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国家戦略特区ワーキンググループ提案に関するヒアリング
(議事概要)
(開催要領)
日時
平成 25 年 9 月 5 日(木)17:30~19:00
場所
永田町合同庁舎
出席
<有識者>
座長
八田 達夫
大阪大学社会経済研究所
招聘教授
委員
工藤 和美
シーラカンスK&H株式会社 代表取締役
東洋大学理工学部建築学科 教授
委員
坂村 健
東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授
委員
原 英史
株式会社政策工房
代表取締役社長
<提案者>
東海4県3市共同提案
(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県・名古屋市・静岡市・浜松市)
<事務局>
(提案概要)
モノづくり産業強靭化スーパー特区
アグリ・フロンティア創出特区
有料道路コンセッション特区(愛知県単独提案)
(議事概要)
○藤原参事官
愛知県ほか、東海4県3市の共同提案に関するヒアリングを行います。
募集要項にもうたっておりますけれども、提案資料及び議事内容につきましては、公開
の取り扱いとさせていただきます。
全体の分量が大変多く、団体も多いものですから、全体を 80 分とさせていただいており
ますけれども、提案者からは 30~40 分程度御説明をいただきまして、その後、質疑応答と
させていただきます。
○八田座長
今回は、東海4県3市の共同提案ということで、「モノづくり産業強靭化ス
ーパー特区」、「アグリ・フロンティア創出特区」、「有料道路コンセッション特区」の
御説明をお願いいたします。
○愛知県
このたび、大胆な規制改革等を実行するための突破口、「国家戦略特区」につ
きまして、先ほど御紹介いただきましたが、本県と岐阜県、三重県、静岡県、名古屋市、
1
静岡市、浜松市の共同で、全国の自治体に先駆けて提案書を提出させていただきました。
提案させていただきました3つの特区のうち、私からは「モノづくり産業強靭化スーパ
ー特区」につきまして御説明させていただきます。
私ども東海地域は、御案内のとおり、三大都市圏の一つということで、また、ものづく
りを中心とした産業・技術の世界的な中枢ということで、我が国の経済発展をこれまで牽
引してまいりました。日本経済を停滞から再生へと導くということで、当地域から、企業
を強くする、人を集める、ヒト・モノを動かす、こうした観点から提案をさせていただい
ております。
最初に「1
モノづくり産業がグローバル競争に打ち勝つ事業環境の整備(企業を強く
する)」という観点から、次世代産業に焦点を当てて提案いたしております。
第1が、当地域が全国の生産額の 50%を占めます航空機産業でございます。
(1)国際戦略総合特区「アジア No.1航空宇宙産業クラスター形成特区」の推進強化
といたしまして、法人税の大幅引き下げを提案いたしております。海外との競争力強化を
踏まえますと、我が国の法人税の実効税率の引き下げが課題となっておりまして、その全
国的な実現に先行して、また、全国で実現する場合には、上乗せした減税措置を提案して
いるところでございます。
2ページの(2)は、日本のリーディング産業であります自動車産業についてでござい
ます。引き続き自動車産業が世界の厳しい競争に打ち勝っていくためには、次世代自動車
の開発や普及、先進的な自動車交通システムの構築に取り組んでいく必要があると考えて
おります。
東海地域は、全国の出荷額の 54%のシェアを持ちます日本最大の自動車産業集積地でご
ざいます。次世代産業の先鞭とも言えますハイブリッド車や、プラグインハイブリッド車
を開発いたしましたトヨタ自動車がございますし、また、電気自動車の i-MiEV を生産いた
しております三菱自動車の EV 技術センターが設置されておりまして、東海地域は次世代自
動車に関する研究、開発、製造の一貫体制が整っております。まさに次世代自動車の開発・
普及を先導する地域と言えると思っております。
とりわけ、2015 年には、新型燃料電池車が一般ユーザー向けに販売される計画でござい
ます。水素ステーションの早期整備など、次世代の自動車に対応した環境整備が急務でご
ざいます。そのため、提案書のアでございますが、次世代自動車の普及拡大に向けた先行
的な規制緩和を進める必要がございます。
まず、具体的提案の最初の●でございますが、「規制の再点検に係る工程表」の早期実
現でございます。燃料電池自動車や水素ステーションの普及開始に向けまして、既に総務
省、経済産業省、国土交通省におきまして、工程表が作成されておりまして、高圧ガス保
安法や建築基準法、都市計画法に関係いたします 16 項目の規制の見直しが進められてござ
います。まず、それを加速すること。
また、工程表の策定後に課題として明らかになった項目がございまして、例えば市街地
2
に設置可能な小規模水素充填装置の基準整備などについても早急な対応を図ること。さら
には、こうした規制緩和につきましては、本特区内で先行的に行うということを提案いた
しております。
当地域、例えば愛知県で申し上げますと、次世代自動車の普及に向けまして、本年8月
でございますが、トヨタ自動車や日産自動車、本田技研、三菱自動車、デンソーなど、日
本を代表する自動車メーカーなどが参画いたしました「あいち次世代自動車インフラ整備
推進協議会」を設置しております。2025 年までに水素ステーションを 100 基整備すること
を目標としたところでございます。
関連する規制の早期見直しによりまして、当地域が先導する形で水素ステーションの整
備や FCV の普及が加速することを期待しているところでございます。
また、2つ目の●の電気自動車の普及に欠かせない非接触給電につきましては、トヨタ
自動車などにおきまして技術開発が進められておりますが、その装置を設置するに当たり
ましては、現行の電波法では設置する装置一つ一つに総務大臣の許可が必要となっており
ます。それを型式指定で足りるようにすること、また、そもそも現行の道路法や道路交通
法では、道路の占用ですとか、使用の許可の対象として、非接触給電装置の設置が想定さ
れておりません。統一的な規定を整備することを求めているところでございます。
愛知県では、本年7月に「次世代自動車充電インフラ整備・配置計画」を策定いたして
おりまして、2020 年度末までに既設分と合わせて 1,600 基の充電インフラを整備すること
を目標といたしましたが、この整備目標数は全国一であり、また、充電インフラ設置事業
者と連携した計画の策定でございまして、これも全国初でございます。こうした動きのあ
る当地域におきまして、先行的な規制緩和等を行うことを提案いたしております。
次に、イの先進的な自動車安全技術・自動車交通システムの構築に向けた取り組みの実
施でございます。
まず、最初の●につきまして、公道での走行実証に関しましては、アメリカのグーグル
社がカリフォルニア州で公道を使って自動走行車の実験を進めておりますが、国土交通省
も高速道路での自動走行の実現に向けた検討を進めております。日本でもぜひ実現できる
ようにする必要があると考えてございます。
当地域では、トヨタ自動車が自動運転に関する技術開発を進めておりまして、また、こ
れは名古屋市内の企業でございますが、人工衛星から受信する位置情報などを活用して、
車の自動走行を可能にするシステムを開発するとしております。この開発につきましては、
名古屋大学の協力を得て行っておりまして、この取り組みにつきましては、愛知県が補助
金を交付してバックアップすることとしているところでございます。
