税
国
税
2,724
2
石油ガス税
国
税
200
—
消
費
税
(燃料課税分) 国
税
10,006
244
86,082
6,573
自動車関係諸税合計
法
税
国
税
100,183
地方法人特別税
国
税
21,881
197
法人住民税
地方税
27,098
371
法人事業税
地方税
26,424
271
固定資産税等
地方税
98,379
271
計
273,965
2,969
計 360,047
9,542
小
総
税収額
地方税
消
費
税
(車体課税分) 国
走行段階
印紙収入
10,560
(1.2%)
所得税
147,900
(16.7%)
取得段階 保有段階
酒税
13,410
(1.5%)
法人税
100,183
(11.3%)
自 動 車 関 係 諸 税
事業税
28,219
(3.2%)
科 目
自動車取得税
人
1,859
21
物流の主役トラック
平成 26 年 4 月からの高速道路料金
社会資本整備審議会国土幹線道路部会は平成 25 年 6
入しました。
月、今後の高速道路の維持管理・更新、料金制度のあ
NEXCO 3 社の料金割引として、
「物流対策」では、
り方についての中間答申をまとめ、国土交通大臣に提
主に業務目的で高速道路を利用するトラックなどに配
出しました。20 年から実施されてきた利便増進事業
慮して、
「大口・多頻度割引」の最大割引率を 40%と
の財源が終了する 26 年度以降の料金割引について中
して継続することとし、さらに、25、26 年度におい
間答申は、道路公団民営化時の割引規模に見直すこと
て補正予算が措置され、28 年 3 月末までは最大割引率
はやむを得ないとし、この範囲を超える規模の料金割
が 50%へと拡充されています。
引を追加する場合は具体的な財源措置を検討する必要
また、地方部の通勤割引を平日朝夕割引として、通
があると結論付けました。
勤時間帯に多頻度利用する車を対象とする割引に見直
また、今後の維持更新費用については、料金徴収期
して継続。さらに、全日本トラック協会が意見を提出
間の延長を検討すべきとし、延長期間の目安を 10 〜
していた「平日朝夕割引におけるコーポレートカード
15 年程度と示しました。
の適用」も認められ、26 年 7 月から適用されています。
これを受けて、国土交通省は 25 年 12 月に「新たな
また、
「環境対策」では、一般道の沿道環境を改善す
高速道路料金に関する基本方針」を示し、その後 26
るため、深夜割引について割引率を3割として継続す
年 3 月に、4月以降の新たな高速道路料金について事
ることとなりました。
業許可を行いました。その内容は、高速道路の料金水
なお、同部会では 27 年 1 月、
『高速道路を中心とし
準を整理し、普通区間、大都市近郊区間、海峡部等特
た「道路を賢く使う取組」の基本方針』を発表しまし
別区間の3つの料金水準に整理し、これに伴う料金水
たが、これに対し全ト協では、一般道における大型車
準の引き下げを当面 10 年間実施することとしました。
対距離課金の断固反対、SA・PA における駐車スペー
また、事業許可に先立ち、本四高速を全国路線網に編
スの整備・拡充などについて意見を提出しました。
高速道路料金の割引の概要
時間帯割引
(中型車以上)
NEXCO3社(平成26年4月から)
20%
10%
0%
40%
30%
20%
10%
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
0%
30%
30%
10%
0%
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
3割引
50%
40%
3割引
土・日・祝日
50%
40%
20%
3割引
30%
【大都市部】
50%
最大5割引
(多頻度利用のみ)
3割引
平日
︵月∼金︶
【地方部】
50%
40%
20%
10%
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
0%
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
マイレージ割引 (最大割引率を9.1%に見直し)
大口・多頻度割引 (最大割引率を40%に拡充)
(最大割引率を平成28年3月末まで50%に拡充)
(注1)
上記割引については、ETC車に限定
(注2)
休日割引・深夜割引が適用される走行は、平日朝夕割引の対象外
(注3)
地方部・大都市部を跨ぐ走行は、
地方部の走行のみに割引適用
(平日朝夕割引)
大口・多頻度割引 NEXCO3社
1. 車両単位割引
自動車1台ごとの1カ月の高速道路の利用額
5千円を超え、1万円までの部分
1万円を超え、3万円までの部分
3万円を超える部分
割引率 ※
10%
(20%)
20%
(30%)
30%
(40%)
※( ):激変緩和措置の割引率(措置期間は、平成 28 年3月末までの間)
※ 平日朝夕割引の割引対象額は大口・多頻度割引の割引対象外。
22
:激変緩和措置
2. 契約単位割引
契約者の1カ月の高速道路の利用額合計が500万
円を超え、
かつ、契約者の自動車1台あたりの1カ月
平均の利用額が3万円を超える場合
10%
物流の主役トラック
第 1部
トラック輸送産業の概況
新しい物流システムの
構築に向けて
輸送効率と品質の向上を目指して … ……… 24
高度情報化社会を迎えて … ………………… 26
新しい物流システムの構築に向けて
輸送効率と品質の向上を目指して
高度な物流ニーズへの対応
荷主企業の物流への取り組みの変化が、トラック
こうしたなか、トラック運送業界でも、荷主に対し
運送事業に対するニーズを大きく変化させています。
て積極的にコンサルティングや営業提案を行っていく
SCM (サプライチェーン・マネジメント)と呼ばれ
などの動きが活発になっています。
る部品の調達から製品在庫・納品まで一貫した物流管
政府は 25 年 6 月、30 年までの 5 年間を計画期間とす
理体制を確立するもので、トラック運送事業者もこの
る新しい「総合物流施策大綱」を閣議決定しました。
サプライチェーンの一員としての機能を担うことが求
新たな大綱では、今後の物流施策の方向性として「強
められています。平成 23 年 3 月の東日本大震災では、
い経済の再生と政調を支える物流システムの構築〜国
企業のサプライチェーンが寸断され、物流の重要性が
内外でムリ・ムダ・ムラのない全体最適な物流の実現
改めて再認識されました。
〜」をかかげ、わが国物流システムのアジア物流圏へ
また、荷主企業が物流改革を進めるうえで、物流部
の展開、わが国の立地競争力強化に向けた物流インフ
門のアウトソーシングを拡大する傾向も強まり、物流
ラ等の整備、有効活用などを打ち出しました。新大綱
業務の部分的委託や包括的委託にあわせた物流サービ
ではこのほか、荷主・物流事業者の連携による物流の
スの提供が課題となっています。このようなニーズに
効率化と事業の構造改善も盛り込み、適正な在庫管理
対応する 3PL(サードパーティ・ロジスティクス)事
を伴わない受発注や短い納期など、現場レベルの効率
業は、荷主に対して物流改革を提案し、物流業務を包
低下を招く事象の改善に向けた関係者間による協議を
括的に請け負うサービス事業で、SCM の担い手とし
促す方向も示しました。
※
ても期待されています。ただ、物流ニーズの高度化、
多様化が進む一方で、物流コスト削減が強く求められ
ており、相反するニーズを満たす工夫と努力が必要と
されています。
用語解説
SCM=Supply Chain Management。原料や部品の調達から、
生産、物流・在庫管理、販売まで、商品供給に関係するすべての企
業が販売・生産・在庫などの情報を共有し、一元的に管理する手法。
荷主企業の流通最適化に対応する
ために整備された物流センター
24
新しい物流システムの構築に向けて
荷主企業における物流効率化
荷主企業における IT(情報技術)化の進展は、在
ことが可能になります。メーカーによる共同配送とも
庫の配置と移動の仕組みに変化をもたらしています。
いえます。
物流拠点の在庫が、従来の見込みに基づくものから出
小売業では、
「一括物流」と呼ばれる物流方式が定
荷動向にあわせて補充するという形に変わってきまし
着しつつあります。小売店の店頭に、売り場の全商品
た。生産体制も見込み生産から補充生産へと変化し、
を一括して納品するもので、売り場の配置にあわせて
無駄な在庫、無駄な移動が徹底的に排除される傾向に
仕分けを行うため店頭の物流作業が軽減され、欠品の
あります。供給側企業も必要な補充量とタイミングを
低減や店頭在庫削減が期待できます。大手スーパー
自ら決めることができ、大幅な合理化が可能になりま
マーケットやコンビニエンスストアを中心に導入され
した。こうした「補充生産方式」は、多くの製造業で
てきましたが、最近では家電量販店や中堅小売業、外
採用されるようになっています。
食チェーンなどにも広がっています。
一方、これまで供給側企業が行っていた物流を、逆
このほか、物流拠点の集約あるいは自らの資産とし
に需要側が行うことで物流コストを低減する動きも出
て物流拠点をもたない傾向が強まっており、物流資産
てきています。自動車メーカーで採用されている「ミ
の所有と運用を分離する動きが出てきています。
※
ルクラン方式」 が代表的で、従来は部品メーカーが
仕立てたトラックで納品していたものを自動車メー
カーがトラックを仕立てて部品を集荷して回ること
で、部品価格と物流コストを明確に分離して把握する
用語解説
ミルクラン方式=牛乳メーカーが毎日牧場を巡回してミルクを集め
て回るところからきた呼び方。
大手スーパーマーケット、コンビニエンスストア等の
食料品配送を担う物流センター
徹底した衛生管理で、安全に安定的に
全国各地の消費者へ出荷する鶏卵輸送
25
新しい物流システムの構築に向けて
高度情報化社会を迎えて
ICT 社会への対応
インターネットに代表される、ICT(情報通信技術)
特に、最近は移動体通信システムを利用してさまざ
の飛躍的な普及・発展により、物流にも大きな変化が
まな車両管理情報を提供する「テレマティクス」と呼
もたらされています。特に大手メーカーでは、商品の
ばれるサービスが注目されています。
生産から販売を通じた物流全体を管理する SCM(サ
車両の位置情報や燃費、ドライバー運転操作情報と
プライチェーン・マネジメント)が普及し、その際
いった運行情報を管理するサービスで、デジタル式運
の、ICT を活用した高度な物流システムの構築が大き
行記録計や専用車載端末で収集した情報を事務所のパ
なテーマとなっています。
ソコンでリアルタイムに把握することができ、運送事
このような、ICT の活用により、輸送効率向上をは
業者の安全運転や省エネ運転をサポートするととも
じめ、安全対策の推進、環境への負荷低減が効果的に
に、車両の運行・動態管理を通じて輸送の効率化に役
進むものと期待されています。
立っています。
テレマティクスの一例
GPS
運送事業者
荷主
乗務員
パケット
通信網
GPS
データセンター
パケット
通信網
サポート
ディーラー
サポート
乗務員
資料:いすゞ自動車「みまもりくん」より作成
26
一方、総務省をはじめ国土交通省、警察庁などの関
の ITS スポットで、広域な道路交通情報、安全運転
係省庁の進める ITS(高度情報交通システム)を活用
支援情報等のサービスがスタートしました。一方、車
したトラックの安全対策や物流効率化にも期待が寄せ
両側でもセンターへ情報をアップリンクすることによ
られています。トラックに関係する分野では、ITS 技
り、駐車場などにおけるキャッシュレス決済など、さ
術を活用した高度な道路交通インフラとなるスマート
まざまなサービスの検討が進められています。23 年 8
ウェイが平成 21 年秋から一部実現化しています。そ
月には、全国の高速道路を中心に約 1,600 カ所に ITS
の通信機能の中心となるのは、ETC で活用され ISO
スポットが整備され、サービスが始まっています。24
等で国際標準化された、高速で大容量の双方向通信が
年 2 月には、ITS スポットを活用した物流効率化の官
可能なスポット通信(5.8GHz 帯 /DSRC:Dedicated
民実証実験が九州地方で行われました。なお、国交省
