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佐渡トキめきアルコール特区

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佐渡トキめきアルコール特区
構 造 改 革 特 別 区 域 計 画
1
構造改革特別区域計画の作成主体の名称
佐渡市
2
構造改革特別区域の名称
佐渡トキめきアルコール特区
3
構造改革特別区域の範囲
佐渡市の全域
4
構造改革特別区域の特性
(1)佐渡の地勢
当該地域は新潟県の西部に位置し、新潟港から67kmの海上にあり、島の
中央部を国府川が流れ、この流域に開けた穀倉地帯国中平野を挟んで、北に大
佐渡山地、南に小佐渡丘陵を擁し、島の大部分が国定公園や県立自然公園に指
定され、近年自然界における繁殖に成功した国際保護鳥トキが空を舞っている
ように、豊かで美しい自然環境に恵まれている。総面積855㎢、周囲277
kmに及び離島では、沖縄本島に次ぐ2番目の大きさを有しているが、そのう
ち林野と雑種地で83%を占めており、田畑の農用地が15%で、宅地は、全
体面積の2%である。
佐渡は明治維新には佐渡県となり、のち相川県を経て明治9年に新潟県に含
まれた。明治22年の行政区画は7町51村、同34年には、5町20村であ
った。その後、行政事務の増加に対応するため昭和28年の町村合併促進法の
施行により最低人口8千人を目標とした「昭和の大合併」で佐渡は1市7町2
村となった。
以降50年が経過し、佐渡においては特に若年層の島外流出により少子・超
高齢社会が顕著となり、一層困難な行財政運営を迫られてきたため、平成16
年3月1日に一島一市の市町村合併が行われ「佐渡市」が誕生した。
(2)人口
本市の人口は、62,727人(平成22年国勢調査)で、平成17年の67,
386人に比べ、4,659人減少している。
佐渡金山の最盛期には、相川の人口だけでも10万人を数えたこともあった
が、昭和25年の12万6000人をピークに減少を続けており、今後も減少
傾向にある。
将来推計人口は、少子化進行により平成32年には、52,300人と予測
している。
年齢別人口では、地域の担い手である生産年齢人口(15~64歳)は、全体
の51.8%(平成22年国勢調査)と新潟県全体の60.7%、全国の63.
3%を大きく下回っている。逆に、老齢年人口率(65歳以上)においては36.
8%あり、新潟県の26.2%と全国の22.8%を大きく上回っている状況
にあり、高齢化社会が進んでいる。
さらに、出生率の低下、若年層の島外流出等で「地域の担い手」となる若者
が少ないため地域社会の活力が低下しその維持機能等が懸念され、今こそ地域
再生の一手が必要となっている。
(3)地域の特性及び特区の必要性
本市においては、離島という地域の特性、独自性を活かした地域資源の発掘
や再評価を行い、それらに付加価値をつけることによって新たな雇用の場を確
保できると考えられる。そのためには、農林水産業の再生が第一であり、生産
から販売までの一体化や農商工連携、異業種交流を推進し産業間の連携体制の
整備や産業間の生産波及力の向上を目指した付加価値の共有化が必要である。
本市の農林水産業の基本は、少量多品目・高付加価値化で、基本的農生産物
である佐渡米は「トキと暮らす郷(さと)づくり認証米」を中心に好調な販売
状況となっている。これは、GIAHS(ジアス)
(世界農業遺産)として佐渡
の生物多様性農業と農業農村分野の保全が後世に継承すべきと国際的に認めら
れたことや、生産者自らが生き物や自然と共生する独自の農業を推進してきた
成果といえる。
しかし、その反面一般的に本市の農林水産物は、生産環境やその品質が優れ
ているにもかかわらず市場での評価は決して高くないことや、島内農家の生産
規模が零細であることから、ほとんどが兼業農家で農業外所得に依存していま
す。その上、少子高齢化、若年層の島外流出により、農業者の減少が耕作放棄
につながり、それが、要因で農地の荒廃が進み農村としての機能が低下してい
る現状にあります。
また、新潟県の観光資源の中心的役割を果たす佐渡への観光客入込み数は、
平成3年には121万人まで増加したが、以降減少を続け、近年では60万人
に満たない状況が続き、島内経済に与える影響は大きなものとなっている。
これらの対策のため、
「ジアス」や現在登録に向けた取組みを続けている「世
界遺産」、
「ジオパーク(科学的に見て特別に重要で貴重な、あるいは美しい地質遺産を
複数含む一種の自然公園)」を活用した観光振興と、リピーターや滞在型観光客をい