このように自動走行に向けた取り組みが進められている一方で、現在の道路交通法規で
は、自動操縦自動車の走行が想定されておりません。当地域は、新東名・名神、中央自動
車道などの高速道路網が充実しておりますし、また、名古屋市の市街地におきましては、
100m という高幅員の道路が整備されているなど、自動走行の実証実験には適した地域と考
3
えてございます。技術開発や実用化を進めるため、まずはエリアを限定した規制緩和を先
行して行っていただき、走行実験が可能な環境を整備していくことが必要でございます。
また、3つ目の●でございますが、愛知県では産学行政連携のもと、自動車安全技術に
係ります調査や研究開発、実証実験とそれらの支援に取り組む自動車安全技術プロジェク
トチームを本年6月に設置いたしまして、今後、自動車メーカーが保有するプローブ情報
の交通安全対策への活用について、ワーキンググループを設けて検討していくことといた
しております。
このプローブ情報でございますが、事業者が収集いたしました個人情報に対して、どの
程度の加工を実施すれば個人情報に該当しなくなるのかということが不明確ということで
ございまして、個人情報を利活用した新規ビジネスの創出を阻害しているという御指摘も
あるところでございます。
そこで、民間事業者がプローブ情報をより高度に活用できるよう、プローブ情報の利用
について、個人情報の取り扱いに関する基準を明確化していただくことを提案していると
ころでございます。
3ページの(3)でございます。次世代産業の3つ目、医療関係産業でございます。
当地域には、再生医療製品を商用生産できる品質マネジメントシステム適合施設を持つ
日本唯一の企業が立地しているなど、医療関係産業が数多く集積しております。特に医療
機器生産額では、静岡県が全国一位となっておりまして、東海4県全体でも首都圏、関西
圏を上回る全国シェアを持っております。長寿健康社会の実現に向けまして、医療機器等
の開発の早期化、遠隔医療の導入といった視点から提案をさせていただいております。
まず、アの医療機器製造販売業の新規参入促進を図るための品質保証責任者の資格要件
の緩和を提案いたしております。
医療機器の製造販売業者は、「品質管理業務その他これに類する業務に3年以上従事し
た」品質保証責任者を置かなければならないとされておりますけれども、自動車メーカー
などの異業種の企業が医療機器製造販売業に新規参入しようという場合に、医療機器メー
カーで品質管理業務に従事した経験のある方を確保することが困難な場合がございまして、
医療機器事業が大きく育たないという状況にございます。
このため、品質保証責任者の資格要件を ISO9001 と言っておりますけれども、こういう
ものを取得するなど、他業種での実務経験でもよいようにするか、あるいは安全管理責任
者の資格要件では、第二種、第三種の製造販売業の場合には、実務経験を問わないで、能
力を有していれば足りるとされておりますので、同様の緩和ができないかということを提
案いたしているところでございます。
4ページに参りまして、エのリハビリ・介護支援機器イノベーション拠点の整備に向け
ましては、現在、厚生労働省と経済産業省において、リハビリ支援ロボット機器を医療機
器として認証するための評価指標を策定中でございますが、ロボット機器を速やかに社会
に普及させるには、医療機器認証におきまして、円滑なルール、手続が定められることが
4
必要であると考えております。
リハビリ支援ロボット機器を始め、医療機器は、改良することが多うございまして、む
しろ改良していくことが必要でございます。そうした場合、企業の開発、改良の効率化を
図り、患者に速やかに提供するためにも、企業や医師の判断をもとに、軽微な変更につき
ましては、変更手続を極力行わないような手続が必要と考えております。
そのため、2つ目の●で、手続の簡略化や治験症例数の低減をしていただくことを提案
しております。
また、次のオとカでは、超早期診断システムや介護が必要な病人等を支援するロボット
システムの導入、普及を促進するため、これら機器を用いた診断など、遠隔診療の対象と
することを提案いたしております。
5ページ、キでございます。社会実証における薬事法及び医師法の弾力的な運用では、
最初の●で、現在の薬事法では禁止されておりますが、医療機関から電子カルテ等を通じ
て処方された処方箋に沿って調剤して、院外薬局から配送業者が患者に届けることを特例
的に行えるようにすること。
また、2つ目の●で、医師法では、医療行為に該当する場合、必ず医師の直接的な指示
が必要であるところを、社会実証の場合には、撮像・計測・通信等の ICT システムの活用
を前提といたしまして、遠隔の医師の指示により、例えば現場の看護師等が医療行為を行
うことができるようにすることを提案しているところでございます。
次に、(4)光のグローバル拠点の形成では、基盤技術になり得ます光技術、光製品を
次々に開発するための各種支援策を提案いたしております。
次に、(5)モノづくりの競争力強化に向けた投資や研究開発の一段の促進では、6ペ
ージ、アの投資減税、イの研究開発促進税制、ウの中小企業関係税の税関係の特例措置の
ほか、エの補助金適正化法や、オの農地転用許可に関する規制緩和などを提案いたしてお
ります。
そのうち、オの農地転用許可に関する規制緩和につきましては、市街化区域外の農地を
企業用地として開発しようとする場合、農地転用の許可が必要でございまして、農地の区
分によっては、原則として不許可ということになっております。こうした中で、国家戦略
産業とも言うべき次世代成長産業を担う企業からのオーダーによりまして、県、市町村の
土地開発公社等の公的団体や、市町村が企業用地の造成を行うような場合などには、農地
転用の許可を不要とすることを提案いたしております。
7ページに参りまして、2つ目の柱「国内外から人材と頭脳が集まる仕組みづくり」で
ございます。
当地域は、専門的・技術的分野の在留資格での外国人が全国の 10%を占めております。
これはほぼ関西に並んでおります。また、技能実習生では 26%と首都圏を上回るなど、多
くの外国人の方々が活躍しておられます。
一方、我が国の人口が減少する中での労働力の確保、あるいは高度な技術や経営ノウハ
5
ウの導入等の観点から、外国人高度人材の受け入れを促進する必要がございます。
そこで、8ページの外国人高度人材等の受け入れに係る規制緩和では、日本最大の産業
集積地であります当地域が、まず門戸を開くためのさまざまな提案をいたしております。
最初の●でございますが、高度人材に対するポイント制による優遇制度のさらなる充実
といたしまして、特区内の就労者には、ボーナス・ポイントとして 10 ポイントを加算する
ことなど。また、次の外国人高度人材を多数雇用する企業に対する特例措置といたしまし
て、例えば雇用外国人に対するホワイトカラー・エグゼンプションの適用など、当該企業
に労働規制上の特例を与えることや、出入国時の当該外国人の利便性を高める得点を与え
ることなどを提案いたしております。
なお、ここでは特に雇用制度における特例措置の例といたしまして、ホワイトカラー・
エグゼンプションを掲げておりますが、ワーキンググループでも御議論のございました有
期雇用に関する規制緩和なども、国において、労働者、企業双方にとって望ましい形で実
施できるような制度設計がなされるならば、当地域でもその受け皿となれるよう検討して
まいりたいと考えているところでございます。
次の●外国人留学生の就労ビザへの切替に伴う規制緩和では、特区内の大学で学ばれま
した外国人留学生が、特区内の特定業種に就職する場合、在留資格を「留学」から就労が