Short Renge Communication)です。DSRC に対応
は 26 年 10 月から「ITS スポットサービス」を「ETC2.0
する ITS 車載器の販売と同時に、高速道路など道路側
サービス」に名称変更を行いました。
新しい物流システムの構築に向けて
第2部
全日本トラック協会の取り組み
社会と共生し、
環境にやさしい
トラック輸送の実現
安全は最重要課題 … ………………………… 28
労働災害の防止 … …………………………… 34
地球環境を守るために … …………………… 36
適正化事業の推進 … ………………………… 41
万全を期す緊急輸送体制 … ………………… 43
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
安全は最重要課題
交通事故撲滅を目指し、各種対策を推進
公共の道路を使用して事業を行うトラック運送事業
ク事業における総合安全プラン 2009」を策定し、新
者にとって、
「安全」は最優先課題です。特に、トラッ
たな数値目標を①平成 30(2018)年までに、交通事
クの事故は重大事故に結びつきやすく、社会的にも大
故死者数を 220 人以下、②平成 30(2018)年までに人
きな影響を与えかねません。このため、個々の事業者
身事故件数を 1 万 5,000 件以下、③飲酒運転ゼロ──
はもとより、国と業界が一体となった安全対策が進め
と定めました。26 年には国の中間見直しに伴い、全
られており、トラックによる事故も、この 10 年余り
ト協でも中間見直しを行い、①、②の数値目標に加え
の間で、大幅な減少傾向にあります。
て、③を「飲酒運転の根絶・危険ドラッグ等薬物使用
全日本トラック協会では、平成 21 年 11 月に、国の
による運行の絶無」と改めました。
「事業用自動車総合安全プラン 2009」で営業用自動車
また、この目標を達成するために、営業用トラック
全体の数値目標が設けられたことを踏まえ、
「トラッ
を第1当事者とする死亡事故件数を、車両台数1万
死亡事故件数の推移(第 1 当事者、単位:件)
1,000
(年) 0
平成14 653(8.1)
15 626(8.3)
16 607(8.5)
17 593(8.9)
18 534(8.6)
19 514(9.1)
20 409(8.1)
21 367(7.6)
22 377(7.9)
23 347(7.7)
24 372(8.7)
25 349(8.2)
26 330(8.2)
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000
8,000
7,522
6,196
5,067
6,681
9,000
8,062
7,148
5,625
4,826
全死亡事故件数
4,783
営業用トラックによる死亡
事故件数
( )内は全死亡事故件数
に占める営業用トラック
(軽
貨物を含まない)
の割合
4,532
4,280
4,278
4,013
資料:警察庁交通局「交通統計」
トラック事業における総合安全プラン2009の概要
基本目標
数値目標
国による計画を踏まえ、営業用トラックが原因と
なる交通事故死者数、交通事故件数を減少させ
る。また、有責死亡事故の撲滅を図る。
70,000
700
「交通安全対策中期計画」
の
数値目標を達成
60,000
600
平成25(2013)
年の交通事故死者数
目標:330人→実績:364人
交通事故死者数
500
40,000
400
30,000
300
20,000
人身事故件数
200
10,000
0
平成15
平成25(2013)
年の人身事故件数
目標:2万2,000件→実績:1万8,481件
16
資料:全日本トラック協会
28
800
目標値
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
100
0
30(年)
交通事故死者数︵人︶
人身事故件数︵件︶
営業用トラックの数値目標の設定
80,000
50,000
① 平成30(2018)年までに、交通事故死者数を220人以下にする
② 平成30(2018)年までに、人身事故件数を1万5,000件以下にする
③ 飲酒運転の根絶・危険ドラッグ等薬物使用による運行の絶無
平成30(2018)年の
交通事故死者数(目標値)
220人
平成30(2018)年の
人身事故件数(目標値)
1万5,000件
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
台当たり「2.
0件以下」として各都道府県(車籍別)
26 年には、1〜7月に発生した死亡事故件数が前
の共有目標とすることとし、これにより、死亡事故率
年同期比 17%増と増加傾向にあったことや、トラッ
の低い都道府県トラック協会の対策を水平展開し、更
クから転落する労災事故が増えていることを踏まえ、
なる事故防止対策の推進を図ることとしました。さら
緊急特別安全対策を実施しました。経営者や管理者層
に、今後重点的に取り組む対策として「安全体質の確
に「ドライバーに絶対に事故を起こさせない」という
立」
、
「コンプライアンスの徹底」
、
「飲酒運転の根絶・
行動指針とともに、全ドライバー向けの啓発カード
危険ドラッグ等薬物使用による運行の絶無」
、
「IT・
100 万枚を配布したほか、各都道府県ト協などで緊急
新技術の活用」
、
「道路交通環境の改善」を掲げていま
事故防止大会を開催し、安全決議や緊急宣言などの採
したが、
これに
「運行の現場を含めた関係者一体となっ
択を行うよう求めました。
こうした取り組みもあって、
た行動、構造的な課題への対処」を追加しました。こ
26 年中の営業用トラックが第1当事者となる死亡事
の対策では、交差点事故や追突事故などに対応するマ
故件数は 330 件(対前年 5.4%減)となり、平成に入っ
ニュアルの策定や事故防止セミナーを開催・受講促進
て最少件数となりました。
していくことなど、より実践的な取り組みを行うこと
その他、春・秋の全国交通安全運動への参加はもち
としています。
ろん、繁忙期となる年末年始の事故防止を図るため、
こうした取り組みとともに「貨物自動車運送事業安
毎年 11 月 16 日から翌 1 月 10 日まで「正しい運転・明
全性評価制度(G マーク制度)
」の普及促進(42P 参照)
、
るい輸送運動」を全国規模で展開するなど、業界独自
ドライブレコーダ(30P 参照)など各種安全対策装置
の活動にも取り組んでいます。
の普及促進、
「WEB 版ヒヤリハット集」のホームペー
さらに、トラックドライバーの安全意識と運転技能
ジでの公開(同)
、ドライバーの安全教育訓練の受講
向上を図るために、毎年「全国トラックドライバー・
促進、不正改造排除運動、点検整備推進運動等の各種
コンテスト」を開催し、優勝者には内閣総理大臣賞が
キャンペーンを実施しています。
贈られています。
交通事故ゼロを合い言葉に、毎年開催される
全国トラックドライバー・コンテスト
全ドライバー向けの啓発カードを 100 万部配布した
26 年 10 月 25 〜 26 日にかけ
て開催された第 46 回大会
運行管理者やドライバーを対象に、トラック協会の
施設で行う安全教育訓練
29
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
ドライブレコーダの普及を促進
全日本トラック協会はドライブレコーダの普及に取
全ト協では、ドライブレコーダの普及のために、ト
り組んでいます。事故や急減速などの異常な動きが生
ラックに特化したマニュアルとして「ドライブレコー
じた際に、その前後の映像や走行データを記録するド
ダ導入の手引き」と「ドライブレコーダ活用マニュア
ライブレコーダは、営業用自動車の事故防止に効果が
ル」を作成しました。
大きいツールとして注目されています。
導入の手引きでは、ドライブレコーダの種類や機能
また、全ト協は平成 24 年 10 月から、トラック運送
などを分かりやすく解説し、ドライバーの運転状況や
事業者がドライブレコーダで記録した
「ヒヤリハット」
事故状況を「見える化」することが大きな導入メリッ
映像を KYT(危険予知トレーニング)向けに編集し、
トであることを強調しています。
活用マニュアルでは、
「WEB 版ヒヤリハット集」としてホームページ上で
公開しています。
などを分かりやすく説明し、巻末には「事故・ヒヤリ
「ヒヤリハット」とは、
交通事故になりかねない「ヒ
ハット映像再発防止検討シート」も掲載しています。
ヤリ」または「ハッ」とした瞬間のことで、ドライブ
トラック運送業界では、
警察庁の協力要請をうけて、
レコーダに記録された「ヒヤリハット映像」は、安全
都道府県トラック協会と警視庁・都道府県警察本部と
教育の素材として活用されています。
の間で協定(覚書)を結び、警察署などの求めに応じ
なお、これらの映像は、一部を一般の方々にも公表
て会員事業者の車両に搭載されているドライブレコー
しており、自家用ドライバーや歩行者などの安全啓発
ダの記録映像を提供しています。交通事故や各種犯罪
素材として、活用されています。
の未然防止に寄与するものと期待されています。
初めてトラック運送事業者向けの視点から作成された
「導入の手引き」と「活用マニュアル」
全国的に導入が進む
ドライブレコーダ
30
個人指導への活用方法、組織の安全指導への活用方法
全日本トラック協会のホームページで公開している
「WEB 版ヒヤリハット集」
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
健康起因事故、飲酒運転の根絶
国土交通省は平成 26 年 4 月、ドライバーの健康状
をはじめとする従業員に対し、より適切な健康管理が
態に起因する事故が増えていることから、
「事業用自
実施できるようにとりまとめたもので、トラックに特
動車の運転者の健康管理マニュアル」
を改訂しました。
化した内容となっています。
北陸道で起きた高速バス事故を踏まえ、ドライバーの
「睡眠時無呼吸症候群」
(SAS:Sleep Apnea Syndrome)
体調急変による事故を防止するため、さらなる対策強
の対策については、上記マニュアルで解説するほか、
化を講じるものです。ドライバーの健康状態の把握に
各種パンフレットの作成やスクリーニング検査の助成
ついて、健康診断での異常所見についてのフォロー
を行っています。
アップを徹底するよう求めているほか、点呼時や運行
また、全ト協は、
「トラック事業における総合安全
中の病気の予兆把握や適切な対処を求めています。
プラン 2009」に基づき、
「飲酒運転の根絶」に向けて
全日本トラック協会でも 26 年 3 月に「トラック運
取り組んでいます。18 年 2 月には、飲酒運転防止対策
送事業者のための健康起因事故防止マニュアル」を作
マニュアルを策定し、アルコール検知器の活用を促し
成しました。トラックドライバーの高齢化が進むなか
てきました。25 年度からは、飲酒運転を防止するた
で、生活習慣病を患う人が多くなってきたためです。
めの呼気吹き込み式アルコールインターロック装置へ
マニュアルでは、事業者や運行管理者が、ドライバー
の助成も行っています。
点呼時のアルコール検知器による酒気帯びの有無確認と記録が義務化された
健康起因事故防止マニュアル
31
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
運転免許制度の見直しに向けて
平成 19 年に中型免許制度が導入され、車両総重量
に免許制度の見直しを要望しました。
が 5 トンを上回るトラックについては、普通運転免許
これを受けて、警察庁は 25 年 9 月に「貨物自動車
で運転することができなくなりました。
に係る運転免許制度の在り方に関する有識者検討会」
一方、最近は集配等で利用頻度の高い積載量2トン
を設置し、26 年 7 月に報告書をまとめました。報告書
のトラックが、保冷設備等の架装により、車両総重量
は、安全性の確保、社会的合意の見通し、海外事例と
が5トンを超えてしまうことが多くなっています。ま
の整合性の視点から比較検証した結果、貨物自動車が
た、中型免許の取得可能年齢が 20 歳であることから、
大部分を占める車両総重量 3.5 トン以上 7.5 トン未満の
