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国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC: International
Coalition of Library Consortia)2012年春季会合参加
報告
小野, 理奈; 柴田, 育子; 西脇, 亜由子
大学図書館研究(96): 43-48
2012-12
Journal Article
Text Version publisher
URL
http://hdl.handle.net/10086/26054
Right
Hitotsubashi University Repository
大学図書館研究 XCVI(2012.12)
国際図書館コンソーシアム連合
(ICOLC: International Coalition of Library Consortia)
2012 年春季会合参加報告
小 野 理
奈,柴
田
育
子,西
脇
亜由子
抄録:2012 年 4 月,米国コロラド州デンバーにて国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)2012 年春季会
合が開催された。今回の会合では,投資家の視点による出版社評価,北米を中心とした共同ライセンシング
などの取組み,電子ジャーナルに関する交渉事例報告,E-Book に関する PDA などの交渉・取組み事例報
告,雑誌代理店の役割,図書館業務システム,コンソーシアム運営,資料の共同保存,ベンダーグリル,コ
ンソーシアム活動の評価など合計 12 セッションから構成されていた。本稿ではその概要を報告する。
キーワード:図書館コンソーシアム,国際図書館コンソーシアム連合,ICOLC,電子ジャーナル,EBook,共同ライセンシング,代理店,図書館業務システム,共同保存,COUNTER,PDA
1.はじめに
国公私立大学図書館協力委員会および国立大学図
書館協会の派遣事業の一環として,2012 年 4 月 23
日から 4 月 25 日にかけて米国コロラド州デンバー
に て 開 催 さ れ た 国 際 図 書 館 コ ン ソ ー シ ア ム連 合
(ICOLC: International Coalition of Library Consortia)2012 年春季会合に参加した。ICOLC の会合
は,春に北米,秋に欧州で年 2 回開催されている。
これまで,日本からは第 12 回(2002 年)および第
14 回(2003 年)〜第 23 回(2011 年)の北米会合,
第 5 回(2003 年)〜第 13 回(2011 年)の欧州会合
1)
に参加 しており,今回の参加はそれに引き続くも
のである。
2.開催状況
会議名:国際図書館コンソーシアム連合 2012 年春
季[ 第 24 回 北 米 ]会 合( ICOLC Spring
4 月 23 日(月)
セッション 1:投資家からの視点
Finance community perspectives on major
publishers
セッション 2:コンソーシアム共同ライセンス事業
Inter-Consortial Licensing - can we make it
real?
セッション 3:電子ジャーナルに関する報告と議論
E-Journal Battleground
セッション 4:E-Book に関する報告と議論
E-Book Battleground
セッション 5:雑誌代理店〜敵か味方か
Serial Agents - Friend or Foe
セッション 6:自由討議(ライトニングトーク)
Lightning Talks
4 月 24 日(火)
2012 Denver, CO)
開催日程:2012 年 4 月 23 日〜4 月 25 日
セッション 7:図書館業務システム
State of the marketplace and experiences with
開催場所:Westin Denver Downtown,デンバー
(米国)
参加者:13ヵ国 104 名(内訳:米国 72 名,カナダ
15 名,韓国 3 名,日本 3 名,オランダ 2
next-gen/web scale ILS back office systems
セッション 8:コンソーシアム運営
Topics in Consortium management
セッション 9:資料の共同保存
名,ドイツ 2 名,イギリス,オーストリ
ア,オーストラリア,ギリシア,ニュージ
ーランド,ノルウェイ,南アフリカ各 1
名)
3.アジェンダ(議題一覧)
4 月 22 日(日)
オープニングレセプション
Issues and Experiences in Shared Storage Physical or Electronic
4 月 25 日(水)
セッション 10:ベンダーグリル
JSTOR Grille
セッション 11:コンソーシアム活動の評価
Assessment and Value
1
国際図書館コンソーシアム連合 2012 年春季会合参加報告
セッション 12:一般報告ほか
Gen Business Session
4.議題概要
例年北米で開催される ICOLC の春季会合は、米
国およびカナダからの参加者が大多数を占める。今