認められるものへと変更いたしますが、在留期間を通常の5年から最大7年に延長するこ
とを提案いたしております。
そのほか、外国人技能実習制度の期間を延長することや、技能実習制度終了後に、引き
続き期限つきで就労可能な在留資格を付与すること、また、在留資格「技術」の取得要件
のうち、「10 年以上の実務経験」を「5年以上」に短縮するといったような提案をいたし
ているところでございます。
9ページに参りまして、一番下のウのハローワークの地方移管・民間開放でございます。
特区内の全てのハローワークと、その統括部門として都道府県単位で設置されておりま
す厚生労働省の出先機関である労働局を県に移管するという提案でございます。これによ
りまして、各県が行っている産業政策とハローワークの雇用政策を一体化しまして、効率
的・効果的な職業紹介や次世代成長産業のニーズに応じました求職者スキルアップシステ
ムの構築など、産業政策と雇用政策の一体的な実施の全国的なモデルになることを目指し
たいと考えてございます。
10 ページからは、3つ目の柱でございます「モノづくりを支える産業・交通インフラの
整備・革新(ヒト・モノを動かす)」でございます。
有料道路コンセッションは、後ほど説明させていただきますので、もう一枚めくってい
ただきまして、11 ページ、伊勢湾の「国際産業ハブ港」としての機能強化をごらんいただ
きたいと存じます。
まず、アの民間事業者に対する公有水面埋立免許基準の明確化でございます。
民間企業が公有水面を埋め立てようとする場合には、それが「公共の利益に寄与するも
6
の」ということが国の通達で求められておりますが、国際戦略総合特区内に立地する民間
企業の事業用地を確保するために、みずから公有水面を埋め立てる場合には、「公共の利
益に寄与するもの」として免許が取得できるようにすることを提案いたしております。
そのほか、イの港湾機能の強化といたしまして、「国際バルク戦略港湾」である名古屋
港を「国際コンテナ戦略港湾」と同等に扱うことなど、また、12 ページに参りまして、コ
ンテナターミナル運営会社でございますが、この統合を促進するために税制上の優遇措置
の創設を提案いたしております。
この最初の特区についての説明は以上でございますが、当地域といたしましては、これ
らの規制改革や税制上の特例措置等が実現できれば、当地域が持つ航空機、自動車、医療
の厚い産業集積をさらに伸ばし、人材もさらにフル稼働させて、日本経済の再生に大きく
確実に貢献できると考えてございます。
最初の特区の私からの説明は、以上でございます。
○愛知県
「アグリ・フロンティア創出特区」につきまして、御案内のとおり、4県3市
の共同提案でございますが、私から一括して、規制緩和を求める事項を中心に御説明申し
上げます。
資料の1ページをごらんください。最上段の囲みにございます提案のニーズ・背景につ
いてであります。
当地域は、平成 21 年の農地法改正から、平成 24 年 12 月までにおける都道府県別の農業
への参入法人数を見ますと、静岡県が 62 法人で全国第1位、私ども愛知県が 52 法人で第
3位となっております。また、今年7月時点における農商工連携促進法に基づく事業計画
の認定件数では、愛知県が 41 件で全国第1位、岐阜県が 23 件で第3位であるなどの特徴
がございます。
これまでも農業への企業参入や農商工連携、6次産業化に取り組んできておりますが、
本提案は、こうした状況を加速させることにより、民間の創意工夫を最大限に引き出し、
新たな事業展開を図ろうとする農業の開拓者、すなわちアグリ・フロンティアを創出しよ
うとするものであります。
まず「1
企業活力の導入による農業の活性化」についてでございます。
近年、企業の農業への参入について関心が高まっておりますが、愛知県では、そうした
企業等の相談にきめ細かく対応するため、以前、県庁1カ所にありました相談窓口を平成
24 年4月から、県内8カ所に新たに設置いたしました。その結果、平成 24 年度の企業等
からの農業参入への相談件数が 62 件あり、前年度に比べまして、2割増という状況でござ
います。
ここにお示ししました内容は、こうした状況を背景として、企業の持つ経営感覚や商品
開発等のノウハウをこれまで以上に農業に取り入れようとするアイデアでありまして、実
施主体は農業生産法人や農業参入の株式会社等であります。
アの農業生産法人に関する要件緩和は、農地法で規定されております農業生産法人の構
7
成員要件である総議決権につきまして、農業関係者とそれ以外の割合を農業関係者の主体
性が確保できる範囲で緩和すること、また、役員要件のうち同法施行規則で規定されてお
ります理事等の農業常時従事日数を引き下げるという内容であります。
イの企業の農業参入に関する要件緩和は、同じく農地法で制限されております農業生産
法人以外の法人による農地等の所有権の取得を認めていただいてはどうかというものであ
ります。企業の農地保有については、他用途への転用が懸念されるという見方があります
が、農地を農業で利用すべきということは、所有者が個人であろうと法人であろうと変わ
りないということでありますので、所有権で規制するのではなく、農地利用を確保する措
置で対応するべきではないかということでございます。
2ページをごらんください。
ウの中小企業信用保険制度の適用拡大についてであります。
愛知県の相談窓口に来られた企業からは、融資の相談もございました。現在、農業生産
法人や農業を主たる事業とする株式会社等であって、農業者等が議決権の過半数を有して
いるなどの場合には、農業近代化資金など、農業の制度資金の融資対象であり、農業信用
保証保険法に基づき、農業信用基金協会の会員となって、債務保証を受けることができま
す。それ以外の株式会社等が農業を行おうとする場合には、中小企業信用保険法施行令に
おいて、適用となる事業から農業が除外されており、債務保証が受けられませんので、そ
れを適用していただければ、農業参入企業等の資金調達の可能性が広がるものと思われま
す。
エの農業振興に資する施設の農用地区域の除外・転用要件の緩和では、農用地区域は農
振法及び同法施行令で、土地改良事業完了後8年間は除外できず、結果として転用が認め
られませんので、企業型農業経営に必要な施設については、設置を可能にしていただいて
はどうかというものであります。
続きまして「2
農家レストラン等を活用した6次産業化の促進」であります。
農家レストランにつきましては、愛知県内の農業者から6次産業化の一環として取り組
みたいという要望があり、そうした農業者等の創意工夫を生かした取り組みをさらに促進
しようとするものであります。
まず、アの農地利用規制の特例措置は、収穫体験や農業体験などの都市住民が集まる生
産施設に併設する農家レストラン等については、農振法及び同法施行規則により規定され
ている農業用施設とし、必要な土地を農地転用の許可相当とすること、また、農用地区域
に設置できる加工施設や販売施設について、「当該施設を設置する農業者が自ら生産した
農産物を5割以上使用する」という要件を「設置施設の同一市内もしくは町内で生産され
る農産物を5割以上使用する」ことに緩和すること、さらに6次産業化・地産地消法及び
同法施行令で規定されている販売施設に農家レストラン等を含めることとし、都市計画法
の特例を適用することを内容としております。
3ページをごらんください。
8
イの農業用施設用地への税制優遇は、租税特別措置法における納税猶予制度を農業用施
設用地にも適用すること、
さらに、次のウの農事組合法人の事業要件の緩和は、農協法で規定されている農事組合
法人の事業を拡大し、獣肉など地域資源を活用したレストランや宅配給食業務などを農事