同トラックを高卒者が直ちに運転することができない
自動車の運転免許について、
貨物自動車を用いた試験・
ため、高卒者の就職や労働環境にも影響を及ぼし、労
教習を行うことを必要とする新たな免許区分(18 歳
働力不足の一因となっているという声があがるなど、
で取得可)を導入する案をベースに更なる総合的な安
運転免許制度と国内で運行されているトラックの使用
全対策について検討を進めていくことが適当だと結論
実態との間にギャップが生じています。
づけました。
このため、全日本トラック協会は 23 年 2 月に警察
同庁では、27 年 2 月に同報告書をベースとした道路
庁、24 年 3 月に国家公安委員長に対し、普通運転免許
交通法改正試案に対するパブリックコメントを実施、
の要件緩和に関する要望を行いました。要望書では、
3 月には閣議決定しました。今後、国会で審議され成
普通運転免許で運転できる車両の総重量を引き上げる
立すれば、早ければ 29 年春ごろから新たな準中型運
よう求めました。また、全国高等学校長協会も、同様
転免許制度が導入される見通しです。
中型免許制度見直しの概要
現 行
自動車の
種類
車両総重量
大型自動車
11 トン以上
中型自動車
普通自動車
第一種免許の
種類
改正案
車両総重量
・21 歳以上
大型自動車免許 ・普通免許保有等通算
3年以上
自動車の
種類
大型自動車
11 トン以上
11 トン未満
5トン以上
・20 歳以上
中型自動車免許 ・普通免許保有等通算
2年以上
中型自動車
11 トン未満
7.5 トン以上
5トン未満
普通自動車免許 ・18 歳以上
受験資格
準中型自動車
普通自動車
第一種免許の
種類
受験資格
・21 歳以上
大型自動車免許 ・普通免許保有等通算
3年以上
・20 歳以上
中型自動車免許 ・普通免許保有等通算
2年以上
7.5 トン未満
準中型自動車免許 ・18 歳以上
3.5 トン以上
3.5 トン未満
普通自動車免許 ・18 歳以上
資料:警察庁道路交通法改正案を基に作成
運転免許統計(平成 25 年)
大型免許(第 1 種 )試験の合格者数
年
平成16年
17
18
19(旧法)
19(新法)
20
21
22
23
24
25
合格者数
127,224
125,109
136,250
97,053
22,304
48,640
49,518
51,468
53,573
56,065
57,189
資料:警察庁「運転免許統計」
32
(人)
中型免許(第 1 種 )試験の合格者数
年
平成22年
23
24
25
特定失効者等の合格を除く(人)
合格者数
7,980
13,290
19,381
25,125
指定教習所数・大型指定教習所数・卒業者数
年
平成22年
23
24
25
指定
教習所数
1,377
1,366
1,358
1,351
大型指定
教習所数
448
—
—
—
(箇所)
大型第1種
指定教習所卒業者数
40,077人
44,317人
46,714人
48,600人
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
国際海上コンテナの安全・安心な輸送のために
国際海上コンテナトレーラの横転事故等重大事故が
始しました。新ガイドラインでは、コンテナトレーラ
依然として発生している状況を踏まえ、トラック運送
の安全運転のほか、重量、品目、梱包等のコンテナ情
業界では、平成 17 年に制定された「国際海上コンテ
報の伝達、不適切コンテナの発見・是正のための措置
ナの陸上輸送における安全輸送ガイドライン」を遵守
などを明記し、関係者に取り組むよう求めています。
し、業界に速度超過防止やツイストロックの確実な緊
全日本トラック協会は 26 年 9 月、
「国際海上コンテ
締などを呼びかけているほか、ドライバーにトレーラ
ナの陸上輸送における安全輸送ガイドライン」のポイ
の特性に応じた十分な安全教育を行うなど、国際海上
ントをまとめた DVD を制作しました。不適切コンテ
コンテナトレーラの事故防止に努めています。
ナ発見時の対応などをドライバーにも徹底するため、
国土交通省は 25 年 8 月、
「国際海上コンテナの陸上
ドラマ仕立ての分かりやすい DVD としたもので、全
輸送における安全輸送ガイドライン」を改定するとと
国の海上コンテナ輸送事業者に配布しています。
もに、新たに安全輸送マニュアルを策定し、運用を開
輸送の安全確保に向けて制作された各種ガイドブック
「安全輸送ガイドライン」のポイントを解説するリーフレット
トラクタ・トレーラの安全運転のポイント
などを呼びかけるパンフレットと小冊子
鉄鋼輸送従事者向けの、ビジュアルを重視したガイドブック
33
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
労働災害の防止
労働災害防止への取り組み
厚生労働省の発表では、平成26年の陸上貨物運送事
における荷役作業の安全対策ガイドライン」を、また、
業における労働災害発生件数(速報値)は、死亡災害
5月には交通労働災害の防止を目的とした「交通労働
者数が125人、休業4日以上の死傷災害者数では1万
災害防止のためのガイドライン」を策定しました。
3,986人となっています。死傷災害は全産業の約12%
同省では、
「荷主の皆様へ 自社構内での荷役作業の
を占めています。これらの事故の発生状況を見ると、
安全確保にご協力下さい」と題するリーフレットを作
交通事故のほか貨物の積み卸し等に伴う労働災害も多
成し、運送事業者と協力して、荷役作業の労災防止を
く、これらは荷主が提供する作業環境に影響されるこ
呼びかけています。具体的には、荷役作業での安全確
とが多いため、個々のトラック運送事業者による安全
保のための荷主の実施事項として、①労働災害防止の
衛生対策だけでは限界があり、荷主の積極的関与など
ための陸運事業者と協議する場の設置、②荷役作業の
関係者、関係団体および行政が一体となった対応が不
有無、内容、役割分担等を陸運事業者へ通知、③自社
可欠です。
以外の者に荷役作業を行わせる場合の安全対策(作業
全日本トラック協会は25年1月から、トラック運送
手順及び安全設備)
、④自社と他社の労働者が混在して
事業の労災事故防止への取り組みの一環として、荷主
作業する場合の安全対策、⑤自社以外の者にフォーク
団体などに協力要請活動を行う「労災防止特別対策」
リフトを使用させる場合の措置──の5項目を定める
を展開しています。トラック運送事業における労働災
など、現状を踏まえて荷主向けの指導、広報に取り組
害は、全体の約7割が荷役作業時に発生しており、さ
んでいます。
らにそのうちの7割は荷主や配送先等で発生していま
なお、26年上半期の死亡災害が大幅に増加していた
す。運送事業者の労災事故防止には荷主の協力が不可
ことから、厚労省は26年8月に、
「労働災害のない職場
欠となるため、全ト協は、主要荷主団体に協力依頼文
づくりに向けた緊急対策」を実施しました。陸上貨物
を発信したほか、荷主業界団体および傘下会員への
運送事業については、
「墜落」に的を絞り、業界団体の
リーフレット配布、都道府県トラック協会会員事業者
連携によるトラックドライバーなどに対する周知啓発
を通じた取引先へのリーフレット配布、荷主業界専門
活動の展開と「荷役作業の安全対策ガイドライン」の
紙等への広告掲出、全ト協広報媒体による広報活動を
周知状況と取組実施状況(特に荷主との連絡調整など
実施しています。
の状況など)についての事業者自身による点検や対策
厚労省も25年3月には、陸運事業者および荷主それ
の実施を求めました。
ぞれが実施する事項を盛り込んだ「陸上貨物運送事業
労働災害発生状況の推移(単位:人 、確定値)
年
区分
死亡災害者数
死傷災害者数
(休業 4 日以上)
資料:厚生労働省
34
全
21
22
23
24
25
26(速報値)
業
1,268
1,075
1,195
1,024
1,093
1,030
1,015
陸上貨物運送事業
148
122
154
129
134
107
125
業
119,291
105,718
107,759
114,176
119,576
118,157
117,233
陸上貨物運送事業
14,691
12,794
13,040
13,779
13,834
14,190
13,986
全
産
平成 20
産
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
安全運行を支えるトラックステーション
全日本トラック協会の計画に基づき、貨物自動車運
235 万両のトラックが立ち寄り、およそ 148 万人が福
送事業振興センターが建設・管理・運営するトラック
祉施設を利用するなど、輸送の安全に大きく貢献して
ステーション(T.S)は、トラックの長距離運行に欠
います。
かせない安全運行を支援する施設です。トラックス
加えて、25 年度からは、食堂等施設の利用促進キャ
テーションには、営業用トラックドライバー向けの休
ンペーンを行っているほか、26 年度には老朽化した
憩、仮眠、入浴、食事ができる福祉施設と、業務上の
北九州 T.S を改築するなど、休憩施設としての魅力の
連絡を取り合う運行情報センターが設置されており、
増進に取り組んでいます。
交通情報や気象情報も提供しています。
全国 35 カ所にあるトラックステーションは、主要
国道沿いに整備されており、平成 25 年度にはおよそ
札幌T.S
主要国道沿いに設置されているトラックステーション(T.S)
苫小牧T.S
青森T.S
盛岡T.S
酒田T.S
新潟T.S
仙台T.S
新井T.S
福島T.S
金沢T.S
岡山T.S
平成 24 年 11 月に
リニューアルした亀山 T.S
米子T.S
長 距 離 運 行の大 型トラック、
トレーラなどの休息・休憩な
どに活用されているトラックス
テーション駐車場(大阪T.S)
矢板T.S
彦根T.S
大阪T.S
茨城T.S
三次T.S
大宮T.S
尾道T.S
東神T.S
防府T.S
山梨T.S
北九州T.S
浜松T.S
鳥栖T.S
安城T.S
諫早T.S
徳島T.S
熊本T.S
大分T.S
宮崎T.S
名古屋T.S
亀山T.S
奈良・針T.S
道後やすらぎ荘
鹿児島T.S
トラック運送事業で働く人たちやその家
族の福利厚生を目的とした保養センター
である愛媛県道後の「道後やすらぎ荘」
過去10年間のトラックステーション利用状況の推移
利用状況
年度
平成16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
福祉施設利用者数(人) 1,854,517 1,784,859 1,762,749 1,649,822 1,540,798 1,500,688 1,425,556 1,416,289 1,490,435 1,487,109
トラック立寄台数(両) 2,856,551 2,871,395 2,875,523 2,742,407 2,621,941 2,439,827 2,404,960 2,375,663 2,379,900 2,350,998
資料:貨物自動車運送事業振興センター
35
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
地球環境を守るために
環境対策で数値目標設定
全日本トラック協会は、平成 26 年3月に「新・環
評価されています。
境基本行動計画」を策定し、その普及を進めていくこ
これは、トラック運送業界が、年間約 1,650 万キロ
ととしており、さらに、日本経済団体連合会の「低炭
リットルもの大量の燃料を使用しており、この削減が
素社会実行計画」に参画し、CO2 の削減に向けて取り
常に重要な課題であることや、とりわけ、近年は燃料
組みを推進していくこととしています。今後の環境対
価格が高止まりするなかで、個々の事業者にとっても
策を一層効果的に推進していくためのもので、地球環
燃費や輸送効率の向上が喫緊の課題であり、25 年 12
境対策では、エコドライブの普及促進やアイドリング
月からはアイドリングストップ特別キャンペーンを実
ストップの徹底、先進環境対応車の導入促進などに取
施するなど、エコドライブの徹底をはじめとする省エ
り組みます。同実行計画の 32 年度に向けた CO2 削減
ネへの取り組みを進めたことなどが寄与しています。
目標としては、営業用トラックの輸送トンキロ当たり