かにして増加させるかが最も重要な課題である。
昨今は、トキの自然界での繁殖に向けたボランティア活動(餌場づくり等)
や、島外の学生が参加し佐渡の能が体験できる「能合宿」等、都市と農山村の
体験型交流が高まりを見せており、農家民宿の利用者も少なくない。
こうした中で、農家民宿に新しい特色と魅力をプラスすることが必要となり、
既に導入されている濁酒の製造に、果実酒の製造を加えることにより、このよ
うな滞在型観光で交流人口を更に増加させ、それに関連した観光事業及び農林
水産物等の消費拡大を図り、佐渡全体の経済を更に活性化したい。
5 構造改革特別区域計画の意義
佐渡市では、農業経営者の高齢化と担い手不足等から農家戸数が減少傾向にあ
り、耕作放棄による農地の荒廃が進んでいる。このことは、地域活力の低下の
みならず、国土や自然環境の保全、水源の涵養などの機能の低下を招いている。
これらの課題を克服し、魅力ある地域づくりを進めていくため、従来型の生産・
供給中心の産業振興から、第1次産業で生産される農林業の地場資源を、第2
次産業の加工等で高付加価値化を図り、さらにツーリズム等の観光産業などの
第3次産業と連携した販売の促進やブランド化を図るという農・商工など各産
業間連携による6次産業化が必要である。
このような中、水田に海洋深層水を利用し、倒伏しにくい稲や甘みのある、お
いしい「とき米」を利用した濁酒の製造は、新たな観光資源として期待される
だけではなく、さらには地場産品と組み合わせた形での特徴ある誘客策が可能
となるなど重要な方策である。また、佐渡市は「おけさ柿」をはじめル・レク
チェ、リンゴ、イチジク等県内でも良質な果実が取れる産地として知られてお
り、そこで新たな取組みとしての無農薬、無添加の果実酒の製造も同様に、新
たな観光資源として期待されるだけでなく、重要な方策である。さらに、佐渡
で「トキ」や「ジアス」に関連するボランティアや体験型長期滞在者が滞在す
る体験型農家民宿で濁酒や果実酒を提供することで、より一層「おもてなしの
心」に触れていただき、都市と農山村の共生・交流を深めることで、交流人口
の増加が図られ、地域経済の活性化が期待できる。
6 構造改革特別区域計画の目標
佐渡はトキが放鳥され生息している島ということで全国に知られており、豊
かな自然環境や史跡、文化など観光資源に恵まれている地域であるものの①(産
業の衰退による若者流出)、②(基幹産業高齢化)、③(観光客の減)による地
域全体の衰退といった問題を抱えている。
これらの課題を克服するため、構造改革特区の認定を受け、佐渡の地域資源
を最大限に活用するとともに、
「トキ」や「ジアス」に関連する活動の活性化を
図り、地域の農業と観光が一体化した地域づくりに繋げる。
佐渡には酒の蔵元が7箇所あり、昔から酒造りが盛んな土地である。米作り
と酒造りの技術力を、構造改革特区で可能となる特定農業者の濁酒製造に活か
し、海洋深層水を利用した「とき米」を活用し、
「佐渡」の濁酒を地域と深く結
びついた特産品に位置づけ、農家民宿で濁酒を提供することで、そば打ち体験
や竹細工体験等農村滞在型交流観光の魅力をさらに高める。
また、
「佐渡のお酒」の知名度を利用し、構造改革特区で可能となる特定農業
者の果実酒を地域と深く結びついた新たな特産品に位置づけ、農家民宿や農家
レストランで提供することで、農村滞在型交流観光の魅力をさらに高める。
それらにより、農家民宿経営に付加価値を付けることができ、田舎でのふれ
あいを求める新たな観光客へのもてなしを高めていき、単に「観光の島」のみ
ならず「第二のふるさと」やすらぎの島としての側面を持つ多角的な観光地を
目標にしている。
7構造改革特別区域計画の実施が構造改革特別区域に及ぼす経済的社会的効果
これまで、佐渡は豊かな自然環境や史跡、文化などの資源を活かした観光産業
を中心に誘客活動を行なってきたが、観光客は総数で平成3年の121万人をピ
ークに平成18年には約66万人、平成23年には約53万人(ピーク時より約
△56%、年間平均3万4千人の減)と減少し、歯止めがかからない状況となっ
ている。
佐渡の地域資源を活かしながら構造改革特区計画を実施することにより、都市
と農村の交流が拡大し、交流人口の増加、低迷する観光客を増加させ、地域経済
の再生と活性化が図られる。
農家民宿や農家レストランで野菜等の農産物や自家栽培した米を濁酒として、
観光客に提供することで、米の消費拡大や地場産物の地産地消に繋がるとともに
農家の副収入としての定着が見込まれる。
これまで、平成 20 年度を目標として、濁酒を製造する農家民宿を周辺の農家民