組合法人の形態のままで行うことができるようにしていただきたいというものであります。
「3
農業と都市の調和による都市構造の構築」は、市町村が事業主体となり、総合的
な土地の交換分合が実施できるよう、農振法や都市計画法に捉われない新たな制度の確立
を提案するものでございます。
最後に、4ページをごらんください。
「4
畜産における大規模・効率経営の実現」は、これまでも国土交通省の告示により、
建築基準が緩和されておりますが、畜舎は災害時の従業員の避難が容易であり、火災等の
延焼のおそれ等が少ないことから、これまで以上の緩和を期待するものでございます。
以上、アグリ・フロンティアにつきます私からの説明を終わらせていただきます。
○愛知県
続きまして、有料道路コンセッション特区について説明をさせていただきたい
と思います。
お手元の資料にございますように、民間事業者による有料道路の運営、コンセッション
方式の導入による地域活性化と日本のインフラビジネス拡大への貢献ということで提案さ
せていただいております。
道路整備特別措置法では、民間事業者によります有料道路の運営を想定しておりません。
また、平成 23 年の PFI 法の改正により制度化されました公共施設等運営事業(コンセッシ
ョン)につきましても、それを有料道路事業に導入するための条件が整ってございません。
こうした中、本県では、県の道路公社が運営いたします8路線につきまして、民間事業
者によります運営を実現すべく、昨年2月に構造改革特区の提案を行っております。また、
本年5月には、具体的な事業スキーム等を国土交通省に提出し、現在、その実現に向けて
国土交通省との詳細協議に入っているところでございます。
この実現によりまして、低廉で良質な利用者サービスの提供といった道路事業本体での
効果のみならず、沿線開発等による地域経済の活性化や民間における新たな事業機会の創
出、さらにはインフラビジネスの国際展開も期待できると考えており、ぜひとも実現した
いと考えているものでございます。
提案の具体的な内容でございますが、お手元の資料にあります具体的な提案の1ページ
の1でございます。
1点目は、コンセッション導入によります民間事業者による有料道路の運営の実現であ
ります。公社の行う業務のうち、民間の創意工夫に委ねることが適当な業務につきまして、
対価と引き換えに、その運営権の一部を民間事業者に付与するものでございます。
2ページをお願いいたします。
2点目は、民間事業者の創意工夫による集客、これは右にイラストがございますけれど
9
も、集客による増収、また、効率的管理に向けた取り組み、これはコストカットでござい
ますが、そういったものを促すためのインセンティブを付与するものでございます。
3点目は、道路の利便性向上・維持のための料金徴収継続の提案でございます。運営権
付与に当たっては、事業期間を設定する必要がございますので、あらかじめ新たな施設整
備や大規模更新、インターチェンジとか既存の施設の大規模更新や利便性維持のための維
持管理費用を想定した上で、料金徴収期間を変更しておこうというものでございます。
今回は、これにあわせまして、イでございますが、沿線開発に係る農地転用許可に関す
る規制の特例措置をパッケージにして国家戦略特区として提案したものでございます。こ
れまでの制度のあり方に関する大きな変更を伴うものであり、経済成長にインパクトを与
える規制改革の突破口として、国家戦略の観点からスピード感を持って取り組む国家戦略
特区にふさわしい提案と考えております。現在、既に民間事業者に対するヒアリングを実
施しておりますが、この事業への関心はかなり高いと感じておるところでございます。
そうした中でございますが、「その他特記事項」にも記載しておりますけれども、運営
主体が公社から民間に替わることで、施設に対する公租公課の取り扱いに変更を生じるよ
うなことがありますと、民間事業者の参入意欲を大きくそぐことになりかねないというこ
とがございます。こうした場合には、何らかの税制上の措置が必要になると認識している
ところで、この特記事項について記載させていただいております。
有料道路コンセッション特区に関しては、以上でございます。
ありがとうございました。
○八田座長
それでは、委員の方から御質問を伺いたいと思います。
○坂村委員
非常に広範囲にわたっていてたくさんあるので、全部というと非常に大変だ
と思うのですけれども、これに優先順位をつけるとすると、どういうことになるのでしょ
うか。そういうものはつけられないですか。
○愛知県
こちらはたくさんの団体で提案いたしておりまして、優先順位ということでは
ございませんけれども、ただ、規制改革に関する点につきましては、是非ともお願いした
い。
税制につきましては、全体の問題もありますので、いろいろな面もあるかと思いますけ
れども、この特区で税制によりまして、企業が活動しやすい環境をということももちろん
重要でございます。それから、財政支援なども重要でございますが、いずれにしても、企
業が活動しやすいという点、そうしたことを重点的にお願いしたいと思います。もちろん、
いろいろハードルに高さ、低さはございますけれども、これでお願いをしたいということ
です。
あと、例えばハローワークなども移譲をお願いしたい。
それから、外国人につきましてもいろいろなハードルがあるわけでございますし、いろ
いろな御意見もあるところでございますけれども、どこかで限って突破口にしていくよう
なことをやっていただければと考えております。
10
優先順位ということにはなりませんけれども、そういうことでお願いしたいと思います。
○坂村委員
拝見させていただいて、地域の特性を生かした地域特区と、地域に関係なく、
こういう分野においては、例えばバーチャル特区という形で、特定の分野に関しては、別
の場所でもこういう規制緩和をするという2つあるのですが、先ほどの自動走行自動車み
たいなものは、どちらかというとこの地域は自動車産業が非常に多いということで、特区
が適しているようですね。
外国人の就業に関して言えば、別にここの地域だけではなくても、どこでも同じような
ことがあって、せっかくその地域で勉強したのだから、私も大学にいますからわかります
けれども、勉強をした後、せっかくだから日本で少し働いてから帰りたいというときに、
やりやすくするということは重要だと思っていて、これは皆様方のところだけではなくて、
どこでもそういう同じようなリクエストはございます。
○愛知県
外国人につきましてはおっしゃられるとおりだと思いますが、ただ、私どもの
思いとしては、高度外国人というのが首都圏にどちらかというと集中していると感じてお
ります。
そういう意味で、例えば三菱重工が MRJ、飛行機を開発いたしておりまして、相当の受
注をいただいているわけでございますが、またさらに受注を目指しているわけですが、そ
の際、やはり相当海外からの技術者の応援を頼んだということも聞いておりまして、首都
圏だけでいいのかという気持ちも少しありまして、だから全国でいいのではないかという
こともありますが、特区として、私どもとして、気持ちとしては言っているということで
ございますので、よろしくお願いいたします。
○八田座長
高度人材に関しては、全国で認定されているのは、年に 14 人か 17 人という
数です。だから、ものすごく少ないのです。
○坂村委員
現状が少ないから。
○八田座長
現状、認定されている人が少ない。だから、あれはあまり意味がないですね。
○坂村委員
そういう意味でいくと、シンガポールなどはどんどん認定しますからね。
○八田座長
だから、ある意味でもっと全国的に本当はやるべきことで、別に東京で多い