さらに、環境対策の観点に加え、エネルギーセキュ
CO2 排出原単位を 17 年度比 22%減とするというもの
リティの観点からトラックの代替燃料としての天然ガ
です。
スに着目し、政府等に対し天然ガス価格の低廉化をは
なお、営業用トラックの CO2 排出量は、23 年度の
じめ、天然ガススタンドの本格整備、天然ガストラッ
データで 2(1990)年比 16.8%減少しており、CO2 削
クの量産、車両やガス容器、天然ガススタンドなどに
減で営業用トラックは、運輸部門のトップランナーと
関する規制緩和を求めています。
地球環境対策メニューと基本指針
対 策
基 本 方 針
①
エコドライブの普及促進
エコドライブの重要性を認識し、エコドライブの徹底および燃
料管理手法の確立により、全ての車両の燃費改善に努めます。
②
アイドリングストップの徹底
アイドリングストップの励行を徹底します。
③
先進環境対応車の導入促進
車齢の高いディーゼル車を中心として、先進環境対応車へ
の代替えに努めます。
④
輸送効率化の推進
一層の輸送効率向上を図るため、実車率および積載率の向
上に努めるとともに、共同輸配送、車両の大型化および情
報化などを積極的に推進します。
⑤
騒音の低減
地域環境に配慮し、騒音の少ない運転を励行するなどによ
り騒音の低減に努めます。
⑥
廃棄物の適正処理および
リサイクルの推進
使用済み車両資材および点検整備等で生じる廃棄物などの適
正処理やリサイクルに努めます。また、輸送用梱包資材など
の繰り返し利用(リユース)とリサイクル化の推進に努めます。
⑦
環境啓発活動の推進
「新・環境基本行動計画」の周知徹底を図るとともに、内外
へ向けてトラック運送業界における環境負荷低減に向けた
取り組みへの理解を求めます。また、各トラック運送事業
者は、環境を重視した企業理念の徹底を図ります。
⑧
国等への協力要請
「新・環境基本行動計画」の推進と実効性を高めるため、
環境負荷低減に向けた政策提言や関係各機関への要望活動
を積極的に推進します。
⑨ カーボン・オフセット※の活用
⑩
関係行政機関および
団体との協調
カーボン・オフセット制度を有効に活用します。
関係行政機関および団体による各種環境対策の枠組みに積
極的に参加し、国や関連団体との協調を図ります。
※自分の温室効果ガス排出量のうち、どうしても削減できない量の全部または一部を他の場所での排出
削減・ 吸収量でオフセット(埋め合わせ)すること
36
具体的な経済効果なども説明し、アイドリング
ストップの徹底を呼びかけている
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
多様化する環境対策
地球温暖化防止、都市部の大気汚染防止などの環境
また、21年度からは国の活動にあわせて毎年11月
問題への取り組みとして、自動車のドライバー一人ひ
を「エコドライブ推進強化月間」としているほか、
(公
とりが環境にやさしい運転を心がけることが求められ
財)交通エコロジー・モビリティ財団が実施する「エ
ています。特に地球温暖化の要因とされているCO2 排
コドライブ活動コンクール」を後援して、多くの事業
出量を抑制するためには、自動車の燃費向上が期待さ
者が参加できるよう周知を図っています。
れるとともに、物流の効率化など効率的な自動車の利
トラック運送事業をはじめとする自動車運送事業で
用が求められます。
は、環境負荷の少ない事業運営であるグリーン経営に
全日本トラック協会では平成21年度から、エコド
も積極的に取り組んでいます。これは、エコドライブ
ライブ普及促進活動を環境対策の柱の1つとして位置
や低公害車の導入など一定レベル以上の取り組みを
付け、事業者の目につく分かりやすい活動として展開
行っている事業者を交通エコロジー・モビリティ財団
しています。これまでも啓発資料の配布やEMS(エ
が審査のうえ、認証、登録する制度です。認証取得事
コドライブ・マネジメントシステム)車載機器やドラ
業者の平均燃費は、全国平均より27.9%良い水準であ
イブレコーダ購入への助成を継続して実施しています
ることが分かっています。27年3月10日現在で、全国
が、24年度からはエコドライブのみでなく、安全にも
5,766のトラック運送事業所が認証登録されています。
有効なドライブレコーダの普及拡大を図っています。
運輸部門のCO2排出量の推移
(百万トン-CO2)
300
250
200
150
100
50
217
+21.0%
263
自家用 +36.4%
乗用車
0
平成2
267
−2.4%
+10.8%
平成24年度確定値
226
−9.6%
−8.8%
8
平成22年度目標240
−15.4%
−12.9%
+12.7%
その他
+12.0%
輸送機関
貨物
自動車
+1.7%
−21.2%
13
24(年度)
資料:((独)国立環境研究所 温室効果ガスインベントリオフィス)
「日本の温室効果ガス排出量データ(1990 ~ 2012 年度)確定値」より作成
(注):1. その他輸送機関=バス、タクシー、鉄道、船舶、航空
2. 平成 22 年度目標値は京都議定書目標達成計画(平成 20 年 3 月 28 日閣議決定)における対策上位ケースの数値
輸送量当たりのCO2排出量(貨物・平成 24 年度)
0
200
自家用トラック
営業用トラック
400
(単位:g-CO2/トンキロ)
600
800
1,000
エコドライブ中であることを後方のド
ライバーにアピールするステッカーを
作成した
854
205
船舶
41
鉄道
25
資料:国土交通省
37
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
大気汚染は十分に改善へ
環境省の平成24年度の測定結果によると、二酸化窒
パティキュレート・フィルタ)について、ススが頻繁
素(NO2)の環境基準達成率は一般環境大気測定局(一
にたまる、メンテナンスが必要で費用もかかる、たまっ
般局)で100%、
沿道の自動車排出ガス測定局(自排局)
たススを燃焼するために長時間のアイドリングを強い
で99.3%となりました。自動車NOx・PM法対策地域
られるなどの不具合が頻発しています。このため全日
についても、一般局では18年度から7年連続で100%
本トラック協会では、国土交通省に対して装置等の改
を達成し、自排局では98.6%となっています。
善に関する申し入れを行い、その結果、同省は当面の
浮遊粒子状物質(SPM)については、一般局、自排
対応として、ユーザーに対してDPFの特性や適正な使
局ともに99.7%となっており、自動車NOx・PM法対
用、メンテナンスに関する周知を図るとともに、メー
策地域でも、一般局、自排局ともに100%と全ての測
カー各社に対して、新たなマニュアルの整備とユー
定局で基準を達成しました。
ザーへの正確な情報提供を求めることになりました。
黄砂の影響を除けば、大気汚染は十分に改善されて
DPF装着車両を使用する事業者に対しては、装置の適
おり、これは、トラック運送事業者が、運賃の下落と
正使用と点検整備の徹底を求めるとともに、問題とな
軽油の高騰などで経営環境が厳しいなかでも、最新規
るケースについては、全ト協ホームページに開設中の
制適合車への代替えや低公害車の導入を積極的に進め
「DPF不具合ホットライン」に情報提供するよう促し
ています。
てきた成果といえます。
トラック運送業界では、独自の車両代替のための融
資制度を設け、さらに、低公害車については国や地方
自治体と協調した助成制度を設けています。
一方、首都圏を中心として、15年(新短期規制)以
降の車両に搭載される連続再生式DPF(ディーゼル・
用語解説
ポスト新長期規制=世界最高水準の排出ガス規制に向けて、平成21
(2009)年から実施されているディーゼル車の排出ガス規制。PMが
新長期規制に比べ63%削減、NOxも65%削減され、特にPMはほぼ
ゼロに近い水準まで低減される。
NOx・PM法対策地域における
NO2・SPM環境基準達成状況の推移
NO2
(%)
100
80
SPM
92.1 90.6 92.5 92.0
99.5
100.0
99.0
95.7
92.9
83.7
98.6 100.0
99.1
75.6
60
40
20
0
平成18
19
20
22
資料:環境省
(注)
:自動車排出ガス測定局(自排局)の達成率
38
22
23
24
(年度)
DPF の適正な使用と不具合情報提供を
求めるために作成されたチラシ
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
石油代替燃料の普及に向けて
環境対策の柱の1つとなるのが低公害車の普及促進
天然ガス自動車は現在、世界で約 2000 万台、日本
です。現在、トラック協会が助成を行っている低公害
でも約 4 万台普及していますが、今後の普及促進のた
車は、天然ガス(CNG)自動車、ハイブリッド自動
めには、車両に係る主な課題として、高価な車両価
車の 2 種類があげられます。ちなみに、平成 25 年度
格、修理・保守費用、燃料・インフラに係る課題とし
の助成車両台数は、CNG 車が 255 台、ハイブリッド
て、天然ガスの低廉化、スタンド数増加などを指摘し
自動車が 632 台となりました。
ています。政府等に対しては、天然ガス価格の一層の
トラックの燃料は大半を軽油に依存しており、大規
低廉化、
天然ガススタンドの本格整備、
天然ガストラッ
模災害時への備えや安定したトラック輸送の確保に向
ク供給体制の拡大および性能向上、荷主、地域等との
け、今後、有望な代替燃料である天然ガスの利用によ
連携および運送事業者の自助努力による普及促進、ト
るエネルギーセキュリティの観点からも、CNG 車の
ラック運送分野における天然ガスの本格的利用促進に
普及対策が重要となります。
ついての明確な方針樹立などを要望しています。
導入が進む低公害車
企業がグループを組織して設置した CNG 充填スタンド
天然ガス自動車導入台数の推移
44,000
40,429
38,861
37,117
乗用車
40,000
軽自動車
36,000
34,203
バス
天然ガス自動車数
32,000
27,605
塵芥車
24,000
小型貨物(バン)
20,000
トラック
24,263
20,638
16,561
16,000
12,012
12,000
8,000
4,000 2,093
0
31,462
フォークリフト等
28,000
303
平成
9
3,640
5,252
7,811
4,488
788 1,308 2,406
10
11
資料:(一社)日本ガス協会
42,590 43,601
41,463
12
13
6,618
14
8,627 10,217
15
16
11,924
17
14,008
18
15,387
19
16,901
20
17,510 17,966
21
22
18,309
23
18,683
24
18,984
25
(年度)
大型天然ガストラック
39
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
「トラックの森」づくり事業の推進
全日本トラック協会では平成 15 年度から、
「トラッ
クの森」づくり事業を推進しています。森林の育成を
通じて地球温暖化を防止することが主な目的で、国有
林などのなかに 1 ヘクタール程度のフィールドを「ト
ラックの森」として設定し、森林保全のため地域のボ
ランティア等に協力して諸活動を行う社会貢献事業で
す。
15 年 10 月に三重県いなべ市の国有林に「トラック
の森」第 1 号を設け、16 年 9 月には北海道恵庭市の国
有林に第 2 号の植樹を行いました。毎年 1 カ所ずつ増
やして全国に展開しており、これまでに沖縄県糸満市
(17 年)
、
新潟県新潟市
(18 年)
、
岡山県瀬戸内市
(19 年)
、
岩手県盛岡市(20 年)
、愛媛県伊予市(21 年)
、神奈
川県横須賀市(22 年)
、京都府京都市(23 年)
、静岡
県周智郡森町(24 年)
、北海道札幌市(25 年)
、福岡
県飯塚市(26 年)の計 12 カ所に設けられています。
また、各都道府県トラック協会でも独自の「トラッ
クの森」づくり事業が進められており、76 カ所を数
えるなど全国各地にこの取り組みが広がっています。