回,72 のコンソーシアムから参加があったが、そ
のうち 51 が米国のコンソーシアム,9 がカナダの
2)
コンソーシアムである 。北米では,各州や地域ご
とに図書館コンソーシアムが形成されており,コン
ソーシアムの構成も大学図書館だけではなく、公共
図書館、学校図書館、病院図書館等さまざまな性格
の図書館がメンバーである。北米での ICOLC は共
通の文化を背景にしたそれらのコンソーシアム間の
情報交換,事例報告会の色彩が強い。2 日半かけ
て,合計 12 のセッションが行われた。
4.1 Finance community perspectives on major
publishers(セッション 1)
図書館の外部からの視点として,投資対象として
の STM 出版社というテーマでフィナンシャルアナ
リストの Kassab 氏(Exane BNP Paribas 社)から
の発表が行われた。
近年の不況の中でも出版業,特に STM 分野の学
術出版社は高い利益を上げており,収益増を維持し
ていること,収益増は価格上昇の他,新興国などの
新しい市場の獲得,コスト削減,新製品の開発等の
企業努力により今後も加速すると予測されているこ
と,オープンアクセスは短期的には現状を変えると
は考えられないが,長期的には着実に増加し,出版
社に影響を及ぼすであろう,との見解が述べられ
た。
4.2 Inter-Consortial Licensing - can we make it
real?(セッション 2)
複数のコンソーシアムでの共同ライセンス契約を
テーマとして 2 件の発表があった。ひとつは,CRL
3)
4)
5)
(北米) ,JISC(英国) ,CRKN(カナダ) の 3
コンソーシアムが国際的に協力し,人文系の電子資
料の価格交渉や契約を試験的に行っている事例,も
うひとつは昨年 11 月に発表された ARL(北米研究
6)
図書館協会) と LYRASIS(米国内最大の地域図
7)
8)
書館コンソーシアム) との協定 に基づく協力事
例についての発表があった。
4.3 E-Journal Battleground(セッション 3)
JISC が昨年 Elsevier および Wiley と行った価格
9)
交渉および CAUL(豪州) が Wiley およびその他
2
の出版社と現在行っている価格交渉について報告が
行われた。
JISC の報告では,ここ最近合意した Elsevier と
の 5 年契約,Wiley との 3 年契約について,そのコ
スト削減効果などについて説明があった。それによ
ると,交渉で数年前の契約額と同じ支払基準は引き
出せなかったものの,良い条件で合意に達せたこと
を明らかにした。
また CAUL では Wiley に対して,様々な契約モ
デルを試験的に行ったことを説明した。この試みは
現在進行中で,CAUL では他の出版社にも同様に
新しい契約モデルの試行を打診していく方針だとい
う。
このように,ビッグ・ディールのビジネスモデル
の維持が困難になりつつあることをコンソーシア
ム,出版社双方が認識し,新しいビジネスモデルを
お互い模索していくという動きが次第に見え始めて
いるのではないだろうか。
10)
Max Planck( 独 ) の Schimmer 氏 か ら は,
3
11)
SCOAP の進捗状況 と今後のタイムスケジュー
ルについての報告があった。
4.4 E-Book Battleground(セッション 4)
12)
TRLN(ノースカロライナ州) ,CIC (アメリ
13)
14)
カ中部) ,SANLiC(南アフリカ) ,OCUL(カ
15)
ナ ダ・オ ン タ リ オ 州 ) ,WRLC( ワ シ ン ト ン
16)
DC) の各コンソーシアムから E-Book のコンソー
シアム契約の事例報告があった。雑誌とは異なり,
E-Book は必ずしも継続して購入するものではない
ため,購入方法がさまざまあり,どのような買い方
が適切なのか試行錯誤のようだった。
また,欧米で広がりつつある PDA モデル(Patron
Driven Acquisition models:利用者から一定のアク
セスがあったタイトルを購入する契約モデル)につ
いての報告が 3 件あった。PDA モデルは図書館側
からではなく,ある程度利用者からの要求に基づい
た選書が可能になるため,導入を試みている所も多
いようだった。
この他にも STL(Short Time Loan:短期貸出と
いわれ,貸出されたら購入金額の 5〜20%を課金す
るしくみ)など E-Book の購入方法はさまざまあ
り,選書方法も多様なことから,図書館にとってど
のような買い方が良い方法なのかを試行している。
各コンソーシアムの事例が多数挙げられた。
4.5 Serial Agents - Friend or Foe(セッション 5)
SWETS や EBSCO といった雑誌代理店の存在は
今後何をもたらすか,コンソーシアムの役割は何か
大学図書館研究 XCVI(2012.12)
という問題提起がされた。SCELC(カリフォルニ
17)
18)
ア州) からは,Project MUSE の E-Book のディ
19)
スカウント販売を行う EBSCO の Community +
等に関する事例報告があった。コンソーシアム参加