わけでもないです。とにかく、どこにもいないという感じですね。
○坂村委員
でも、そこは意識をお持ちだということですね。
○八田座長
ほかにございませんか。
○工藤委員
有料道路のほうは、もう随分話し合いを進めていらっしゃるので、これは着
実に進めていけばいいのかなという感想を持っているのですけれども、アグリ・フロンテ
ィアというのも、かなりいろいろ具体的な御提案をされているように思うのですが、これ
は例えば都市近郊という言い方をしたときに、静岡もそうですし、岐阜もそうですが、ど
ういうイメージを持たれているのか。エリアとか。たくさんいらっしゃるので、まとめる
のは難しいかもしれませんが、お願いします。
○愛知県
エリアというのは、どういうことですか。
11
○工藤委員
○愛知県
エリアというか、これはエリアではないのですか。
エリアとしては、全4県。それぞれ都市近郊は、それぞれの県で持っておりま
すので、やはりそういったところ。
それと、全県ともそれなりに優良企業があるといった中での展開を図っていきたいとい
うことでございますので。
○坂村委員
もしもこういう特区が実現するとして、活用の体制の方はいかがでしょうか。
実際に、規制緩和しても、どこも具体的に活用しないというのでは、今回の特区の意図、
特に第一弾のものとしては即応性が重要なので。
今はどこと具体的に言う必要はないですけれども、そのようなことはもうどんどんおや
りになっているということなのですねという質問です。だから、とにかくやるとなったら、
できるわけですね。
○愛知県
なかなかお答えしづらいですが、当然そういう形で進めていく方向で頑張りま
す。
○坂村委員
○岐阜県
では、もう検討なさっているということですね。わかりました。
道路のところは、実は岐阜県は加わっていないのです。というのは、岐阜県は
どちらかというと無料化のほうの舵を切っています。
今、農地法の話が出たものですから、少し付言させていただきたいと思います。
○坂村委員
○岐阜県
先ほど私が具体的に言ったのは、ここの1ページ目のこれのことです。
農地転用のところについて言いますと、例えば岐阜について言うと、東海環状
自動車道というものがございます。これは豊田からずっと北のほうに上がっていって、美
濃を通って、関を通って、大垣、養老を通って、三重県に抜けて行くのですけれども、こ
れの東回りというものができました。これは今、供用を開始していて、もともとこの東海
環状というのは、どちらかというと名古屋の渋滞緩和のためにつくったものなのです。と
ころが、思いもかけない効果があって、東回りのほうにはどんどん工業団地ができたので
す。これは 600 ヘクタールを超えるものができました。ここの新しい工業生産高は 1,500
億円を超えています。これは岐阜県からすると、一番大きい企業はイビデンさんなのです
けれども、これがもう一個できたような形です。
今度、西回りというのが平成 32 年に向けて今、作っているのですけれども、ここはでき
ることが確定しているにもかかわらず、今のところ 60 ヘクタールしか新しい工業団地がな
いのです。これは何故かというと、この地域は山が結構急峻で、農地がばっとあるのです。
農業振興地域に指定されているものですから、そう簡単にできないのです。
東回りの成功があるものですから、ぜひやりたいという人は何人かお見えになるのです
けれども、やはり農地転用は非常に難しい。もちろん農地は大変大事でございますけれど
も、岐阜県の西濃及び岐阜地域で農地は2万ヘクタールほどございます。そのうち、例え
ば 600 ヘクタールぐらいを選んでいただいて、少し変わった形で転用に関するルールを、
今、農林水産大臣が4ヘクタール以上は全部見るということになっているのですけれども、
12
例えば統合推進本部みたいな形で、ここは認可していいものかどうかということを判断す
るとか、あるいは土地改良事業完了後8年間のところは、沿線地域はインターチェンジか
ら5キロぐらいのところは少し緩和しましょうとか、そういうことをしていただくだけで
相当変わります。
今、実際 100 ヘクタールほど構想中なのですけれども、うち 83 ヘクタールはある特定の
工業団地なのです。これも農地転用で止まっています。このような状況が実際にございま
す。
以上です。
○坂村委員
一つだけ質問なのですけれども、一番最後のページに書いてある、10 年間で
PPP/PFI の事業規模が 12 兆円に拡大するというのは、道路の話だけですか。それとも今、
言ったようなことを含めて、この提案全部ですか。
○原委員
○坂村委員
これは国の話です。
こういうことをこの特区でたくさんやると、経済効果はどのぐらいあるので
すか。
○愛知県
直接申し上げますと、計算はできません。
お尋ねとちょっと違っているかもしれませんが、例えば最初に私が御説明させていただ
いた特区では、12 ページにあります。農水とは違いますので、今のお尋ねと違うかもしれ
ませんが、例えばここで、これはずっと国の日本産業再興プランの項目を掲げておりまし
て、一番上の 63 兆円を 70 兆円にするという、リーマンショック前の設備投資水準にする
というものがございます。これについては、私どもも計算いたしまして、7.6 兆円を 9.6
兆円にするとか、例えば黒字企業のところで、下から5番目のところで、国のほうは 70
万社から 140 万社に黒字中小企業・小規模事業者を増やすと書いておりますが、これにつ
いては、私どもも今の7万社から 14 万社にする。これも東海4県で、今の黒字企業といい
ますか、これを同様にしていきたい。
ただ、個々の施策で、例えばこれでいくらということは、大変恐縮なのですが、このよ
うなことで御理解いただきたいと存じます。
○八田座長
先ほどの転用の話ですけれども、普通だと、転用は農業委員会でもって認定
することなのですが、最初の話では、市が要望している事業については、農業委員会では
なくて、もっと簡単な方法でやってほしいという御要望があったと思うのですが、市が農
業委員会事務局をやっているから、市が要望した場合には、それはそんなに難しくないの
ではないでしょうか。
しかも、農業委員会というのは転用委員会と言われているぐらいですから、農業委員会
自体は、転用したくてしようがないわけですからね。
○愛知県
基本的に、政策上で市がやっていけば、当然、農業委員会との連携はとりなが
らやっているのですが、具体的にどれがどうというのはわかりませんけれども、可能性は
高いと思います。
13
○八田座長
今、おっしゃったように、これは必ずしも市がやるわけでもない。そこにつ
いて、御説明をお願いします。
○岐阜県
2つの問題があると理解しておりまして、農地法4条というものがあるのです
けれども、農地法の場合は、転用を基本的にはやってはいけないということになっている
のです。これは当たり前の話で、農地は大事ですから、これは当然のことだと思います。
ただ、やってもいいケースがある。
まず、優良農地は農地転用してはいけませんということになっているのです。これは4
条2項1号のロだったと思いますけれども、そもそも優良農地は農地転用してはいけない。
それから、イのほうが農用地区域といって、これはまさに農振法とよく言われているもの
ですが、これで定められた農用地区域というものに指定されたものについては農地転用し
てはいけない。
先生がおっしゃられたのは、農用地区域を外すということは、基本的に市や町村の話で
すので、それはできる。ただ、ここは一つ問題があって、土地改良事業というものをやる
と、これが終わってから8年間は農地転用できないのです。実は土地改良事業というのは、
非常にありがたい事業でございまして、やはりみんなやりたいのです。それでやってしま