京都議定書で定められたわが国の CO2 排出量 6%削
減目標のうち、3.8%は森林による吸収で賄うことに
なっており、健全な森林の整備や国民参加の森づくり
が求められています。また全ト協では、
「美しい森林
づくり全国推進会議」にも参加しています。
40
全国に広がる「トラックの森」
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
適正化事業の推進
トラック運送事業の適正化
貨物自動車運送事業法に基づき、全日本トラック協
も行うなど、トラック運送事業者の良きパートナーと
会は国土交通大臣から全国貨物自動車運送適正化事業
して活躍しています。さらに、街頭パトロールや法令
実施機関に、また、都道府県トラック協会は地方運輸
違反事業者の行政への通報、一般消費者からの苦情処
局長から地方貨物自動車運送適正化事業実施機関に指
理なども行っています。
定されており、業界全体でトラック運送事業の適正化
なお、15 年 4 月に施行された改正貨物自動車運送事
に取り組んでいます。
業法により、適正化事業実施機関の権限が強化され、
全国実施機関では、地方実施機関に配置されている
あわせて組織の中立性・透明性を確保するための第三
適正化事業指導員(411 人、うち専任指導員 356 人・
者機関の設置、指導員の増員など、さらなる体制の強
平成 27 年1月末現在)に対する各種研修などを実施
化が図られています。
しています。
また、国土交通省は 25 年 3 月、適正化事業実施機関
指導員の業務で中心となるのがトラック運送事業者
からの通報のあり方を改正し、悪質な違反については
への巡回指導です。巡回指導は事業所単位で、2 年に
運輸支局に速報する制度を設けました。点呼を全く実
1 回の訪問を目安として行われています。巡回指導で
施していない、運行管理者が全く存在していないなど
は、事業計画、運行管理、車両管理、労務管理、法定
の重大・悪質な法令違反を指導員が確認した場合に速
福利などの指導項目について改善指導を実施します。
報する制度で、同年 10 月 1 日から施行されています。
これに加えて、経営情報や優良事業所事例などの提供
巡回指導にあたる適正化事業指導員
地方適正化事業実施機関による指導実績の推移(全国統計)
項目 年度
事業者への
巡回指導
パトロール
による指導
平成 21
22
23
24
25
29,436
28,619
28,073
27,985
27,470
指導項目数(件)
139,399
120,396
119,536
110,920
100,615
出動延台数(台)
7,477
7,802
7,156
6,702
6,645
指導項目数(件)
40
20
23
0
0
2,830
3,434
3,235
2,605
2,029
288
270
191
232
187
191
197
225
153
150
0
7
5
4
2
972
1,253
1,427
1,470
1,431
巡回件数(件)
啓発活動、関連会議、懇談会等の実施状況(回)
行政への通報(件)
事業者(件)
苦情状況
荷主(件)
一般消費者(件)
資料:全日本トラック協会(全国貨物自動車運送適正化事業実施機関)
41
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
安全性の証「Gマーク」
平成 15 年度から、貨物自動車運送事業者の安全対
いることなど、厳しい認定要件をすべてクリアした事
策への取り組みを評価して公表する貨物自動車運送事
業所を「安全性優良事業所」として認定するものです。
業安全性評価事業「G マーク制度」が実施されていま
認定のシンボルマーク(通称 G マーク)は、高評価を
す。利用者がより安全性の高い事業者を選びやすくす
得た事業所のみに与えられる
「安全性」
の証といえます。
るとともに、事業者全体の安全性の向上に対する意識
全日本トラック協会では 24 年度から、G マーク制
を高めることがねらいで、実施 12 年目の 26 年度は、
度のさらなる認知度アップを図るため、G マークのデ
更新事業所を含めて計 7,459 事業所を「安全性優良事
ザインを施したラッピングトラックを走行させていま
業所」として認定しています。これにより、安全性優
すが、26 年度は新たに 21 台を加え、あわせて 86 台を
良事業所は計 2 万 989 事業所(27 年 3 月現在)となっ
走行させています。
ています。また 24 年度から、評価対象に特定貨物自
国土交通省では、IT 点呼や受委託点呼を G マーク
動車運送事業を追加しました。
取得事業所のみ認めるインセンティブを設けている
この制度は、トラック運送事業者の安全性を、①安
他、26 年度からは G マーク取得事業所に対する地方
全性に対する法令の遵守状況、②事故や違反の状況、
運輸局長等による表彰制度を創設するとともに、認定
③安全性に対する取り組みの積極性──の 3 つの評価
ステッカーに国交省の名義の使用を認めています。
項目を点数化し、100 点満点中合計点が 80 点以上であ
また、25 年度から、全ト協が行う一部の助成事業
るとともに、各項目において基準点以上であることが
に関し、優遇措置を設けています。
求められるほか、社会保険等の加入が適正になされて
「安全性優良事業所」として認定された
事業所のトラックに貼付されるステッカー
Gマークのポイント
(両)
600,000
1
550,000
ポイント
事業所単位
の認定
2
ポイント
3テーマ・38項目
にわたる厳しい評価
500,000
認定事業所数および認定事業所
の車両数の推移
518,014(38.1%)
24,000
488,606(36.0%)
464,928(34.2%)
19,238
21,000
40.0%
426,614(31.3%)
(23.0%)
20,989
(25.1%)
371,194(26.7%)
18,000
18,107(21.6%)
324,464(22.9%)
17,115(20.4%)
15,000
285,467(20.3%)
15,197(18.1%)
全事業用トラックの
450,000
400,000
350,000
3
300,000
ポイント
評価委員会
による公平な評価
250,000
200,000
150,000
無事故・無違反の状況や安全性への取り組み
の積極性が評価される「安全性優良事業所」
243,299(17.4%)
195,100(14.1%)
131,652
(9.7%)
58,052
100,000(4.3%)
50,000
0
(件数)
548,755(40.0%) 27,000
認定事業所の車両数の推移
6,669(7.9%)
4,632(5.6%)
2,030(2.5%)
13,136(15.2%)
12,000
11,276(12.9%)
9,712(11.3%)
認定事業所数の推移
8,205(9.6%)
全事業所の
25.1%
9,000
6,000
3,000
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26
0
(年度)
G マークを貼付したトラックが増加している
平成 24 年度からは、G マーク周知活動として、荷台に G マーク
デザインを施したラッピングトラックが走行している
42
社会と共生し、環境にやさしいトラック輸送の実現
万全を期す緊急輸送体制
ライフラインとしてのトラック
トラック輸送はくらしと経済を支える「ライフライ
対策基本法に基づく指定公共機関として内閣総理大臣
ン=命綱」であり、自然災害などの際にも重要な役割
から指定されました。東日本大震災の経験や首都直下
を果たしています。トラック運送業界では、自然災害
型地震等の被害想定を踏まえ、官民一体となった取り
などの緊急時に国や地方自治体と連携し、緊急・救援
組みを強化することが目的で、名実ともに災害時緊急
輸送を優先的かつ迅速に行っています。
輸送の中枢機能を果たすことが期待されています。
平成 23 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災は、マ
さらに、大規模災害発生時の被災地都道府県トラッ
グニチュード 9.0 という世界最大級の地震とともに巨
ク協会との情報共有手段として、25 年 8 月から、テレ
大な津波が太平洋沿岸を襲い、未曽有の大惨事となり
ビ会議システムを導入、都道府県ト協でも順次導入を
ました。トラック運送業界では発災直後から業界をあ
進めています。これにより、災害発生時に中央対策本
げて、被災地への救援物資の緊急輸送に取り組みまし
部を置く全ト協と現地対策本部のある都道府県ト協と
た。国による緊急輸送が 1,925 台
(23 年 6 月 30 日現在)
、
の間で、被災地の情報を的確に共有できるようになり
都道府県による緊急輸送が 8,702 台(同)となってお
ます。また、各都道府県ト協では、自治体と災害時の
り、あわせて 1 万台を超えるトラックが被災地に物資
輸送協定を締結し、いざという時のための万全の緊急
を届けました。全日本トラック協会では、
後世のため、
輸送体制を構築しています。
トラックによる当時の緊急輸送活動の様子を記録する
なお、国土交通省は 23 年 12 月、災害時の支援物資
物流の基本的な考え方をまとめました。東日本大震災
「東日本大震災の記録」をまとめました。
大震災時の教訓から、全ト協は 26 年 7 月、大規模
で、集積所に物資が滞留するなどの事態が発生したこ
災害発生時には、緊急物資輸送の中央司令塔としての
とを教訓として、物資の集積所として特に、一次集積
役割を果たす
「全日本トラック総合会館
(全日本トラッ
所としては可能な限り分散は避け、
「公共的なコンベ
ク防災・研修センター)
」を竣工しました。非常用発
ンションセンターなどの大規模な施設に集約すること
電装置や備蓄倉庫を備え、様々な通信機能も備えた免
がふさわしい」と提言しています。
震構造のビルです。さらに、全ト協は同年 8 月、災害
主な緊急輸送の実績
災害名
発生年月
輸送物資等
平成
7年 1月
食料品、日用品、毛布など
9年 1月
重油回収用ドラム缶など
東日本集中豪雨
10年 8月
日用品、毛布など
有珠山火山活動
12年 3月
食料品、日用品など
JR貨物の代行輸送
三宅島火山活動
12年 6月
簡易トイレ、カーペットなど
東海地区豪雨
12年 9月
食料品、日用品、毛布など
宮城県北部連続地震
15年 7月
食料品、日用品、毛布など
十勝沖地震
15年 9月
毛布、日用品など
製油所火災消火剤
新潟県中越地震
16年10月 食料品、毛布など
新潟県中越沖地震
19年 7月
食料品、毛布など
東日本大震災
23年 3月
食料品、日用品、毛布など
九州北部豪雨
24年 7月
食料品、毛布、土のうなど
広島土砂災害
26年 8月
毛布、
マット、土のうなど
阪神・淡路大震災
「ナホトカ号」
重油流出事故
東日本大震災におけるト
ラックによる緊急輸送活
動の記録をまとめた冊子
緊急輸送車両への緊急給油ネットワークを
整備している
26年8月からは内閣総理大臣より
「指定公共機関」
に指定された
東日本大震災の被災地に向け、支援
物資を緊急輸送するトラック
送られた支援物資は、作業員により
手際よく仕分けられる
43
トラック運送事業の健全な発展のために
第2部
全日本トラック協会の取り組み
トラック運送事業の
健全な発展のために
人材の確保・育成に向けて … ……………… 45
中小企業の経営改善 … ……………………… 46
消費者対策の充実 … ………………………… 49
要望・陳情活動 … …………………………… 50
国際交流の拡大 … …………………………… 51
広報活動の展開 … …………………………… 52
トラック運送事業の健全な発展のために
人材の確保・育成に向けて
人材確保・育成と教育研修
国土交通省は平成 26 年 7 月、トラック、バス、タ
などを掲載した「トラガール促進プロジェクト」サイ
クシー、
自動車整備各事業の労働力確保対策をまとめ、
トを開設して、32 年までに女性トラックドライバー
発表しました。
対策では、
不規則・長時間・力仕事といっ
数を倍増させる目標を打ち出しました。
た業界体質を抜本的に改革し、最大の潜在的労働力で
全ト協では 10 年度に、
「物流経営士」の資格を付与