館に対してコンソーシアムに代わってアプローチし
入のメリットとして利用者サービスの向上,システ
ム導入経費や管理費の節減,システム管理要員の集
ようとするサービスとも言えるため注意が必要であ
20)
る。GWLA(米国中西部) からは,VIVA(バー
21)
ジニア州) が SWETS 経由で Wiley をキャンセル
られた。また,有力な採用候補となっているシステ
ム パ ッ ケ ー ジ と し て オ ー プ ン シ ス テ ム の Kuali
25)
26)
OLE ,Exlibris 社の ALMA ,OCLC の World-
し Elsevier に移行した際に SWETS が VIVA に対
share が挙げられていた。
しディスカウントを提示した事例などが報告され
た。SWETS はキャンセルにより収益を損なう恐れ
があったため VIVA が代理店契約を継続すれば
ディスカウントすると提案したのだが,そもそも代
理店は出版社と業務提携を行っているのか,それと
もディスカウントを行っているのか問うべきであ
る。フロアからは,出版社側は近年コンソーシアム
の役割を自分たちに近い,代理店や再販売者のよう
な存在として捉えている傾向が見られるが,コンソ
ーシアムはそれが対象としている業務にではなく代
理となっている図書館や利用者に対して価値を持つ
存在である,だが単なる代理者以上の存在価値を明
示する必要もある,との意見が出た。
4.6 Lightning Talks(セッション 6)
各コンソーシアムが取り組んでいること,直面し
ている問題等を自発的に 5 分程度発表し,自由討議
を行った。発言の多くは,前日に行われた E-Book
のセッションでの PDA モデルに関するもので,北
米におけるこのモデルへの関心の高さが伺えた。ま
た利用統計と費用対効果の関係に関して発言があっ
た。
4.7 State of the marketplace and experiences with
next-gen/web scale ILS back office systems(セッ
ション 7)
Colorado Alliance(コロラド州西部およびワイオ
22)
ミング州) の Machovec 氏から次世代の図書館業
務システムの特色や機能について発表があった。将
来的にはシステムのクラウド化が進み,データや機
能等は複数の図書館が共有する部分と,個々の図書
館が管理するプライベートな部分から構成されるよ
うになるだろう,とのことだった。続いて,コンソ
ーシアム全体で一つの業務システムを導入すること
を計画中の事例として PALNI(インディアナ州私
23)
立大学図書館コンソーシアム) と Orbis Cascade
(オレゴン州・ワシントン州の公私立大学コンソー
24)
シアム) から,計画の概要やパッケージ選定過程
について報告があった。いずれの事例でも,共同導
中による人員の効率的配置等を挙げている。課題と
してワークフローや人員配置の見直し,総経費が本
当に節減されるのかを証明することの困難さが挙げ
27)
4.8 Topics in Consortium management( セ ッ
ション 8)
コンソーシアムの運営に関する 4 つのテーマ(①
組織のあり方,②戦略的計画,③委員会運営,④コ
ンソーシアムのマーケティング)について問題提
起・事例報告があり,午後は同じ 4 つのテーマにつ
いて 10〜20 人程度の分科会形式(各 2 回)で情報
交換を行った。各テーマは相互に関連している。
①組織のあり方については,上下関係(トップダ
ウン方式など)かフラットな関係(民主的・協同
的)かという違いなどから組織の特性や運営方法に
も影響し組織運営の基本的な問題であるとされ,ガ
バナンスや参加料金などを含めたメンバーシップの
設定の仕方などの論点が提示された。②戦略的計画
については,コンソーシアムは参加館のニーズや情
報を把握し何を目指すか明確にしながら戦略的な計
画策定に取り込むべきであるという指摘とともに,
28)
TexShare( テ キ サ ス 州 ) が 2012 年 に 行 っ た
29)
Strategic Planning の紹介があった。また戦略的
な方針決定には分析・評価を行うことも重要との指
摘があった。③委員会運営に関しては OhioNet(オ
30)
ハイオ州他) から事例報告があり,委員の交替な
ど組織変化の際にどのように意思疎通や情報共有に
よって関係性維持を図るかという点について指摘が
あった。④マーケティングについては,NYSHEI
31)
(ニューヨーク州) の事例報告において,コンソ
ーシアム側が政府などの政策決定者に対し図書館へ
の予算配分要求などについて,情報を提示し議員な
どへ何度も説得を行う必要があるのではという意見
が出された。
午後の分科会では,①組織運営に関しては,委員
会などの意思決定者の問題や幹事校・運営スタッフ
の数や関係性について,各コンソーシアムの事例紹
介などが行われた。②では出席者が所属するコンソ
ーシアムの戦略について紹介する機会があったが,
バランス・スコアカードを用い業務評価をするとこ
ろもあれば,特に戦略は無いところもあったりと温
度差があった。③委員会運営については,委員会の
3
国際図書館コンソーシアム連合 2012 年春季会合参加報告
支払モデルの新しい方式や図書館との連携強化等が