った結果、例えば今、言った東海環状では何が起こっているかというと、平成 32 年どころ
か、もっと先までそもそも事業はできない。
そもそもこんな東側で工業団地が生まれるなんて、あまり思っていなかったのです。そ
ういう中で、新しくルートができることによって、これほど日本国内でもまだ立地に対す
る需要がある。東南アジアに行ってしまったり、中国に行ってしまったりするのではなく
て、愛知の企業が岐阜に来ていただいたり、まだそういうことをするのだということを実
感している中で、農振を農用地区域から外すというところには8年の問題が起こり、優良
農地はそもそも農地転用できませんので、これは幾つか条件があるのですけれども、こち
らのほうも、やはり例えば西濃のように大変優良な農地が多いところですと、なかなか農
地転用が難しいということになっております。
○八田座長
わかりました。明快な御説明でした。
では、農業委員会の権限をある意味で奪って、もうちょっと上の立場からそれを認定す
る組織というものはどうしても必要になるわけですね。そのときに判断して、今の仕組み
では、優良農地の認定とかそういうことがあるわけだけれども、それを決めるところはど
ういうふうに考えていらっしゃいますか。現行の県なり、国なりの仕組みで緩めればいい
のか、それとも別個そういう第三者機関的な判断ができるところをつくるべきなのか、そ
の辺についてはどうお考えでしょうか。
○岐阜県
すみません。この問題であまり時間をとるのもとは思うのですけれども、実は
西回りについては、岐阜県は、これの深掘りという形で、場合によっては特区を出そうか
と考えているところでございます。
例えばですけれども、今回、個別特区について推進本部というものをつくっていただけ
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るわけですね。その場合に、そこに農林水産省も入っていただき、経済産業省も入ってい
ただき、自治体も入って、新しくインフラができたところに限定して、かつ、日本全体及
び地域全体の農業から影響がない、あるいはミニマイズできるということを前提に、今、
4ヘクタールを超えるものについては、農林水産大臣が単独でいいか悪いかを決めるわけ
です。それ以下は都道府県知事なのですけれども、そこを統合推進本部でバランスをとっ
た決定をしていただくというのは、一つのやり方ではないかと思います。
○八田座長
非常によくわかりました。
○工藤委員
では、そういうことをしようとしているわけですか。
だから、ここに書かれている市街化調整区域に関する特例措置みたいなことを大きくや
ってしまうと、結構功罪両方まみえてきてしまって、なかなか決断できないですよ。ここ
だけはいいかもしれないけれども、別の悪い状況が農地で生まれてくるとか、いろいろな
ことがあって、今、こういうのは厳しいほうに、どちらかというと法令が変わったばかり
で、割と締めている側にあるから、それをどうするかという意味では、今、おっしゃった
ような、あるところにスポットを当てた提案のほうがわかりやすいと思います。
○岐阜県
この点は、岐阜県でも、そのうち三重県さんとも御相談をしたいと思っている
のですけれども、深掘特区みたいな形で提案させていただこうかと思っていまして、また
そちらのほうでもし機会があれば、ぜひ提案をさせていただきたいと思いますし、それは
別に東海環状だけに限らず、似たような状況が日本全国にあれば、応用可能な話なのかも
しれないとは思っています。
以上でございます。
○坂村委員
何か新しいことをやろうとすると、当然ですけれども、反対する人も出てく
るし、そういう人に対しては説明責任というのもありますので、もちろん統合本部という
ものをつくって、前進させるのだけれども、それでも、ただやりたいからやるのだという
だけではなくて、みんなに説明できるということが大事。
○岐阜県
この点は本当に難しい話だと思っていますし、我々もそう簡単にできるとは思
っていないですけれども、もしそういうことを議論できる機会があって、もしそういうこ
とで。
○坂村委員
○岐阜県
○八田座長
それでみんなが納得すれば、それはそういうふうになるべきだと思います。
納得いただければ、非常にありがたいと思います。
今、坂村先生がおっしゃったことの裏にあることかもしれないけれども、要
するに、確かに一つの方法は、この統合本部でもって決めてしまう。ある意味では、農林
水産大臣の代理みたいにしてやってしまうということは、ひとつあるのでしょうが、それ
だと、将来、全国波及はしにくいですね。
だから、ある意味で、将来は全国波及できるようなひな形の組織、こういうものをやっ
たらいいのではないかと。それは必ずしも、全部国でやる必要もないだろうと。都道府県
が判断することができるだろうというひな形があれば、これは非常にパワーができるだろ
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うと思います。
○坂村委員
毎回統合本部が出たのでは、大変なことになってしまいます。だから、どう
やってやるのかというところまで提案して、どういうふうにしてやっていくのだというと
ころは、リーズナブルだと統合本部が思えば、そういうようなやり方に対して支持しよう
という話になりますね。
○岐阜県
そこはぜひ、皆様のお知恵を拝借して、これは基本的に我々の認識は、国と地
域と、まさにこの場合は、ディベロッパーであったり、入られる企業であったり、地域の
農業者であったり、そういう方が一緒に考えるべきものだと思っているのです。
○坂村委員
もちろんそうです。
○八田座長
今はアイデアをいろいろ伺っているわけですので、ぜひアイデアを出してい
ただきたいと思います。
○岐阜県
深掘りした資料をお届けしたいと思いますので、よろしくお願いします。
○原委員
今の点ですけれども、実験的に統合本部でやってみるというのは、大いにあり
得ると思っていまして、そこでどういうルールをつくるべきなのかとか、そういうことを
考えた上で、自治体に移管するのかとか、そのために特区のそういう本部が生きるのかと
思います。
あと、農業のところで、1点だけ細かい確認で恐縮なのですけれども、一番最初の農業
生産法人の要件緩和と企業の農業参入の要件緩和というのは、一緒にしてしまってはいけ
ないのでしょうか。
1点目の御提案のほうが、議決権の2分の1以上とか、従事日数が 50 日以上というかな
り緩やかなものになっていて、一般の企業はなかなか入らないようなことにあえてされて
いるので、何でここは一般の企業はオーケーにされないのかということです。
○愛知県
おっしゃられるのは、一般の企業がそのまま農業参入の法人になればいいよと
いうことですか。
○原委員
はい。
○愛知県
それは法人になっていただけるのだったら、一般企業が要件を満たして入って
いただくのですけれども、これは個々の役員さん、理事さんが、ある程度外部の企業の経
験のある能力の方が、既にある農業法人に入っていただいて、その能力をその法人で発揮
していただくということを多く進めていきたいという内容ですので、一般企業が農業法人、
今も既にありますけれども、農地を借りて農業をやるとか、それは既にできておりますの
で、それは別の話になると思います。
○原委員
これは、具体的なプロジェクト、どんな要望が出てくるのかによって、さらに
また詰められていくことになるのですか。
○愛知県
はい。
○原委員
あと、先ほどの外国人の話とか、雇用規制の話とか、このあたりのお話という
よりも、国家戦略として考えたときにも非常に重要な御提案なのかと思って伺っておりま