ある女性や若者の就労を促すため、①採用から定着ま
する資格制度を創設しました。業界の健全な発展と社
で一貫した取り組み②「働き方」を変える抜本的な取
会的地位の向上に向け、経営管理者層の人材育成を推
り組み③労働生産性を向上させる輸送効率化の取り組
進することが目的で、全ト協が資格認定することによ
み──を総動員すべきだと指摘しました。①について
り業界全体で研修意欲が高まり、人材養成事業が活発
は、女性・若者への戦略的なリクルートのほか、定着
化することが期待されています。なお、27 年 3 月末時
を促すための労働環境の改善、女性活躍のための環境
点で全国 1,512 人の方が物流経営士として認定されて
整備などを求め、②については、複数人で長距離輸送
います。
分担する、中継輸送の導入や女性向け短時間勤務の導
また、新しい物流時代に適切に対応できる事業経営
入による「働き方」改革、③は、相互出向など効率的
者を育成するため「中小企業大学校講座受講促進助成
な運転者の運用や非効率な商慣行の是正などを提起し
制度」を実施しています。
ました。
さらに、事業経営を取り巻く環境が大きく変化して
これまで進んでいなかった若年層の採用を促進する
いるトラック運送業界では、これらの変化に対応でき
ため、国交省自動車局と全日本トラック協会のホーム
る次世代経営者の育成が重要な課題となっています。
ページを大幅に刷新したほか、26 年9月には、ドラ
このため全ト協では、次代を担う青年経営者のため、
イバー不足解消のために事業者が実行しやすい取り組
25 年度より、青年部会を組織化し、各種研修事業や
みを紹介したパンフレットを発行しました。さらに、
社会貢献活動、先進的な事業への取り組みに対する
女性トラックドライバーの活用を促進するため、国交
バックアップ等を推進しています。
省自動車局が現役女性ドライバーのインタビュー記事
物流経営士全員に配布さ
れた「物流経営士バッジ」
安倍晋三内閣総理大臣に招かれ「トラガール」2
名が、北川イッセイ国土交通副大臣、有村治子
女性活躍担当大臣、星野良三全日本トラック協会
会長らに引率され表敬訪問した (26 年 9 月 9 日、
東京・千代田区、総理大臣官邸 )
物流経営士課程を修了した人には
「物流経営士」の資格が与えられる
物流経営士研修会などでも講師で活躍している
(愛知・名古屋市、名鉄グランドホテル)
次代を担う青年経営者が集う青年部会全国大会
全国 9 校の中小企業大学校で開講している講座。
これまでに 5,800 人の企業人が受講している
45
トラック運送事業の健全な発展のために
中小企業の経営改善
中小トラック運送事業者のための経営改善対策指針
トラック運送業界の低収益性の背景には、参入事業
います。
者数の増加等による競争激化のなかで、燃料価格の高
なお、
これらの取り組みの周知徹底を図るために
「経
騰をはじめ、安全・環境・コンプライアンス経営に係
営改善対策ガイドブック」を作成し、普及に取り組ん
るコスト増など、多くの課題が山積しています。特
でいます。
に、業界の約 9 割が経営資源に乏しい中小企業で占め
一方で、
このような厳しい環境変化に対応するため、
られ、大半が厳しい経営環境におかれています。
24 年度からは、中小トラック運送事業者の原価意識
このため全日本トラック協会では、平成 20 年 3 月
の向上、原価管理の徹底による経営体質改善を図るた
に
「中小トラック運送事業者の経営課題と取り組み
(経
め、全国で原価計算の一般的な算出手法や活用方法に
営改善対策指針)
」を策定し、啓発に努めています。
ついて解説する「原価意識向上セミナー」を開催して
経営改善対策指針では、中小トラック運送事業者を
います。特に、原価計算については、簡易的に原価計
企業規模・経営の特徴から「生業型」
「家業型」
「企業
算が行える
「トラック運送業における原価計算シート」
型」に分類し、事業者が取り組むべき課題として、①
をホームページ上で提供しているほか、セミナーでは
経営管理、②事業収益、③輸送サービス、④人材確保・
車両別、
輸送特性、
業態別の原価計算など、
演習のほか、
定着、⑤経営組織、⑥経営資源、⑦事業継承、⑧社会
取引先に対する交渉事例の紹介も取り入れたより実践
的責任──の 8 つを示しました。さらに、経営レベル
に即したセミナーとしています。なお、24 年度から 3
ごとに 3 タイプに類型された事業者が、8 つの課題の
年間にわたり開催し、延べ 9,000 人を超える方が受講
なかからそれぞれのレベル別に取り組める具体的な課
しています。
題を抽出して、経営改善対策に取り組むよう提言して
運賃交渉の成功要因
要因 1
取引先はトラック運送事業者を
変更できない関係になっている
要因 2
充実した提案力があり、
取引先からの満足度が高い
要因 3
他社との差別化を追求(他社と異なるポジショニング)
特に、輸送品質向上の努力、
ドライバー教育の徹底
要因 4
経営を計数で把握、数字が頭の中に入っている
→原価意識が高い
要因 5
根拠のある運賃設計であれば、
発注元は交渉を受け入れやすい
要因 6
事業者側から取引先を選別する意識が強い
(交渉しても赤字なら自ら取引解消に持ち込む)
交渉に向けた実務の流れ
交渉準備 1:交渉に向けた現状分析
交渉の事前準備として、現状分析を行います。
取引先の状況(赤字、黒字)、運送の特性、
自社
における取引シェアなどについて分析します。
交渉準備 2:取引関係のポジショニング分析
交渉の成否を分けるのは、取引先にとって自社
はどのような存在か。つまり、自社のポジショニ
ングについて、多面的な視点から分析します。
交渉準備 3:適正運賃の水準を判断する
ための原価計算
原価計算により、適正運賃の水準と損益
分岐点を把握します
交渉準備 4:交渉に向けた計画の立案
取引先ごとに交渉を行う計画が違います
ので、
それぞれの取引先の特性を踏まえた
交渉に向けた計画を立案します。
交渉準備 5:交渉資料の作成
交渉を成立させるための資料を作成しま
す。取引先に提示すべき資料、提示しない
ほうがよい資料があります。
資料:全日本トラック協会「平成 26 年度原価意識向上のための実務セミナー」テキスト
46
原価意識の向上のために作成された
DVD・簡易的に原価計算が行える
「原価計算シート」
トラック運送事業の健全な発展のために
トラック運送事業者の IT化
近年のインターネットや物流に関するさまざまな
か分からない」といった初歩のレベルから、
「運行管
IT や関連機器の普及とともに、IT を積極的に導入し、
理をシステム化したい」
「荷主とデータ交換をしたい」
経営効率を向上させ、安全や環境対策を効果的に推進
「物流センターを IT で管理したい」といった高度な
する中小トラック運送事業者も増えてきました。
IT の活用まで、具体的な事例を交えた対応策が例示
全日本トラック協会では、トラック運送事業者が
されているほか、IT 化のための国やトラック協会な
IT 化を図るために、
「情報化支援セミナー」を開催す
どによる支援策も示されています。
るとともに「中小トラック運送事業者のための IT ガ
なお、事例集は定期的に更新し最新の内容を提供す
イドブック」
「中小トラック運送事業者のための IT ベ
るとともに、一部の事例については、動画を取り入れ
スト事例集」を作成しています。
「IT で何ができるの
掲載しています。
IT を活用した経営課題の解決
(1)運行管理をレベルアップする
【IT活用の着眼点】
◆基本的な運行管理データを収集する
◆運輸業全般に係る事務を効率化して「考える時間」をつくる
◆貨物情報や車両情報を交換して実車率を改善する
◆オフィスに居ながら特殊車両の通行許可申請
◆遠隔地のドライバーをもれなく点呼
(2)高度な輸送サービスを開発する
【IT活用の着眼点】
◆車両位置をリアルタイムで把握し段取り調整を行う
◆貨物追跡システムで小口・積み替えサービスを強化する
(3)物流サービスを開発する
【IT活用の着眼点】
◆荷主の物流センター業務を IT 管理する
◆
「見える化」で手厚いセキュリティ
(4)CSR・リスク対策を強化する
【IT活用の着眼点】
◆「見える化」でドライバーの安全意識を高める
◆見えない危険を事前に警告
◆インターネットを使って適性診断
(5)経営管理水準を向上させる
【IT活用の着眼点】
◆運送原価計算で収益性を管理
◆輸送指標を活用し継続的に経営改善
(6)オフィスワークを効率化・高度化する
【IT活用の着眼点】
◆事務の基本は「正確性」と「スピード性」
◆IT活用で効果的なプレゼンテーション
◆ホームページと電子メールで初期営業を効率化
資料:全日本トラック協会「中小トラック運送事業者のためのITガイドブック」
より
全ト協ホームページから
PDFで入手できるITガイ
ドブックとベスト事例集
ITベスト事例集は最新機器の導入例を定期的に更新している
47
トラック運送事業の健全な発展のために
求荷求車情報ネットワーク「WebKIT」の普及拡大
トラック運送業界では、車両の積載率および運行効
ンド時代に対応した高い利便性が評価され、情報登録
率の向上に向け、帰り荷の確保などさまざまな取り組
件数も大幅に増加しました。25 年度には荷物情報が
みを実施しています。
過去最高の約 93 万件、車両情報が約 12 万件登録され、
※
この 1 つに求荷求車情報ネットワークシステム が
26 年 3 月末時点での参加協同組合数は 153 組合、
ID(端
あります。中小トラック運送事業者が、インターネッ
末)数は 3,389 に達しています。
トを利用した荷物確保や融通配車のための情報交換を
23 年 5 月には 7 年ぶりにシステムを全面改定し、基
効率的に行う手段として、その役割が一層重要になっ
本システムとサーバーを増強するとともに、荷物・車
てきています。
両情報登録画面の刷新や、タブレット端末にも対応し、
なかでも、全日本トラック協会が開発し、日本貨物
使い勝手を向上させています。
運送協同組合連合会が運営する「WebKIT」は、会
さ ら に、25 年 11 月 か ら は、 ト ラ ッ ク 運 送 事 業
員数の規模や情報登録件数の多さによって、業界最
者及び荷主企業等の経営の安定に寄与するため、
大規模の求荷求車情報ネットワークシステムの 1 つと
「WebKIT」の成約運賃をもとに概括的に指数化した
なっており、輸送需要の繁閑格差や地域格差等の解消
「成約運賃指数」を公表しています。
に効果を発揮しています。また、運賃の精算には協同
組合が介在するため、安心して利用できることも特長
の 1 つです。
平成 16 年 1 月にはシステムを刷新し、ブロードバ
WebKITの加入状況
3,679
追加ID
営業所
組合員
3,500
3,000
2,000
総ID数
2,342
2,500
1,901
(27年2月末現在)
協同組合等
2,626
2,979
3,190
(件)
130,000
3,389
110,000
2,720
26年度
90,000
2,102
平成
25年度
70,000
1,000
50,000
500
平成18 19
20
21
資料:日本貨物運送協同組合連合会
22
23
24
25
26
(年度)
30,000
平成
24年度
4
5
6
7
8
9
10
11
12
1
資料:日本貨物運送協同組合連合会
平成 16 年 1 月から稼働し、23 年 5 月に全面改定した WebKIT。
ブロードバンド環境を最大限に活用し、リアルタイムの求荷求車情報の共有が可能となった
48
平成
(27年2月末現在)
1,500
0
求荷求車情報ネットワークシステム=「車はあるが貨物がない」
、
「貨
物があるので車を回して」という情報を相互に交換し、うまくマッチ
ングすることで配車業務の合理化と輸送効率向上を図るシステム。
荷物(求車)情報登録件数の推移
(件)
4,000
用語解説
WebKIT を解説する冊子とパンフレット
2
3
(月)
トラック運送事業の健全な発展のために
消費者対策の充実
引越輸送の信頼向上
運送事業者が直接消費者と係わる機会として、宅配
また、引越実務に関する専門知識を習得した担当者
便輸送と引越輸送があります。
の育成と能力の向上を図るため、平成 17 年度より引
なかでも引越輸送は、生活に必要な家財一式の運送
越管理者講習を推進し、26 年度現在、全国で延べ 1 万