宿に波及させ、また作った濁酒を近隣の民宿に販売し、その地域を濁酒と郷土料
理とを併せた「濁酒の里」と称して民宿同士の連携を図りながらさまざまな体験
と合わせた新たな観光資源としての掘り起しを行い、地域活性化を行ってきた。
今後、さらなる、地域活性化策として、自家栽培、自家醸造した果実酒として、
フランスの家庭料理とともに、観光客に提供することで、果実の消費拡大や地場
産物の地産地消に繋がるとともに農家の副収入としての定着が見込まれる。
さらに、農家民宿や農家レストランにおける観光客への提供だけでなく、果樹
の苗木のオーナーを募り、農作業や収穫体験、農園バーベキューなど農地におけ
るイベントを企画する「苗木オーナー制度事業」や、佐渡の豊かな自然の中で、
無農薬農法や無添加果実酒の醸造について学ぶ「自然農法、ワイン醸造に関する
研修会」を開催し、興味を抱く若者を島内外から募り、農業や醸造、それらに関
するワークショップに参加していただき農村との交流を図り地域の活性化に繋げ
る。
将来的には、濁酒を製造する農家民宿を周辺の農家民宿に波及させ、また作っ
た濁酒を近隣の民宿に販売し、その地域を濁酒と郷土料理とを併せた「濁酒の里」
と称して民宿同士の連携を図りながら、さまざまな体験と合わせた新たな観光資
源として確立していく。
加えて、将来的には、果実酒を製造する農家民宿を周辺の農家民宿に波及させ、
作った果実酒を近隣の民宿に販売し、民宿同士の連携を図りながらさまざまな体
験と合わせた新たな観光資源として確立させ、果実酒を特産品として売り出すこ
とで、地場の農林水産物の消費拡大や雇用の促進及び都市住民との交流拡大を図
り、地域の活性化に繋げたい。
○濁酒製造事業者数(単位:人)
区分
平成16年度実績
平成18年度目標
平成20年度目標
事業者数
-
1
3
平成24年度実績
平成26年度目標
平成28年度目標
-
1
3
○果 実 酒 製 造 事 業 者 数(単位:人)
区
分
事業者数
○市全体の入込客数(島内観光旅館組合等加盟宿泊施設)
入込客数
(人)
平成23年度実績
平成26年度目標
平成28年度目標
532,011
532,500
533,500
8 特定事業の名称
707(708) 特定農業者による特定酒類の製造事業
別紙
構造改革特別区域において実施し又はその実施を促進しようとする特定事業
の内容、実施主体及び開始の日並びに特定事業ごとの規制の特例措置の内容
別紙
1
特定事業の名称
707(708)
2
特定農業者による特定酒類の製造事業
当該規制の特例措置の適用を受けようとする者
本構造改革特別区域計画に定める構造改革特別区域の範囲内において、酒類を自己の
営業場において飲用に供する業(旅館、民宿、料理飲食店等)を営む農業者で、米又は
果実(自ら生産したもの又はこれに準ずるものとして財務省令で定めるものに限る)を
原料として特定酒類(その他の醸造酒又は果実酒)を製造しようとする者
3
当該規制の特例措置の適用の開始の日
本構造改革特別区域計画の認定を受けた日
4
特定事業の内容
①
事業に関与する主体
上記2に記載の者で、酒類製造免許を受けた者
②
事業が行われる区域
佐渡市の全域
③
事業の実施期間
上記2に記載の者が、酒類製造免許を受けた日以降
④
事業により実現される行為や整備される施設
上記2に記載の者が、特定酒類の提供を通じて地域の活性化を図るために特定酒
類を製造する。
5
当該規制の特例措置の内容
当該規制の特例措置により、農家民宿等を営む農業者が、米又は果実(自ら生産した
もの又はこれに準ずるものとして財務省令で定めるものに限る)を原料として特定酒類
を製造する場合において、製造免許に係る最低製造数量基準を適用しないものとなり、
酒類製造免許を受けることが可能となる。
このことは新しい地場産品の創造となり、地域の活性化にもつながる。
また、果実酒製造への取組みは、小規模ながら農家副収入の一つの手段となることに
加え、果実酒と併せて地元食材を提供することにより地産地消の促進にもつながるもの
と考えられる。
このような民間の自発的な取組みが広がることは、地域の活性化につながるという視
点からも当該特例措置の適用が必要であると考える。
なお、特定酒類の製造免許を受けた者は、酒税の納税義務者として必要な申告納税や
記帳業務が発生し、税務当局の検査及び調査の対象とされる。
市は、無免許製造を防止するために制度内容の広報周知を行うとともに、特定農業者
が酒税法の規定に違反しないよう、指導及び支援を行う。
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