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した。外国人を多数雇用するようなところについての雇用制度の特例とか、こういうのも
ぜひチャレンジしてみていい課題なのではないかと思って伺っていました。
先ほどの坂村先生がおっしゃられたように、雇用とか外国人の話というのは、地域とい
うよりは、バーチャルでというのも、もちろんあるのだと思いますが、一方で、地域を限
って実験してみるということもなくはないのかなと思いますのは、この先は単にコメント
として申し上げているのですけれども、例えば外国人技能実習制度などというのは、国の
制度がそもそも本音と建前が完全に乖離してしまった、おかしな仕組みになっていると思
うのです。これはもう地方で、先ほどおっしゃられたように 26%を占めているような大口
ユーザーとして、本来あるべき制度というのを考えたら、こういう制度はあり得るよと。
やってみるけれども、そのかわり、おかしな人が入ってきて問題を起こすとか、そういう
ことがないように、そのエリアの中で行政機関としてきっちりとやりますからという実験
の仕方というのはあり得るのかという気がするのです。
外国人技能実習制度についての御提案もあったのですが、これはさらにもう一歩踏み込
んでというか、本来、理想的な姿として提案すると、もうちょっとこういうことがいいの
だけれどもということというのはあるのでしょうが、やや現状の延長で考えられているよ
うにも見えたものですから、これはすぐに質問しても、出てこないかもしれないですけれ
ども、そんなことを思ったものですから。
○坂村委員
バーチャル特区となったとしても、無条件でやるとは誰も言っているわけで
はないです。ただ、この地域は、そのバーチャル特区の条件を満たしているから、まずこ
こでやろうという話には当然なると、地域も出てきます。どこでやってもいいとなると、
特区では無くて単なる規制緩和ですから。こういう周到に準備をなさっているところとい
うのは、多分条件に合うのですね。
○八田座長
それから、今、お二方のお話にも出てきましたけれども、ほかにも適用する
可能性を考えると、あわせて、やはり違法な労働に対する取り締まりを強化する、これは
お金をかけて強化するという実験もする必要があるのではないかと思います。そうすると
納得感があるし、本当は外国人をどんどん入れるときには、かなり自由にしてもいいのだ
けれども、一方で変な具合になっていないのだということも、きちんと担保する必要があ
る。今はどちらもやっていないわけです。あるところで厳しくやっている割には、別のと
ころでは、もう本当にいい加減なことをやっている。
○坂村委員
実はいい加減なことをやっている。
やはり規制を緩和すると言ったって、反対する人は何か理由があるはずです。何回も言
っているように、そういう人たちにもある程度、もうどう考えも、論理的に考えたら納得
するしかないと追い込んでほしいのです。というのも、逆にもちろん国とこの本部で一緒
にやるわけだけれども、そうでないと、ただ単にやりたいというだけだと、何かめちゃめ
ちゃやっていると思われてしまうから、そういうのはよくないなと思っています。
ですから、理由に対して説明できるということで、こういうことをどうしてやるのか。
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○愛知県
このまますぐというよりは、もちろんいろいろな仕組みも必要ですし、やはり
企業の責任も必要です。行政もどのように対応するか。国も地方も含めて、やはりそうい
うセットで、もちろん弊害も除去するといいますか、いろいろな意見もございますので、
それで安心をしていただいて、ただ、こういうところで実験、実証をしてみるという姿勢
は重要だと思っております。
実は、先ほど議論がありました中で、岐阜県さんの道路の話もございましたが、少し戻
って申しわけないのですが、例の転用の許可の話は、私どもとして国家戦略事業といいま
すか、こうしたもので我々が次世代産業の求めているものが認められた場合には、いろい
ろなケースがありますけれども、そういう場合には、そこに限定して、一つの限定を置い
て、農地転用などもお許しいただきたいということでございますので、先ほど道路の話も
ございましたが、私どもの点は、恐らくここから先ほど聞かれたのだと思いますが、この
ように考えております。
○八田座長
一般的に、農業に関する御提案は、岩盤規制の本当に列挙でして、これはで
きるとすばらしいと思う。それだけに難しいことは難しいと思います。だけれども、少な
くとも特区でやらなければ、ほかではやりようがないということだと思うのです。
この信用保証協会が行う中小企業信用保証制度を農業に適用することができるようにと
いうことですが、今は、農業に対して適用できる仕組み、農業信用保証協会もあるわけで
すね。ここに普通の中小企業も適用対象になることは可能なのでしょうか。
○愛知県
信用保証をする場合、やはり過去のつき合いとか、長いつき合い、お互いの信
用度とかいろいろありますので、今、農業関係では、農業信用基金協会がありまして、そ
こにあえて企業のほうの農業関係を保証させるというよりは、やはり既におつき合いのあ
る中小企業のほうに、農業を対象としないという話でございますので、それを外していた
だいたほうが妥当ではないかと思います。
○八田座長
そうすると、逆に、農家が農業以外のことで、事業を始めようとしたとき、
これは今、農業信用基金協会は保証することができるのでしょうか。
○愛知県
その辺は、私、不慣れであまり承知しておりませんけれども、農家が広げる場
合は、基本的には6次産業的な農産物の加工とか、そういったことが主体で、全く別のこ
とをやるということはないものですから、基本的にはそういったものについては、農業信
用基金協会の保証対象になります。
○八田座長
農業信用基金協会は農家のいろいろな信用のことに関して詳しいわけですね。
そうすると、そこが第6次だけではなくて、何をするにしてもやっていいよと。要するに、
相互乗り入れにするという仕組みにすれば公平なのではないか。要するに、普通の中小企
業が農業をやる場合は、今までの経験のあるところでやるし、農家がほかに進出していく
ときには、6次産業といっても、だんだんそのままレストラン経営に入っていくかもしれ
ませんね。そういうことを相互にできるということにすれば、それなりにメリットはある
のではないかと思うのです。
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今のお話だと、片一方はもうできてしまっている。農業からほかの分野に出るのはでき
てしまっているということはあるのでしょうか。
○愛知県
相互乗り入れというよりも、ある意味でおっしゃるとおりなのですけれども、
農家がいろいろな農業、生産、加工をさらに飛び越えた何かをやっていく場合も、農業信
用基金協会が保証するということになれば、別にこれはこれでいい話になりますので。
○八田座長
どうもありがとうございました。
○坂村委員
農地転用にしても。農家の人がもっと盛り上がるように、レストランをやる
とかはいいと思いますけれども、そのために農地転用をするなどというのは、早くやれば、
農業そのものが盛り上がるわけなのだから、それもできないというのは何とも言えないな
という感じはしますね。
○八田座長
ええ。しかもレストランは農地のままでできるじゃないかということですね。
○坂村委員
そうですね。レストランは、そこで作っているものの PR ですから。全く農地
と関係ないというと、ちょっと引っかかるところも全然ないわけでもないですね。
○愛知県
最近、私ども愛知県では、農家レストランというのは大変多うございまして、