を行い、
大型家具や家電製品、
食器や衣類など大小様々
7,820 人が受講しています。さらに、26 年度には「引
な品物を取り扱います。
また、
多くの事業者が附帯サー
越事業者優良認定制度」を創設し、12 月に 301 事業者
ビスとしてハウスクリーニングやエアコンの脱着など
(1,739 事業所)を認定しました。
引越時に必要となる運送以外のサービスも提供してい
優良事業者の認定は各事業所に引越管理者講習受講
ます。
者の在籍やGマーク取得、お客様対応窓口を設けてい
そのため、訪問して見積りを行い双方が納得いくよ
ることなどの要件を満たしている事業者に与えられ、
う、よく打合せをしながら見積書を作成することが大
27 年 1 月 1 日~ 29 年 12 月 31 日の期間、
「引越安心マー
切なのですが、
最近ではインターネットの普及に伴い、
ク」をつけて営業することが認められています。
ネット一括見積りの利用など、質より値段や手軽さで
このほかにも引越は 3、4 月に年間移動者数の 3 分
事業者が選ばれることが増えトラブルが起きやすい環
の 1 が集中する繁忙期となるため、引越部会を中心に
境になっています。全日本トラック協会では、法令に
様々な繁忙期対策の取り組みを実施しています。
また、
基づく引越のルールなどをまとめた利用者向けパンフ
25 年度よりホームページで引越繁忙期における引越
レット・DVD を作成し、全国の消費生活センターを
予約混雑状況を掲載して分散引越も呼びかけるなど、
通じて利用者に対する PR 活動を行って来ました。
トラブルになりにくい環境を整備しています。
26 年 12 月に行われた第 1 回目の認定式
ラジオ番組の取材等にも積極的に協力した
マークを PR するチラシを作成した
標準引越運送約款のポイント等をわか
りやすく解説したパンフレットと DVD
引越実務に携わる担当者のレベルアップを図るため開催する「引越管理者講習会」
49
トラック運送事業の健全な発展のために
要望・陳情活動
200 万人超の署名集め要望活動
トラック運送業界を取り巻く課題の克服に対応し、
参加し、窮状を訴えました。
事業が健全に発展していくため、事業者団体であるト
その後、中東情勢の緊迫化による原油価格の上昇や
ラック協会の重要な役割の 1 つとして、要望活動があ
24 年末以来の円安基調が軽油価格の高騰を招き、25
ります。税制改正、規制改革、高速道路通行料金問題、
年 5 月には「燃料価格高騰経営危機突破全国総決起大
燃料価格高騰対策など事業者の必要とするあらゆる分
会」を開催し、燃料費を補填する補助金の創設などを
野を対象に、要望活動を展開しています。
決議しました。
平成 20 年夏の軽油価格高騰の折には、
「軽油価格高
また、全日本トラック協会および都道府県トラック
騰により危機に瀕するトラック運送業界からの要望」
協会では 25 年 9 月以降「燃料高騰対策本部」を設置
をまとめ、
政府や荷主業界団体等へ理解を求めたほか、
し、燃料サーチャージの導入促進など諸対策を積極的
同年 8 月 26 日には、トラック運送業界として初めて
に推進しました。この後も 11 月 5 日には、自由民主
の「燃料高騰経営危機突破全国一斉行動」を展開しま
党、公明党の両党の国会議員と全国のトラック協会の
した。
幹部が一堂に会して、トラック業界の生の声を届ける
また、23 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災にお
50
「トラック業界の要望を実現する会」を開催し、翌 26
いては、被災者に救援物資を届けるための燃料が不足
年 9 月には、燃料高騰対策を求める署名活動を展開し、
したため、備蓄燃料の取り崩しなどによる営業用ト
200 万人を超える署名を集めて 11 月に「平成 26 年度
ラックへの燃料の安定した供給の確保を、関係機関に
トラック業界の要望を実現する会」を開催するなど、
対し強く要請しました。
積極的に要望活動を展開しています。
さらに、24 年 3 月には軽油が 3 年半ぶりの高値と
その結果、27 年 2 月に成立した平成 26 年度補正予
なったことから、5 月 15 日に、タクシー・バス業界や
算等では、高速道路料金における大口多頻度割引の継
関係労働組合と共同で「燃料価格高騰による経営危機
続、中小トラック事業者の燃料費対策等で合計 562 億
突破全国統一行動」を展開し、全国各地で約 2 万人が
円の予算措置が盛り込まれました。
平成 25 年 5月23日に開催された「燃料価格高騰経営危機
突破全国総決起大会」
(東京・千代田区、自由民主党本部)
平成 25 年 11月5日に開催された「トラック業界の要望を実
現する会」
(東京・千代田区、ザ・キャピトルホテル東急)
トラック業界を挙げて署名活動を展開し、200 万人を超える
署名が寄せられた
平成 26 年 11月13日に開催された「平成 26 年度トラック業界
の要望を実現する会」
(東京・千代田区、海運クラブ)
トラック運送事業の健全な発展のために
国際交流の拡大
世界各国の物流関係者と交流
世界各国の道路輸送 132 団体で構成する IRU※(国
度から、フィリピン、インドネシア、ベトナム、ラオ
際道路輸送連盟)の第 29 回世界大会が平成 16 年 4 月、
スなど東南アジアの国々の物流関係者との交流が活発
横浜市で開催されました。アジアでは初めての開催で
になっています。
「明日の輸送とテクノロジー」をテーマに各国の代表
24 年 4 月にジュネーブで開かれた IRU 総会では、全
約1,500人が話し合い、
「IRU横浜宣言」を採択しました。
ト協が東日本大震災の被災地に対する緊急物資輸送の
また、全ト協とアメリカトラック協会(ATA)は
状況などを報告し、各国から多くの賞賛の声が寄せら
10 年 3 月、初の日米貨物輸送会議を開催しました。両
れました。このプレゼンテーションは、IRU の表彰の
国間でトラック輸送をめぐる課題や両国間の制度につ
なかでも最高位にランクされる「IRU グランプリ賞」
いて情報交換を行い、互いに理解を深めることが目的
を受賞しました。25 年 6 月にヨルダン王国の首都アン
で、また、両団体の相互理解と友好親善を深めるため
マンで開催された「第 7 回ヨーロッパ・アジア道路輸
に姉妹協定を締結しています。
送会議」の開会式のなかで、星野良三全日本トラック
その後、25 年 4 月にはカリフォルニアトラック協会、
協会会長に対し「2012 年 IRU グランプリ賞」の表彰
同年 10 月はアメリカトラック協会を訪問するなど交
状とメダルおよび 2 万米ドルが授与されました。
流を深めています。このほか、欧州、中国を初めとす
さらに、25 年 10 月にはタイのバンコクで開催され
るアジアの関係団体が全ト協を訪れるなど、世界各国
た「日タイ物流会議」においても同様のプレゼンテー
の物流関係者との交流を積極的に推進しています。こ
ションが行われました。
こ数年は経済発展の著しい ASEAN 諸国、特に 19 年
用語解説
IRU=International Road Transport Union。トラック輸送事業
のほか、旅客輸送も含めた道路輸送事業発展の促進を目的に1948
年、ジュネーブに設立された。道路輸送を代表する唯一の国際機関
として、国連経済社会理事会の諮問機関に指定されている。
秋篠宮殿下をお迎えして開催された、
IRU 世界大会の開会式。3 日間の
大会期間を通じて活発な議論が展開された
米国・カリフォルニア州トラック協会の
ボブ・マッセマン会長より友好親善の証
に同州の州旗を贈られる星野会長(25
年 4 月、カリフォルニアトラック協会)
近年、アジア諸国からの物流関係者の訪問が増えている
平成 24 年 4月26日に、スイス・ジュ
ネーブで開催されたIRU 総会・貨物
輸送分科会で、全国のトラック協会
の震災への取り組みについてプレゼ
ンテーションする福本理事長
「IRUグランプリ賞」の表彰式で
スピーチを行う星野会長とラク
ニー IRU 会長(右)
51
トラック運送事業の健全な発展のために
広報活動の展開
トラック運送事業への理解促進に向けて
トラック運送事業の役割と重要性について一般市民
は 2000 号をむかえました。
の理解促進を図るため、全日本トラック協会では、全
また、ホームページにおいてもタイムリーな情報の
国紙における業界 PR や意見広告の掲載、提供ラジオ
発信に努めています。ホームページでは、フラッシュ
番組「ドライバーズ・リクエスト」
(TBS 系列)での
アニメ「もしもトラックが止まったら」シリーズや、
情報発信等を行っているほか、雑誌、ホームページな
トラックの構造や種類を解説した
「トラック早分かり」
どの多彩なメディアを活用した広報事業を展開してい
を掲載して、トラック輸送の役割を分かりやすく伝え
ます。
る新たな工夫を凝らしています。また、動画サイト
その一環として、10 月 9 日を「トラックの日」と定
“YouTube” に全ト協公式チャンネルを開設し、
フラッ
め、トラック輸送の役割を広く PR するため、毎年全
シュアニメや就業希望者向け PR ビデオを掲載するな
国各地でさまざまなイベントを開催しています。イベ
ど、多様な手法で広報活動を展開しています。26 年 7
ントは、各地の人たちと触れあうものも多く、幅広い
月には、
「使いやすさ」と「見やすさ」の向上を目指
周知に努めています。
して、
ホームページの一部リニューアルを実施しました。
一方で、業界向けに、トラック運送事業に有益な情
また、トラック輸送産業の発展とともに業界への関
報を提供するため、
全ト協では機関紙「広報とらっく」
心が高まるなか、新聞・テレビ等メディアでの報道機
を定期的に発行(月 2 回)しており、平成 25 年 9 月に
会も増えており、積極的な情報提供を行っています。
トラック協会の事業活動を紹介するメディア群
機関紙「広報とらっく」の定期的発行
全日本トラック協会ホームページ
トラック輸送の役割をわかりやすく説
明するフラッシュアニメ
YouTube 公式チャンネル
「JTAvideo」
でも公開している
52
全日本トラック協会提供ラジオ番組「全日
本トラック協会 Presents ドライバーズ・リ
クエスト」
(TBSラジオ系列 33 局ネット)
で新年のあいさつを収録する星野会長
トラック運送事業の健全な発展のために
トラック運送業界の取り組みを紹介したDVD
「トラックの日」などを PR するポスター
トラック輸送の役割や現状を平
易に解説した子ども向け冊子
職業としてのトラック
運送業界を紹介した
DVD
地域の人たちと触れあう「トラックの日」
くらし
全国統一標語「トラックは生活と経済のライフライン」
(平成26年度)
53
公益社団法人全日本トラック協会の概要
トラックはドアツードアの利便性と機動力により、
あるトラック協会の重要な役割であり、使命でもあり
国内輸送の 9 割を担っています。特に、
事業用のトラッ
ます。
クは、企業の生産活動に係る諸資材から国民の生活資
都道府県ごとにトラック協会が組織され、その中央
材まで幅広く輸送し、経済とくらしを支えるライフラ
団体が「公益社団法人全日本トラック協会」です。そ
インとして、
国内物流の基幹的役割を果たしています。
の事業の主な目的は、
このようなトラック輸送を支えるのが、約 6 万 3 千者
のトラック運送事業者とその構成によるトラック運送
業界です。
しかしその一方で、輸送需要の伸び悩みと運賃水準
の低下、若年労働者の不足など、トラック運送業界を
確保することによる事業の健全な発展の促進
②公共の福祉に寄与するための事業の実施
③事業者の社会的、経済的地位の向上及び会員相互の─
連絡協調の緊密化
取り巻く経営環境は厳しく、課題が山積しているのが
を図ることです。
現状です。
常に「安全で安心な輸送サービス」を提供し続ける
こうした諸課題克服に向けて積極的に対策を推進
ため、会員事業者が必要とするあらゆる分野を事業対
し、業界の健全な発展とともに社会に貢献し、社会と
象に、よりよい輸送・経営環境づくりを目指していま
共生できる事業を育成していくことが、事業者団体で
す。
◆創立年月日
昭和 23 年 2 月 17 日
◆会 員
409 名
普通会員:360 名
賛助会員:49 名
◆事 業
①貨物自動車運送事業に関する指導、調査及び研究