メンバーとの意思疎通の難しさ・人数規模の問題,
会議の規模や回数・時間・場所・予算・支払などに
挙げられた。
ついて,研修・マニュアル,委員会の評価等につい
ての情報交換・事例紹介があったが,いかに効果的
かつ継続的に情報共有を行うかについては多くの担
4.11 Assessment and Value(セッション 11)
コンソーシアム活動そのものをどのように評価す
当者が課題を感じていた。④では NYSHEI のよう
にロビー活動まで実施しているコンソーシアムは稀
だったが,広報という形では Facebook 等のソー
べきか,というテーマで報告や意見交換が行われ
た。
Orbis Cascade の John Helmer 氏から ICOLC 参
シャルネットワークを利用しているコンソーシアム
は多いようだった。またコンソーシアムのブラン
ディング化などもアイデアとして出され刺激的な
加館に対して行ったコンソーシアムの活動評価に関
するアンケート調査の結果報告があった。回答の
あった米国内の 30 のコンソーシアムでは,親組織
や参加館に対しその存在意義を明示するため,バラ
ディスカッションになった。
4.9
Issues and Experiences in Shared Storage ‒
Physical or Electronic(セッション 9)
CRL,CIC,TRLN,CDL( カ リ フ ォ ル ニ ア
32)
州) の各コンソーシアムでそれぞれ実施している
印刷体資料の共同保存事業についての報告があっ
た。CIC では 10 大学の共同事業として 25 万冊の資
料を一か所に集約し,各館の保存経費の節減を目指
している。CDL ではメロン財団からの外部資金を
33)
もとに Western Regional Storage Trust(WEST)
という組織を作り,資料を各館で分担保存してい
る。目標は,①学術的な印刷体資料の保全と利用の
提供,②各館におけるスペース再利用の促進,であ
る。WEST の参加館は次第に増え,現在は約 15 万
冊を保存対象としている。外部資金の他,参加館か
ら会費も徴収しており,それらの資金はプロジェク
ト管理や保存のための経費として関係する館に分配
している。今後の課題として,所有権の移譲に関す
る問題,電子的な保存のあり方,アメリカ国内の資
料保存を行っている他の組織との協力などが挙げら
れた。
ンス・スコアカードや年次報告,評価タスクフォー
スなどの様々な手法により活動評価が行われている
38)
とのことである。KESLI(韓国) からは,コンソ
ーシアム活動の概要紹介と UsageFactor や IF など
の指標を用いた自然科学系の外国雑誌評価に関する
報告が行われた。VIVA からは 8 つのコンソーシア
ム共同で実施したバランス・スコアカードによるコ
ンソーシアムの活動評価事例報告があり,各コンソ
ーシアムで作成したストラテジーマップを比較しそ
れぞれの目標や優先事項,独自性などを明らかにし
39)
ながら共通点も確認されたという内容だった 。ま
た,コンソーシアム活動を評価し電子リソース利用
動向などを計るための調査概要と結果について,
40)
NC LIVE(ノースカロライナ州) が実施したオン
ラ イ ン リ ソ ー ス に 関 す る 調 査,OCUL か ら は
41)
MINES という方法を用いた電子リソースに関す
る調査の報告が行われた。
4.12
Gen Business Session(セッション 12)
今回の会合のまとめの他,公開・非公開の箇所が
42)
分けられた ICOLC の新ウェブサイト への移行告
3
知や,SCOAP を開始する妥当な時期(2013 年か
2014 年か)に関して会場からの意見が求められた
4.10 JSTOR Grille(セッション 10)
今回唯一のベンダーグリル(出版社等によるセッ (2013 年開始は現実的ではないという見方が多かっ
34)
た)。また 2012 年で設立 10 周年を迎える COUNション)で,非営利団体である JSTOR から事業
35)
36)
の概要や派生事業である ITHAKA ,Portico ,
TER プロジェクトに関する現状報告として実施規
37)
43)
ITHAKA S + R な ど の 説 明 お よ び 質 疑 応 答 が
則(Code of Practice)リリース 4 や論文レベル
44)
あった。JSTOR は 1995 年に非営利団体として設立
の利用分析ができる PIRUS ,出版社移管雑誌へ
のアクセス保証のための TRANSFER プロジェク
され,主に雑誌のバックナンバーを電子化すること
45)
ト に関する現状報告(UKSG のウェブサイトで
で,資料の保存やアクセス手段の提供等のサービス
46)
Transfer 情報が確認できるアラートサービス が
を高等教育機関に対して行ってきた。事業開始以
実施されている等)や,ICOLC 春季会合の前の週
降,価格の値上げを行わず,提供対象資料を増やす
に行われた OCLC 会議について報告および説明が
ことに努めてきたが,この十数年には図書館や電子
あった。その他,カナダの教育セクターにおける著
ジ ャ ー ナ ル を め ぐ る 様々 な 環 境 変 化 が あ り,
JSTOR 自身も進化する必要があることを認識して