30 軒は超えていると思うのですけれども、一番最先端でやっているのは、豚の生産、加工、
販売、販売店の隣にバーベキューハウスといった大変先進的なところもございます。
ここら辺で線が引けるかもしれないですが、私どもは農家サイドの立場に立って言いま
すので、やはり農家のもうけになるように。農業は自給率が大変低く、高齢化も進んでい
ます。でも、実際、農家の中を現場で見ておりますと、もうかっている農家の跡取りはい
くらでもいるのです。ですから、農家レストランとか、そういったことをどんどん進めて
いくことによって農業経営も安定してまいりますので、ぜひそういったことを進めてまい
りたいと思います。
最初に、こういうことをやったら、確実に参入してくるかという御指摘もございました
けれども、この規制緩和の部分で乗ってくるのは別にして、この方向性というのは、今、
随分動いてきておりますので、こういったことをやらなければ、愛知県の農業とか日本の
農業も、こう言っては語弊がありますけれども、ここにはお見えにならないので、お米だ
けをつくっているようなところですと、なかなかそういうのは難しいかと思いますが、こ
の地域、それから大消費地名古屋で。
○坂村委員
お米だけつくっているところでも、東京などだったら、おにぎり特別レスト
ランみたいなものがあるわけだから、チャンスはあるのではないでしょうか。米だからだ
めということはない。おせんべい屋さんをやったっていいわけだし。
○愛知県
だめとは言いません。やりにくいところがあるのではないかと言っているだけ
ですので、決しておっしゃることを否定しているつもりはありません。
○坂村委員
だから、もっと農家のためになるからやるのだみたいなことを、ここの東海
の県の方たちも援助して、だから改革するのだとか、だから規制を外すのだという筋立て
の方が分かりやすいですね。
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○愛知県
○坂村委員
○愛知県
私どもはそれでしかやっておりません。
そのような姿勢というのはすごくウエルカムですね。
それを本当に広めていくことが、やはり元気になりますし、地産地消全てにつ
ながってまいりますので、ぜひまた今後ともよろしくお願いします。
○八田座長
農業に関する私の最後の御質問なのですが、先ほど申し上げたように、これ
は全てが岩盤規制なのです。これを緩めるときにあり得る話としては、特区ならいいだろ
うということがあり得るわけですが、愛知、岐阜、三重、静岡が全部入ったら、私が担当
者だったら、これでは日本全国と同じようなものではないですかというと思います。これ
は実験なのですから、もっと絞ってくださいよという可能性があると思うのです。その場
合は、どういう絞り方をなさいますか。
○愛知県
大変難しい御質問で、うちのほうが挙げてきた中で、うちを優先するというわ
けにもなかなかいきませんけれども、ただ、変な話ですが、一部地域で先進的にやってい
くという考えもあると思いますが、今回、全体でやって、全体で一気に変わるというわけ
ではないと思うのです。この全体の中で、それぞれの地域で芽が出るということでござい
ますので、全体の道路を全部通すとか、そういうものではないので、芽が出るところを逆
に外してしまうとさみしいし、何も全部が全部一気に進むというところまでは、うちもな
るべくそういう努力はしますけれども。ですので、ある程度、皆さん相乗りしていただい
た各県でございますので、ある程度広い目で見ていただいて、その中でいくつか芽が出て、
それが核になっていくというのは、ちょっと都合のいい話ですけれども、そんな思いがし
ます。
○工藤委員
先ほどこの席でも、農地転用して産業誘致という話もあれば、農業を育成し
ようという話もあるわけでしょう。あるいは農業の相続が大変になっている小さな田んぼ
を一緒に大きくして、法人化してという話もいっぱいありますね。それをちゃんと整理さ
れて、それが県をまたいでも、例えば農を一つの基本にして、幾つかのこれからの日本の
農業のあり方が一堂に見えるようにするとか、何かたくさんの場所でやりたいならやりた
いなりの特性があらわれているものをセットにして持ってくるとか、そういうことをやら
れるというのはあるかなと思います。
同じことを4つの県でやりますというよりは、何か一番各県の売りとしたいところをあ
わせて提案するというのはあるのではないでしょうか。
○八田座長
絞り方とか、何かそれがあるといいですね。道路の何メートル以内とか、ど
のぐらいの人口密度であるとか、農業生産高がどのぐらいとか、何かあると思うのです。
全県というのは、実験をするにしては、やはり広すぎると思います。
○坂村委員
だから、今でなくていいのだけれども、本当にやるとなったら、具体的に制
約条件の設定という話になりますからね。
大きく認めて誰もやらないとなってしまったら、どうにもならないではないかという話
にもなるし、今のお話しにも出ていましたが、めり張りがついて、成果が上がったという
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ようなフィージビリティーにしたい。それでうまくいったのだから、全国展開という話に
持っていければ、最高にいいわけですからね。
いろいろなものがあって、例えば遠隔治療の話とかいろいろ、何せ話題豊富過ぎてしま
って。
○愛知県
○坂村委員
すみません。かえって御迷惑をかけているかもしれませんが。
迷惑ということではなくて、通すために、メリハリを付けていた方がいいで
すよ、ということなのですが。
○愛知県
いずれにしても、この団体の意欲ということをまずお汲み取りいただきたいと
思います。
○坂村委員
○愛知県
こんなに多くの方がいらっしゃるのだから、意欲はわかります。
それで、プロジェクトの組成の方法、形ということもあると思います。したが
いまして、たくさん盛り込ませてもらいましたが、個々の項目の適用のエリアですとか、
例えばプロジェクトにどう発展させていくかとか、このあたりについては、またいろいろ
御指導をいただきながら、御相談させていただきたいと思っていますので、よろしくお願
いいたします。
○八田座長
こちらはアイデアを伺っているので、御指導なんて大それたことはないので
すが、一つだけ思うのは、今のアグリのような岩盤規制を挙げられたのは、どちらかとい
うと、構造改革特区向きか、あるいは普通の規制改革会議でやられてもいいのではないか
というのと、ちょっと混在しているようには思いましたね。
今回、せっかくこれだけの装置をつくって、しかも、時間だってそんなにあるわけでは
ないわけですから、何百の規制改革項目をやるというわけにはいかないと思いますから、
どうせならば、今までの仕組みではできなかったものをやるということになると思います。
絞り方としてはそういうふうに絞っていただければと思います。
あと一つは、道路ですけれども、構造改革特区でも提案しておられるというわけで、こ
ことの仕切りはどうなりますか。
○愛知県
内容的には変わらないのですけれども、今回沿線開発に係る農地転用許可に係
る規制の特例措置とパッケージにして、提案させていただいております。
構造改革特区は本当に有料道路だけということになっているのですが、民間事業者の進
出意欲を高めるため沿線開発に係る規制の特例措置をパッケージにして提出させていただ
いたものです。
○八田座長
わかりました。ほかにございませんか。
本日の御提案内容及びヒアリングの内容を今後の国家戦略特区の検討に生かしていた
だきたいと思いますので、どうもありがとうございました。
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