②貨物自動車運送事業に関する統計の作成、資料の収
集及びこれらの刊行
③貨 物自動車運送事業に関する意見の公表及び国会、
行政庁等への申出
④行政庁の行う貨物自動車運送事業法その他法令の施
行の措置に対する協力
⑤貨物自動車運送事業法に基づく全国貨物自動車運送
適正化事業
●昭和 23 年 2 月
●昭和 29 年 7 月
●昭和 33 年 5 月
●昭和 44 年 8 月
全 ト 協 の あ ゆ み
●昭和 44 年 10 月
●昭和 56 年 4 月
●平成 2 年 12 月
●平成 3 年 3 月
●平成 7 年 7 月
●平成 8 年 9 月
●平成 10 年 2 月
●平成 13 年 4 月
●平成 16 年 4 月
●平成 20 年 8 月
●平成 23 年 8 月
●平成 24 年 4 月
●平成 26 年 7 月
●平成 26 年 8 月
54
①貨物自動車運送事業の適正な運営及び公正な競争を
(平成 27 年 3 月 31 日現在)
⑥貨物自動車運送事業の社会的、経済的地位の向上に
寄与する施策と宣伝、啓蒙
⑦全国的規模において実施する共同利用施設の整備・
管理・運営、基金の造成等貨物自動車運送事業の近
代化・合理化のための事業
⑧事業用資材ならびに運営資金のあっ旋
⑨前 各号に掲げる事業を行うため必要な研究、講演、
講習会等の開催
⑩会員相互の連絡協調を図る施策
⑪その他この法人の目的を達成するために必要な事業
日本トラック協会が発足
社団法人として新発足
I RU(国際道路輸送連盟)に加盟
社団法人日本トラック協会、全国陸運貨物協会、全国貨物運送事業組合連合会が一本化、
新団体「社団法人全日本トラック協会」が発足
第 1 回全国トラックドライバー・コンテストを実施
財団法人貨物自動車運送事業振興センター設立
物流二法(貨物自動車運送事業法、貨物運送取扱事業法)施行
運行管理者試験業務の指定試験機関として、運輸大臣(当時)の指定を受ける
貨物自動車運送適正化事業の全国実施機関として、運輸大臣(当時)の指定を受ける
第 1 回運行管理者試験(国家試験)実施
新宿エルタワー 19 階に移転
第 1 回全国トラック運送事業者大会を開催
協会創立 50 周年
財団法人運行管理者試験センターに運行管理者試験(国家試験)業務を移管
IRU 第 29 回世界大会を横浜市で開催
業界史上初の「燃料価格高騰による経営危機突破全国一斉行動」を展開
「運輸事業の振興の助成に関する法律」が成立
公益社団法人へ移行
全日本トラック総合会館(全日本トラック防災・研修センター)竣工
災害対策基本法に基づき、内閣総理大臣より「指定公共機関」に指定される
組織と機構
会 員
総 会
理 事 会
常任理事会
正副会長会議
部 会
常任委員会
経営改善・情報化委員会
食料品部会
利用運送・積合部会
百貨店部会
タンクトラック・高圧ガス部会
セメント部会
生コンクリート輸送部会
ダンプカー部会
海上コンテナ部会
引越部会
重量部会
鉄骨・橋梁部会
鉄鋼部会
特別積合せ委員会
青年部会
総務委員会
物流政策委員会
適正化事業委員会
税制・交付金委員会
広報委員会
交通対策委員会
環境対策委員会
労働安全・衛生委員会
事務局組織
会 長
理 事 長
専務理事
常務理事
常務理事
常務理事
常務理事
総 務 部
企 画 部
交通・環境部
経営改善事業部
輸送事業部
適正化事業部
総務部広報室
総務部財務室
55
都道府県トラック協会一覧
協 会 名
56
郵便番号
所 在 地
電 話
ファックス
(公社)北海道トラック協会
〒064-0809
札幌市中央区南9条西1-1-10
011-531-2215
011-521-5810
(公社)青森県トラック協会
〒030-0111
青森市大字荒川字品川111-3
017-729-2000
017-729-2266
(公社)岩手県トラック協会
〒020-0891
紫波郡矢巾町流通センター南2-9-1
019-637-2171
019-638-5010
(公社)宮城県トラック協会
〒984-0015
仙台市若林区卸町5-8-3
022-238-2721
022-238-4336
(公社)秋田県トラック協会
〒011-0904
秋田市寺内蛭根1-15-20
018-863-5331
018-863-7354
(公社)山形県トラック協会
〒990-0071
山形市流通センター4-1-20
023-633-2332
023-633-0989
(公社)福島県トラック協会
〒960-0231
福島市飯坂町平野字若狭小屋32
024-558-7755
024-558-7731
(一社)茨城県トラック協会
〒310-0851
水戸市千波町字千波山2472-5
029-243-1422
029-243-5936
(一社)栃木県トラック協会
〒321-0169
宇都宮市八千代1-5-12
028-658-2515
028-658-6929
(一社)群馬県トラック協会
〒379-2194
前橋市野中町595
027-261-0244
027-261-7576
(一社)埼玉県トラック協会
〒330-8506
さいたま市大宮区北袋町1-299-3
048-645-2771
048-644-8080
(一社)千葉県トラック協会
〒261-0002
千葉市美浜区新港212-10
043-247-1131
043-246-7372
(一社)東京都トラック協会
〒160-0004
新宿区四谷3-1-8
03-3359-6251
03-3359-4695
(一社)神奈川県トラック協会
〒222-8510
横浜市港北区新横浜2-11-1
045-471-5511
045-471-9055
(一社)山梨県トラック協会
〒406-0034
笛吹市石和町唐柏1000-7
055-262-5561
055-263-2036
(公社)新潟県トラック協会
〒950-0965
新潟市中央区新光町6-4
025-285-1717
025-285-8455
(公社)長野県トラック協会
〒381-8556
長野市南長池710-3
026-254-5151
026-254-5155
(一社)富山県トラック協会
〒939-2708
富山市婦中町島本郷1-5
076-495-8800
076-495-1600
(一社)石川県トラック協会
〒920-0226
金沢市粟崎町4-84-10
076-239-2511
076-239-2287
(一社)福井県トラック協会
〒918-8115
福井市別所町第17号18-1
0776-34-1713
0776-34-2136
(一社)岐阜県トラック協会
〒501-6133
岐阜市日置江2648-2
058-279-3771
058-279-3773
(一社)静岡県トラック協会
〒422-8510
静岡市駿河区池田126-4
054-283-1910
054-283-1917
(一社)愛知県トラック協会
〒467-8555
名古屋市瑞穂区新開町12-6
052-871-1921
052-882-1685
(一社)三重県トラック協会
〒514-8515
津市桜橋3-53-11
059-227-6767
059-225-2095
(一社)滋賀県トラック協会
〒524-0104
守山市木浜町2298-4
077-585-8080
077-585-8015
(一社)京都府トラック協会
〒612-8418
京都市伏見区竹田向代町48-3
075-671-3175
075-661-0062
(一社)大阪府トラック協会
〒536-0014
大阪市城東区鴫野西2-11-2
06-6965-4000
06-6965-4019
(一社)兵庫県トラック協会
〒657-0043
神戸市灘区大石東町2-4-27
078-882-5556
078-882-5565
(公社)奈良県トラック協会
〒639-1037
大和郡山市額田部北町981-6
0743-23-1200
0743-23-1212
(公社)和歌山県トラック協会
〒640-8404
和歌山市湊1414
073-422-6771
073-422-6121
(一社)鳥取県トラック協会
〒680-0006
鳥取市丸山町219-1
0857-22-2694
0857-27-7051
(公社)島根県トラック協会
〒690-0001
松江市東朝日町194-1
0852-21-4272
0852-22-4408
(一社)岡山県トラック協会
〒700-8567
岡山市北区青江1-22-33
086-234-8211
086-234-5600
(公社)広島県トラック協会
〒732-0052
広島市東区光町2-1-18
082-264-1501
082-261-2496
(一社)山口県トラック協会
〒753-0812
山口市宝町2-84
083-922-0978
083-925-8070
(一社)徳島県トラック協会
〒770-0003
徳島市北田宮2-14-50
088-632-8810
088-632-4701
(一社)香川県トラック協会
〒760-0066
高松市福岡町3-2-3
087-851-6381
087-821-4974
(一社)愛媛県トラック協会
〒791-1114
松山市井門町1081-1
089-957-1069
089-993-5501
(一社)高知県トラック協会
〒780-8016
高知市南の丸町5-17
088-832-3499
088-831-0630
(公社)福岡県トラック協会
〒812-0013
福岡市博多区博多駅東1-18-8
092-451-7878
092-472-6439
(公社)佐賀県トラック協会
〒849-0921
佐賀市高木瀬西3-1-20
0952-30-3456
0952-31-6441
(公社)長崎県トラック協会
〒851-0131
長崎市松原町2651-3
095-838-2281
095-839-8508
(公社)熊本県トラック協会
〒862-0901
熊本市東区東町4-6-2
096-369-3968
096-369-1194
(公社)大分県トラック協会
〒870-0905
大分市向原西1-1-27
097-558-6311
097-552-1591
(一社)宮崎県トラック協会
〒880-8519
宮崎市恒久1-7-21
0985-53-6767
0985-53-2285
(公社)鹿児島県トラック協会
〒891-0131
鹿児島市谷山港2-4-15
099-261-1167
099-261-1169
(公社)沖縄県トラック協会
〒900-0001
那覇市港町2-5-23
098-863-0280
098-863-3591
日本のトラック輸送産業 現状と課題 2014
アンケート
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問1.あなたの職業(業種)を教えて下さい。
(1つだけに○)
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7.トラック車体関係
2.荷主企業 5.報道関係
8.金融 ・ 証券 ・ 保険業
3.調査 ・ 研究 ・ 教育機関
6.会計士 ・ 税理士 ・ 社労士等
9.その他( )
問2.あなたの職種を教えて下さい。(1つだけに○)
1.経営者 2.管理職 3.事務職 4.営業職 5.技術 ・ 専門職(ドライバー等)
6.その他( )
問3.本冊子は参考になりましたか。
1.非常に参考になった 2.参考になった 3.あまり参考にならなかった
問4.本冊子をどのように活用されましたか。
キリトリ 線
問5.本冊子に対するご意見・ご感想をお聞かせ下さい。
会社名
お名前
ご住所
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会社 ( )
ご自宅 (どちらかに○)
〒
《ご協力ありがとうございました。
》
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日本のトラック輸送産業 現状と課題 2014
平成26(2014)年版 平成27年3月発行
〒160-0004 東京都新宿区四谷3-2-5 全日本トラック総合会館
TEL:03 - 3354 -1029
FAX:03 - 3354-1019
〒160-0004 東京都新宿区四谷3-2-5 全日本トラック総合会館
TEL:0 3 - 3 3 5 4 -1 0 0 9
100001503
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