いる,とのことだった。現在検討中の計画として,
4
作権問題に関する報告や,次回(2012 年秋)の開
催地であるウィーンの参加者から挨拶があり,その
大学図書館研究 XCVI(2012.12)
後の開催地として 2013 年春のトロント(カナダ),
2014 年春のポートランド(オレゴン州)を決定し
た。
5.おわりに
今回の北米会合では,電子コンテンツの契約交渉
においてだけでなく,電子・冊子の資料の共同保
存,また図書館業務システムの共有などを通じてコ
ンソーシアム間の協力・協同の取組みが北米のコン
ソーシアムでは幅広く進んでいることを実感した。
また,分科会のテーマにもなっていたが,各コンソ
ーシアムの運営に関しては,規模や館種・地域など
の差異や多様性はあれどもやはりそれぞれのコンソ
ーシアムにある程度共通した課題や苦労があり,そ
れぞれの担当者が工夫し改善を図る努力を行ってい
ることが分かった。日本の大学図書館コンソーシア
ム連合(JUSTICE)は発足 2 年目を迎えたが,組
織としては発展途上であり,解決すべき課題もあ
る。ICOLC 会合は,他のコンソーシアムのさまざ
まな取組みや課題について,先行事例として情報を
得る機会であると同時に各国のコンソーシアムとの
情報交換・共有のための貴重な場となるだろう。
謝辞
最後になりましたが,参加の機会を与えてくだ
さった国公私立大学図書館協力委員会,国立大学図
書館協会,公立大学協会図書館協議会,私立大学図
書館協会をはじめとする関係者の皆様に感謝いたし
ます。
注・参考文献
1)これまでの参加報告について,2011 年会合の報告
は下記を参照のこと。
直江千寿子,渡辺真希子.国際図書館コンソーシ
ア ム 連 合( ICOLC: International Coalition of Library Consortia)2011 年春季会合参加報告.大学図
書館研究.2011, no. 93, p. 52-58.
今村昭一,柴田育子.国際図書館コンソーシアム
連 合( ICOLC: International Coalition of Library
Consortia)2011 年秋季会合参加報告.大学図書館
研究.2012, no. 94, p. 58-69.
ま た,2010 年 以 前 の 報 告 は 上 記 の 今 村,柴 田
(2012)による報告の注 1)〜19)を参照されたい。
2)なお,本文中のコンソーシアム名の表記について
は,初出時にコンソーシアム略称(地域名など)
とし,適宜注を付している。
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国際図書館コンソーシアム連合 2012 年春季会合参加報告
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< 2012.8.31 受理 おの りな 東京工業大学研究推
進部情報図書館課利用支援グループ,しばた やすこ
一橋大学学術・図書部学術情報課雑誌情報係,にしわ
き あゆこ 明治大学学術・社会連携部生田図書館事
務室>
Rina ONO, Yasuko SHIBATA, Ayuko NISHIWAKI
ICOLC: International Coalition of Library Consortia: report on the 2012 spring meeting
Abstract:The spring 2012 meeting of the International Coalition of Library Consortia was held in Denver,
Colorado in April 2012. There were 12 sessions at this meeting including: finance community perspectives on
publishing, inter-consortial licensing from a North American perspective, reports from the field on e-journal
negotiations, reports from the field on e-books and patron-driven acquisitions, the role of serial agents, library
systems, consortial operations, shared preservation, vendor grilles, and assessing consortial activities. This
paper provides an overview of these topics.
Keywords:library consortia / International Coalition of Library Consortia / ICOLC / e-journals / e-books /
consortial licenses / vendors / library systems / shared preservation / COUNTER / PDA
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